幼馴染を起点とする異世界ハーレム

いあっち

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異世界&冒険者

盗賊

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護衛の時の陣形は俺達が後方を、ゴルさん達が前方を守ることになった。

 理由としては盗賊と対峙するのは前からの方が多いことや何かあった時の対応に慣れていることが挙げられる。

 それを俺達は見て学ぶというわけだ。


 因みに俺とゴルさんは真ん中寄りにいるのでさっきからいろいろと話している。



「そういえばカイト。お前って貴族なのか?」



「いえ、違いますよ?」



 どうみても貴族じゃないと思うんだが。



「そうなのか。名字も持ってるし服もいいもん着てるからてっきり貴族かと思ったぜ」



 服か。

 服は確かにちょっと良いものを買った。

 討伐依頼でちょっと余裕が出来た時に容姿は綺麗な方がいいということで満場一致し奮発したわけだ。


 魔物の返り血とかでしょっちゅう汚れる冒険者が綺麗な服を着ていたら貴族と疑うのも無理はないか。



 あれ?でも……



「僕名字を名乗った覚えはないですよ?」



 自己紹介の時に俺はカイトとしか名乗っていないはずだ。

 なのになんで名字のことを知ってる?



「それは俺のスキルだな。相手の名前と年齢、性格くらいなら読み取れるんだ」



 鑑定かと思ったが違うらしい。

 鑑定じゃあ性格とか読み取れないしな。


 でもやっぱり偽装をとっておいて正解だった。

 今回スキルは見られなかったようだがもし見られていたらと思うとゾッとする。



「スキルでしたか。でも僕は貴族じゃないですよ。僕は遠い国の出なんですがその国では名字が当たり前にあるんです」



 次元を越えるレベルの遠い国だけどな。



「ほおー。そんな国聞いたことないな。小国なのか?」



「はい、なのであまり有名じゃないんですよ。それよりも性格を読み取れるって凄いですね」



 これ以上踏み込まれると危険なので話題を変える。



「おう、スゲーだろ!性格を読めるってのは重要だぜ?お前の素はこんな綺麗じゃないってのも分かるしな!」



「バレてたのか」



 バレたなら口調を戻しても問題ないよな。

 ここは異世界なんだし、日本のルールに囚われる必要なし!



「言ったろ?性格が分かるって。カイトの性格は若干荒々しいが根は優しいやつだ。ほんの少し優柔不断もあるけどな!」



 悪かったな優柔不断で。

 ええそうですよ俺は夜ご飯でカレーかハンバーグか迷う人ですよ。



「優柔不断は余計だ」



「ハハハ!それならどちらか片方を選ばずどちらも選ぶ大胆な奴ってことにしておくぜ」



「それでいい」



 気付いたらゴルと長時間話していたようだ。

 今日はここらで夜営をするらしい。


「今日は何もなくて良かったわね」



「普段だと何かあるんですか?」



 スカーレットさんとはまだ打ち解けていないので敬語継続だ。



「ゴルと話す時みたいにしてくれていいわよ。普段は大体他の商人と出会って取引が始まったり、運が悪いと初日で盗賊に出くわすわね」



 敬語崩壊。



「そうなのか、盗賊は面倒だな」



「あら、怖いじゃなくて面倒なのね」



「そりゃそうでしょ。相手は殺しに来るんだからこっちも本気でやらないとダメだし、そもそも盗賊を怖がる理由なんて無いし」



 自分より遥かに強いとかなら分かるがそういう人は盗賊になってないと思うし。



「殺すのが怖いとかは?」



「相手を殺さないと自分が死ぬのなら遠慮無く殺しますよ」



 なんで悪人のために自分が死なないといけないのやら。



「あなた、ルンと同じタイプかもね」



「なんで?」



 似たところなんてあっただろうか?



「ルンもね、本気の言葉の時は語尾の最後が敬語っぽくなるのよ。それにあなたから出ている雰囲気がルンの戦闘時と同じなのよね」



 敬語混じりか。

 確かに今は本気で言ったことだしな。

 ルンさんと付き合いの長いスカーレットさんがそういうのならそうなのだろう。



 夜番は俺達とゴルさん達で交代でやることにした。



 結局その日は何も起きず朝を迎えることになった。



・~・~・~・



 その後も二、三日は問題なく進行することが出来た。

 途中ですれ違った冒険者と軽く挨拶したり商人と話したりはしたがそれだけだ。

 因みにすれ違った商人とは運んでいる荷物が同じだったらしく取引は無かった。


 そんなわけで順調な旅だったが俺の予想通り問題が起きた。



「あと少しだってのに盗賊とはツイてないな」



「ゴルなら前の十はいけるでしょ」





「海斗、いける?十五はいるわよ」



「俺は問題ない。それよりもサーシャ達だ」



「私は短剣でいきます」



「私も大丈夫」



「分かった。無理はするなよ」



 まあ、お察しの通り盗賊に囲まれております。

 相手は合計二十五人。


 前に十、後ろに十五だ。

 若干こっちの担当分が多いな。



「荷物と女をおいて行けば命だけは助けてやるぜ?」



 どうやらリーダーは前方にいるらしい。

 ゴルさんが応答している。



「お前も女をおいて行けば命は助かるぜ?」



 俺の方にも副リーダーっぽい奴が話しかけてきた。

 そんなセリフ聞き飽きたっての。

 散々アニメやラノベで聞いてきたわ。



「聞き飽きたセリフよりもうちょっと面白いの言えよー」



 煽る。



「テメー!もういいぶっ殺す!」



 は?この程度でキレんの?

 煽り耐性無さすぎでしょ!?



「カイト!こっちを終わらせ次第そっちに行く!」



「分かった!」



 たぶん来る前に終わると思うけど。



「今回はどうやって戦うの?」



「それなんだけどさ、ちょっと皆集まって」



「何でしょうか?」



「何々?」



 俺の考えた作戦を皆に伝える。



「いいわねそれ」



「いいと思います」



「いいねー!」



 皆がいいと言うのでその作戦を決行する。



「作戦会議は終わったか?なら行くぞ!」



 キレてる副リーダーが指示を飛ばす。

 指示といってもやれの一言だったが。


 それにしても副リーダー太ってんな。

 あんなので動けんのか?



「カイト!やるわよ!」



 おっと集中しなければ。

 これは集中が命だからな。



「すぅー。はー。よし、いつでもいけるぞ」



「こっちも大丈夫」



「それじゃあ行くぞ!」



「「せーの!」」



 ボアァァァァ!!



「ぎャああああ!」

「熱い!」

「助けてくれー!」



 俺達の目の前まで来ていた盗賊達が俺と愛花のだした炎の壁に突っ込み次々と焼かれていく。

 さっきまで俺達を殺そうとしていたのにいざ攻撃されるとこのザマだ。


 情けない。



「魔法消すよ!準備はいい!?」



「大丈夫です!」

「いつでも!」



 その返事を聞き俺と愛花は魔法を解除する。


 そして愛花は何かあったときの回復魔法の準備を俺達三人は残りの盗賊に突っ込んでいく。



「お、怯えるな!たかが相手はガキだ!怖がるな!」



「そういうお前が一番怯えてるじゃねぇか」



 近くにいた盗賊達を切り伏せ副リーダーへと接近する。



「な、なんでお前がこんな近くにいるんだ!?」



「見てなかったのか?他の奴らはもう切り捨てた」



 仲間には戦わせようとして自分は逃げようとしてたのか?

 俺を見てれば仲間がどうなったかすぐに分かっただろうに。



「く、くそ、お前なんかこの槍で一撃だ!」



 槍か。

 槍に剣で挑む場合は相手の三倍の力量はないとダメらしいがこいつの構えを見ると俺の三分の一どころか五分の一もないな。
 ただ正面に持っただけなんて構えとも言えん。


「死ね!」



 飛んできた突きを受け流し密着する。



「終わりだ」



 すれ違い様に副リーダーの首を切り捨てる。



「ふぅ」

 

 やっぱり弱かったな。



「お疲れ様です、ご主人様」



「お兄ちゃんお疲れー」



「おう、もう終わったのか」



「はい、私達だけではなくあちらも終わったようですよ」



 そういわれて見るとゴル達がこっちに近づいてきていた。



「やるじゃねぇか、カイト」



「ありがとな」



「手伝いに行く前に終わってるたぁ驚いたぜ」



「相手が弱かったからな」



「いやいや、十五人相手に無傷で尚且つこの早さで終わったんだ、もっと誇れ」



「そうか、なら素直に受け取っておくよ」



 褒められたのに否定し続けるのは評価してくれた相手に失礼だ。



「それでこいつらどうするんだ?」



「普通は街に連れていくんだが今回は全員死んでるしあくまで俺達は商人さんの護衛だからな。商人さんの判断に任せる」


 俺とゴルは商人さんに視線を合わせる。


「そうですね……。まだ馬車のスペースはあったのでそこに入れましょう。死んでいても少なからずお金は貰えるはずです」



「了解。カイト、手伝え」



「もちろん」



「私も手伝うわ」



「おう、頼む。でも嬢ちゃん達大丈夫なのか?こんな死体を大量に目にしてよ」



「私は平気ね」



「私はなんとか……」



「私は、ちょっと気持ち悪いかも」



 おっと、流石に年少二人にこの惨状はキツかったか。



「二人とも手伝いはいいから休んでな。無理して後に響いても不味いから」



「でも……」



「あなた達もしかして奴隷?」



「は、はい。そうです」



 スカーレットがサーシャに質問している。

 この後の反応で俺の行動も変わるんだが、さて……。



「なら大人しく休んでなさい。あなた達の主人が休めと言っているのだから休んでいれば良いのよ。怒られたくないなら私も一緒にいてあげるから」



「ちょっとスカーレット、それ休みたいだけでしょ」



「あら、じゃあ一緒にルンも休む?」


 横からルンのヤジが飛んだがスカーレットはものともせず。



「私はいいわ、私まで休むと人手が足りなくなるでしょ」


 ルンもまた冗談だったらしく、手伝いに回るようだ。


「それもそうね」



 聞いている限り問題ないどころかいい人だ。

 この流れを使えば……。



「ほら、スカーレットも休むって言ってるんだから一緒に休んでこい」



「そうよ、また別の時に頑張ってくれればいいんだし」



「分かりました……」



「はーい」



 二人がスカーレットについていったのを確認して作業を始める。



「お前いい主人だな」



「そうか?」



「ああ、奴隷を休ませて主人が働くなんてありえないぜ」



「そういうもんか」



「そういうもんだ。さあ一仕事終わらすか」



「おう」



 こうして盗賊の襲撃は無事に乗りきったのだった。







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