異世界に行って転生者を助ける仕事に就きました

ぶらり適当旅

そういえば行ってなかった

「おかえりなさい」
「ただいま戻りました」
「あれ、なんだか不満な感じです？」
「顔に出てましたか、すいません」
「何かあったんですか？」
「いえ、今回の戦闘が本当に役に立ったのかなって思いまして」
「十分に役に立っていますよ、まず１回目の世界では瞬時に機体を動かした時の負荷とか後はいろいろと、私はその辺は詳しくないので詳細は話せないのですが、十分に優良なデータが取れているらしいですよ」
「わざわざ言ってもらってありがとうございます」
「いえいえ、こうやってみなさんにやる気を出してもらうのも私の仕事なので、さっきの世界で今回の仕事は終わりなのでしばらく休んでいて下さいね、なんでした旅行に行ってみるのもいいかもしれませんね」
「旅行かぁ、こっちの日本で旅行って結局終わってないんだよなぁ……」
「時間とお金があるんですからこっちの日本をぞんぶんに楽しんでください」
「そうさせてもらいます」
　そんな訳で今回は異世界に行かずに日本を旅行する事になった。

「で、どこに行こうか……」
　行く事が決まったのでとりあえず家に帰り検索エンジンで「日本　観光」で調べてみるいろいろ出てきたのでとりあえず以前に行けなかった京都に改めて行こうと思った。
　交通手段は鉄道でもし途中で気になるところがあれば途中下車をすれば良いし、最悪宿に困ったとしてもサヨがいるので近くの都市まで運んでもらえば問題ないだろう。
　切符の購入方法などは前世の日本と変わらなかったのでサヨをつれて気ままに出発した。

　こちらの新幹線は呼び方も同じで少し安心したしかし路線図が日本中に張り巡らせれており別物だというの実感できる、券売機で２人分の切符を買い京都行きに乗り込む、まさか再び車窓が拝める日が来るとは思っていなかった。
　車内のアナウンスで知ったのだが京都と奈良へは別のルートを行くらしい、どうやら前回乗ったのはその奈良へ行くものだったようだ。
　車窓からの眺めは久々なこともあって感動を覚えるほどであっという間に京都駅についてしまった、途中の観光は次の機会にするとしよう。
　京都駅の内観は前世のものとほとんど同じで少し安心した、しかし観光客も前世のことと同じかそれ以上にいるため何かの祭りがあるのではないかと勘違いしてしまいそうだ、軽く調べた限りでは特に祭りなどは行われいない。

　京都といえば碁盤の目とその周りある複数のお寺だ、さすがにこういった物は大昔に作られたものなので大きな変わりは無い、しかし転生して魔法が使えるようになったおかげか神聖な雰囲気を多く感じられ、身動きがとれないような人ごみの中でも不思議と嫌な感じがしなかった。