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魔法学校の臨時講師

帰宅

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「あちらの情勢は聞いていましたので、今回は災難でしたね」
声がまったく残念そうではなくむしろ楽しそうにしている。
「僕としては教師は向いてない感じがしてたから短くなって良かったと思ってるよ」
「あら、報告書には楽しそうにしていたそうですが?」
「あれはただひたすら一生懸命だっただけだよ、空元気だったから長続きはしなかったと思います」
もし教師生活が1年以上続いていれば精神的に壊れていたかもしれない。
「あー…なるほどねぇ、君は裏方の人間なんだね」
「そうですね、人前は胃が痛くなります」
「人間誰しも最初はそんなもんですよ、回数をこなせば慣れるものですよ、でも治らない場合もありますし無理強いはしないですよ」
「できれば無い方が良いですけど、もし次があるのなら人数が少ない方がいいです」
「一応記録しておきますね」
一応ね…適当に答えてるのできっとまたあるんだろうなぁ。
「次の仕事なんですが、いきなり最終決戦になります」



「…は?」
最終決戦とまた物騒だな、いやサヨがいるから大丈夫かな。
「といっても行く先なんですが、いわゆるボス戦に参加してもらいます」
「それ大丈夫なんですか?」
「そこは大丈夫大丈夫」
全く持って問題ないと言ったようで適当だなぁと思ってしまう。

「そういえば僕ら向こうの世界で休憩事態はしてきたので今から向かっても大丈夫ですよ」
授業が終わってから3日間はむこうの世界でのんびり過ごしたのもあり隊長は問題ない。
「それは嬉しい報告だけど1週間待ってほしいかな、もしかしたらいらないって言われるかもしれないし」
「わかりました」



一週間の休暇は長いようで短く、この世界でのゲームをやってみると結構面白く、大きなテレビに表示される画面に圧倒され、気が付くと一週間たっていた。
サヨもいくつかプレイさせてみたが、のめりこむ事は無かったようで長続きしなかった、それよりも料理、特にお菓子作りに目覚めたようで自分はいつもサヨが作った料理など入れていた、運動もしていないのもあり体重が加速していくようだ。

「お疲れ様です、不要の通知はありませんでしたのでおそらく行った方が良いと思われますので、ボス戦にいっていただきますね」
「はいわかりました」
「それじゃあいってらっしゃい」
適当にあしらうような言葉と共にいきなり荒れて地にどんよりとした空気の場所に飛ばされた。
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