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火力特盛

招集

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 配達の仕事が終わり、3日程が経過した頃……、本来なら気が向いたら仕事に向かうのだが珍しい事に向こうから呼び出しがあった。

「お忙しいところ皆さんありがとうございます」
 呼び出されたのは自分以外にもかなりの人数が集められている、見たこともない人達しかおらずそれぞれ強そうな面々が揃っており、自分達は場違いな気がしている。
「今回集まって頂いたのはそれだけの火力が必要だという事です」
 受付の人がそう言うと周りの人がざわついた、おそらく相当な火力が必要なのだろう。
「こんなに人が必要なのか?」
 集まった内の誰かが質問している、他の人達も同じ意見なのか頷いている人もいる。
「はい、今回は星が落ちてくるのでそれを破壊してほしいのです」
「それで俺達が集められたのか、というか星ってどれくらいの規模なんだ」
「詳しい情報が確定してないから何とも言えないですが、コレだけの火力があれば大丈夫だと思いました」
 それを聞いて周囲がざわつく。
「ちなみに星が破壊できなかった場合はどうなるんすか?」
「そうですね、えっと転生者は無事なハズなんですが、その星は壊滅的になるでしょうね」
「じゃあ破壊以外の手段、例えば押し返すとかはどうなんですか?」
「それは世界の仕組み上できません、それに押し返すならもっと人員が必要で尚且つ危険すぎるのでしないでください」
 するなと言われても宇宙まで行って星を押し返すことなんて危ない事をする訳ない、というかできる装備がない。

「そんな訳で今回は異例ですが大人数でお願いします」
 答える間もなく景色が一変して開けた、空を見上げてみるとまだ落ちて来そうな星は見えない、それよりも大人数で飛ばされたため人口密度がヤバイ。
「えーっとじゃあ古参の私が指揮を執るけど異論はあるかな? もしあるなら代わりに指揮を執るか独断行動をしてほしい……、異論がないみたいだし私が指揮を執るよ」
 この大人数でどうするかと思っていると30歳くらいの男性だ纏めてくれた、とりあえずは彼の指揮に従えばいいだろう。

「ひとまず落ちてくるだろう星を見てくるから、皆さんはこの辺に待機してて下さい、もしこの世界の転生者以外の人がきたらなるべく傷つけずに追い返して下さい、24時間以内に戻って来なかった場合は各自で破壊活動をお願いします」
 誰からも返事が無かったがおそらく全員同意しているだろう、指揮をしている男性が横にいる女性と手をつないで空に飛んでいった。
 こちらはとりあえず武器の調整でもして時間を潰そう。
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