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召喚されてみた

強行帰還

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 先生だってであろう魔物に向かう、得物が長物で良かったと思う、なんとなくだがアレには近づきたくないし触りたくない。
「じゃあいくよ」
「行きましょう」
 向こうは1体なので自分がしっかりと向き合って注意を引き付けつつメリジュさんの機動力で攻撃を加えていく、元々自分よりも素早い動きで翻弄するタイプだろうがメリジュさんの攻撃で封じられているようだ。
 自分はひたすら型をしっかりとなぞり対処していく、対人の技だが相手がギリギリ人の形をしているのでなんとか対処できている、しかし戦闘が継続されるごとに人の形から逸脱していっている。

「そろそろ代わるか?」
 人の形からかなりかけ離れていったため対処がかなり難しくなってきた、そんな所にメリジュさんが代わろうかと提案してくれた。
「……お願いします」
 このまま戦い続けて消耗するよりもメリジュさんに交代して対処してもらう、練習ではないのだから臆病なくらいでちょうどいい。
「わかった」
 そういうとメリジュさんが一瞬でしとめてしまった、そのまま崩れ落ちるとドロドロに溶けて地面に消えってしまった。

「もしかして、かなり手加減してた?」
「そりゃあサポートだったからな」
「そうかー」
 もうメリジュさん1人で十分じゃないかな。
 「とにかく急いで先輩達の所に合流しよう」
「わかった」
 さすがにあんなモノが複数体出てもらっては困るがさすがに無いだろうと、そう願いながら先輩が逃げたであろう方向へ向かう、ごちゃごちゃした足跡などがあるおかげで迷うことはなさそうだ。

 少し進めば人影が見えた、後ろ姿で誰だか分からないがとりあえず声をかけるために近寄る。
「さっきのでしたら倒しましたよ……」
 立ち止まっているので多少不自然に思えたが、近づいた瞬間に倒れた。
「……え?」
 よく見てみると他にも倒れた人達が複数ある。
「あきらめろ……もう死んでる」
 近づいて確認しようとするとメリジュさんに止められてしまった。
「そんな」
 鑑定を使用したがそれは死亡を確認したにすぎなかった。
 
 先輩達が殺された恐怖と守れなかった悔しさ、そして早めにメリジュさんに任せて合流しておけば良かったという後悔が大きくなりうつむく、するといきなりメリジュさんが目の前に現れて何かが弾ける音が聞こえてきた。
「まだ敵はいるんだぞ!」
 その言葉で我に返った。
「そうだ敵をとらないと、メリジュさんお願いします」
「いいんだな?」
「…はい……」
 今自分が動いた所で時間がかかるだけだ、それならメリジュさんに任せて早く報告に行かないと。


「………終わったぞ」
「さすがです、早く帰りましょう」
「わかった」
 先輩達の形見はある程度回収できた、学校は近いので急いで戻る。
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