異世界に行って転生者を助ける仕事に就きました

玩具の世界は無駄に壮大になりがち

開発は淡々と

　この世界で作る物は決まった、会議で半ば強引で採用させた物ではある。
　作る兵器は高さ１５０センチの人型兵器で自分達が持っているロボットを人の大きさにした物で人が遠隔操作する物だ、こうすればゲームセンターなどでコントローラー型の筐体を用意しておけば自然と扱える人が増えるだろう、そういった企画系はこの世界の本業の人に任せて、こちらは開発に専念させてもらう。

　この世界で金属が貴重なため中心部分だけにして他はプラスチックで構成するしかない、イメージとしては大きなプラモデルだろうか、この世界ならかなり丈夫な素材なので運用できるだろう。さすがにサヨもプラスチックの加工方法までは把握できないのでこの世界の技術を一緒に勉強する事になった。
　前世でプラモデルを少しだけやっていたがこっちで少し生かせそうだ、人生はどこで役に立つか分からないものだ、とりあえず設計は前世の記憶とサヨの持っているロボットを参考に設計していく、この世界のプラスチックなら十分に素材としての要件を満たしているのでその点は改修する所はなさそうだ。
　
　あとはデザインだがそれもこの世界の人間に任せようと思ったが、どうやらこの世界には所謂メカデザイナーと呼ばれるような人たちはいないようでデザインは自分達で考える事になってしまった、ココは別の世界なので前世や派遣元の日本のデザインをいくつか使わせてもらおう。といってもうろ覚えなのでコレジャナイ感があるが丸パクリじゃなくなるので勘弁してほしい。

　うろ覚えでロボットのデザインを紙に描いていく、自分に絵心が無かったので全然別物になってしまった、それはそれで安心したのでそれらをロボットに当てはめていく。
　それから武装などを考える、銃系統は構造的に難しいので量産は難しそうだ、なので遠距離武器は弓矢や投擲などになるだろう。
　意外とデザインで考える事が多くて困っている、サヨはあまりセンスが無いし恵美は自分とサヨの派生なので微妙な出来になっており結局自分が一番マシな状態だ。
「後は作るだけかな？」
　デザインは大体まとまったので後は作るだけだ、サヨのロボットを参考にいろいろ構築していく、素材が違うだけでかなりの期間がかかってしまった、試作品を１体つくるだけでも１年もかかってしまった。


「ようやく試作品が完成しました」
　久しぶりに人を集めて完成品を紹介する、人たちの反応はなかなか良い感じだ、それから概要を説明して運用を詰めていく、流石に量産するとなると大規模になるので難しいらしい、それなら先にゲームセンター用の筐体を先に開発した方が早いようだ、なので先に扱える人を増やす事になった。