異世界に行って転生者を助ける仕事に就きました

仙人掌(さぼてん)

文字の大きさ
121 / 427
空の旅

上の指示?

しおりを挟む
「次は山に行く」
 現地の男性達と別れて発進する時に転生者がいきなり発言する。

「真っすぐカスピ海に行くのではないのですか?」
「ヒマラヤ山脈に行くように珍しく上から指示があった」
「上の指示があったんですか?」
 転生者以外の人間と関わりがなかったので転生者が立場的に上かと思っていたがそうでもないようだ。

「上はいるさ、こんな船を個人で持つとかどんなブルジュワだよ」
「なんかすんません」
「いやそういや、ここの常識はわからんかったよな」
「いえ……、というかいつも上からの指示があったんですか?」
「いや、地球に下りて初めてだよ、それまではこっちから日誌を送っているだけだよ、さっき確認したら連絡がきてて確認したらヒマラヤ山脈の指定の場所に言って欲しいそうだ」
 転生者が見せた地図には山脈の一部に矢印マークがついている、ここに行けということだろう。

「まぁでも標高の高い所で戦闘とかなくて良かったよ」
「それでも富士山よりは高いけどな」
「それって酸素とか大丈夫?」
「月でも行動で来た我々の技術で頂上で活動できないとでも?」
「あぁ大丈夫か」
「とにかく行きましょう、行ってみないと何かわからないし」
「詳細とかは書いてないんですか」
「ないんだなぁこれが」
「適当だなぁ」
「そうだよなぁ、聞いてみたけどそこに行けって連絡しかこないんだよ」
「ちなみに逆らう事は?」
「できたら苦労しないよ、というかそんなことをしたら今度の僕と部下の出世に響く」
「先の事もありますね」
「それが歯車になるって事さ」
「それは、ご愁傷様です」
「2人して何黄昏ているの?」
 荒ん心にサヨは本当に癒しになる、意識はしてないが自然と手が伸びて頭を撫でていた。
「サヨはかわいいなぁ」
「えへへ」

「まぁとにかく向かいますか」
「そうですね」

「しかしおかしいなぁ」
 船を操作してい転生者が目標の場所を何度も調べているようだ。
「どうしたのですか?」
「化け物の反応はおろか人間の反応もないんだよ」
「本当に謎ですね」
 転生者が操作している画面をのぞき込んでみるが特に地形以外の表示は見当たらない。
「本当に行ってみないとわからないんだな」
「上からの指示っていつもこんな意味不明なんですか?」
「こんな意味不明な支持は初めてですよ」
「という事はこれは上からの指示じゃない可能性があるのではないですか?」
「確かに絶対とはいえないからなぁ、ああこれが全部割り込まれていたら上に未提出の可能性もあるのかぁ!」
「それを確かめるために急ぎましょう」
しおりを挟む
感想 2

あなたにおすすめの小説

つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました

蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈ 絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。 絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!! 聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ! ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!! +++++ ・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)

男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件

美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…? 最新章の第五章も夕方18時に更新予定です! ☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。 ※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます! ※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。 ※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!

【完結】兄の事を皆が期待していたので僕は離れます

まりぃべる
ファンタジー
一つ年上の兄は、国の為にと言われて意気揚々と村を離れた。お伽話にある、奇跡の聖人だと幼き頃より誰からも言われていた為、それは必然だと。 貧しい村で育った弟は、小さな頃より家の事を兄の分までせねばならず、兄は素晴らしい人物で対して自分は凡人であると思い込まされ、自分は必要ないのだからと弟は村を離れる事にした。 そんな弟が、自分を必要としてくれる人に会い、幸せを掴むお話。 ☆まりぃべるの世界観です。緩い設定で、現実世界とは違う部分も多々ありますがそこをあえて楽しんでいただけると幸いです。 ☆現実世界にも同じような名前、地名、言葉などがありますが、関係ありません。

伯爵家の三男に転生しました。風属性と回復属性で成り上がります

竹桜
ファンタジー
 武田健人は、消防士として、風力発電所の事故に駆けつけ、救助活動をしている途中に、上から瓦礫が降ってきて、それに踏み潰されてしまった。次に、目が覚めると真っ白な空間にいた。そして、神と名乗る男が出てきて、ほとんど説明がないまま異世界転生をしてしまう。  転生してから、ステータスを見てみると、風属性と回復属性だけ適性が10もあった。この世界では、5が最大と言われていた。俺の異世界転生は、どうなってしまうんだ。  

少し冷めた村人少年の冒険記

mizuno sei
ファンタジー
 辺境の村に生まれた少年トーマ。実は日本でシステムエンジニアとして働き、過労死した三十前の男の生まれ変わりだった。  トーマの家は貧しい農家で、神から授かった能力も、村の人たちからは「はずれギフト」とさげすまれるわけの分からないものだった。  優しい家族のために、自分の食い扶持を減らそうと家を出る決心をしたトーマは、唯一無二の相棒、「心の声」である〈ナビ〉とともに、未知の世界へと旅立つのであった。

神様の忘れ物

mizuno sei
ファンタジー
 仕事中に急死した三十二歳の独身OLが、前世の記憶を持ったまま異世界に転生した。  わりとお気楽で、ポジティブな主人公が、異世界で懸命に生きる中で巻き起こされる、笑いあり、涙あり(?)の珍騒動記。

【完結】乙女ゲーム開始前に消える病弱モブ令嬢に転生しました

佐倉穂波
恋愛
 転生したルイシャは、自分が若くして死んでしまう乙女ゲームのモブ令嬢で事を知る。  確かに、まともに起き上がることすら困難なこの体は、いつ死んでもおかしくない状態だった。 (そんな……死にたくないっ!)  乙女ゲームの記憶が正しければ、あと数年で死んでしまうルイシャは、「生きる」ために努力することにした。 2023.9.3 投稿分の改稿終了。 2023.9.4 表紙を作ってみました。 2023.9.15 完結。 2023.9.23 後日談を投稿しました。

いきなり異世界って理不尽だ!

みーか
ファンタジー
 三田 陽菜25歳。会社に行こうと家を出たら、足元が消えて、気付けば異世界へ。   自称神様の作った機械のシステムエラーで地球には帰れない。地球の物は何でも魔力と交換できるようにしてもらい、異世界で居心地良く暮らしていきます!

処理中です...