異世界に行って転生者を助ける仕事に就きました

一番のロボットは何か

次のデータ取得場所

「次はどんな世界だ？」
　誰も聞いていないハズなのでかっこつけてみる、一応周囲を確認してみるが熱帯の木々しか見当たらない。
「てかココどこだよ……」
「亜熱帯のジャングル？」
　サヨも気になったようで小型の偵察機を打ち上げて周囲を確認する。
「うーん、見渡す限りだと木しかないよ」
「まじかぁ、こんなところでも機体同士の戦闘なんてあるのか」
「私達が来たってことはあるんじゃない？」
「あーじゃあもう乗って移動しよう、ジメジメしてるし虫いるし」
「そうだね」
　サヨも今の環境が嫌なのか自分の提案に賛成し、機体を召喚して乗り込む、機体の中は宇宙で活動できるように完全に密閉されており、コックピットの後ろに浄化装置が取り付けられている。
「動きにくいけど仕方ないね」
　機体よりも木々のほうが高く機体で進んでいくには多少枝が邪魔になるが移動するには問題ないようだ。

　しばらく進んでいるといきなり前方から弾丸が飛んできた、しかしサヨがそれを素早く感知したようでギリギリのところで盾を出現させて攻撃を防ぐ。
「止まれ、所属を階級を応えろ」
　着弾時の爆炎が晴れると機体3機がこちらに銃口を向けてきた。
「まさかの戦争中、てかサヨは気づいてた？」
「くやしいけど分からなかった……」
「えっと、どこにも所属してないです？」
　一応日本政府に所属するのだがこの世界の日本とは無関係だし、階級は多分一番下っ端だろうが言った所で信じてはくれないだろう。
「ふざけているのか、そんな機体を所持してどこにも所属していない訳ないでしょう」
「フリーなんですよ、今回ココに来たのは仕事で……」
「その内容を話してもらおうか」
「この機体の戦闘記録を取ってこいってやつです、でも何と戦闘なのかは知らなくて、途方にくれていました」
「それを信じろと？」
「まぁ信じてもらうしかないですけど、なんならそっちの戦闘に参加しますけど」
　そう言った後にしばらく沈黙が流れた、おそらく向こうで話し合いをしているのだろう。

「今は少しでも戦力が欲しいからお前の言葉を信じてやる、指示を出してやるから移動しろ」
「了解しました」
「少しでも変な動きをしたら即刻射撃するからな、あとコレをコックピット部分は貼り付けておけ」
　銃を向けている機体の内の1機が腰から何かを取り出して手渡してくる、こちらも一度コックピットハッチを開けてから場所を公開した上でもらった物を張り付ける。
「これは何ですか？」
「これは粘着性のグレネイドだ、お前が不振な動きをすればそれを爆発させる」
「りょ、了解しました」