異世界に行って転生者を助ける仕事に就きました

仙人掌(さぼてん)

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属性縛り

事務手続きは無駄に時間がかかる

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「これで依頼達成でいいですよね?」
「はい…、問題、ありま…せん…」
転生者がギルドの報告所で解体された火焔竜を提出した、受付の人を含めて周囲の人間は驚きのあまり動けずにいる。

「あの無能が一日で…」
「いやそれよりもあの2人だろ…」
「女の方めちゃくちゃ好みだわ…」
「やめとけ、俺らのことは完全に眼中にないから…」
後ろでヒソヒソと話し声がする、自分達を見る奇妙な目つきと微妙に空間が空いていた。

「そ、それでは達成処理を行います、素材はすべてこちらで買い取りという事でよろしいでしょうか?」
「はい、それでかまいません」

「で、どうやってそんな強い人を騙したんだ?」
手続きが終わったタイミングで後ろから大柄の男が転生者に話かけてくる。
「別に何も騙してません」
「どうだか…、お前さんたちはこいつに何を言われたか知らないが俺たちと来ないか、俺たちの方がこんなヤツよりよっぽど詳しいし、俺らの方が確実に足を引っ張ることは無いぜ」
自信満々に自分達を勧誘する、しかし自分達の目的はここで活躍することではないので。
「いえ、結構です自分達は彼に用事があるで自分達に構わずどうぞ」
「チッ、後悔するなよ…」
大柄の男は舌打ちをして転生者を睨んで潔く去っていった。


「あの税金の支払いまで護衛してもらえないですか?」
「もちろん」
受付から受け取った金を大事そうに抱える。
「手続きはここではできないので移動します」
転生者が周囲を以上に警戒しながら移動する、周囲も転生者を見る視線から悪意を感じる、自分達が同行していなければあっという間に奪われていただろう。
この世界のことはよくわからないので転生者に言い寄る人がいたら威圧する程度に収めて手続きをまかせる。

「おわりました」
ギルドに似た建物で転生者が手続きを終え家に向かう、途中で言い寄ってくる人が数人いたが大して強くなかったおかげで追い払うことができた。
「これで自分がこの町に残るのだったら生きた心地がしなかったけどもうすぐ出ていくならいいや」
「そうですね」
早く用事が済んだため太陽が沈み始める前に帰宅した。
「お帰りお兄ちゃん早かったね」

「それでは隣国に移動について相談しましょうか」
「はい、お願いします」
討伐報酬が多かったおかげで夕食が豪華になったようで朝と比べて顔色がいい、ついでに周囲の地図も買ったようで机に大きく広げる。

「えーっと今回移送目的の国はこちらです」
地図の端っこを指す、地図の縮尺がわからないのでどれくらいの距離があるかわからない。
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