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0章 転生

十八、対抗(1)

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「──さあ、ガラハド!俺を王の元に連れて行ってくれ!」

「うーん…それは良いんだが…問題が一つあるんだ。
王との謁見は、事前に知らせとかないといけなくてな…」

「問題ない、真っ向勝負を仕掛けるぞ!
ガラハド、俺に着いてくるなら…俺の道を切り開いてくれるよな?」

「はいはい。んじゃ…いっちょ、ご対面といきましょか!」

そう言って俺たちは、国王の居る場所まで向かった。

「おや、子供一人のお守りも出来ぬ騎士団長様がどうされました?」

「…ああ、王に謁見を──」
「〘剣戟:峰打ち〙
に手を出して良いのは俺だけだ。
名を名乗れ…今すぐにでもここで処刑してやっても良いのだぞ」

「ヒイッ!…な、なんなんだその化け物は!ど、どこから連れてきたんだ!」

「ほぉ、この国の皇子相手に化け物呼ばわりとは…躾がなっていないようだな。
皇族を侮辱した罪…その命で償ってもらうぞ!〘剣戟:死剣〙」

彼がそう唱えた瞬間、その騎士の胸から剣が突き刺さるように内側から出現した。

「フンッ…俺のガラハドを侮辱するんだ、当然の報いだ」

「おいおい、良いのか?立場が不利になるだろ」

「構わん。どうせ聞き分けがなければ武力行使と行くだけだ。
それよりガラハド、俺の隣に立つなら、ああいった愚か者は切り伏せろ」

「ああ、分かった。(さて…あいつの家に首でも贈ってやるとするか。
 いや、副団長に贈るのも良さそうだな)」

「ああ、そういえば円卓の騎士についてだが、あの後少し調べてわかったことがあってな。
お前の持つ聖杯の力にはやっぱいくつかの力があるんだと思うんだが…多分、お前のその膨大な量の魔力は、聖杯の癒しの片鱗だろう」

「聖杯の癒し?」

「ああ。聖杯の癒しは2種類あるんだが…
──聖杯が問おう。
汝、正しき道を通らんとする。
さすればそれが真なる道となりて、祝福を受ける。
 …これが1つ目。聖杯がお前自身に問い掛けをして、その答えが正しければ癒し等の力をえるというものなのだろうが…恐らく、ここでいう"問い"というのは、運命のことだ。
例えば、攻撃を仕掛けられたとしよう。
すると、相手は間違いなく敵だろ?」

「ああとなれば避けるか受けて反撃するだろうな」

「そう。そして円卓の騎士としては騎士道とし、それを受けて尚、相手を凌駕するほどの力でねじ伏せる!
その選択肢を選ぶと、おそらく身体的な強化を得られるんだ。
んで、2つ目の癒しの力だが…これに関しては、奇跡の力というものだろう。
病気を含め、怪我や消耗等を含めた癒しなど、そういったものも含めた上での万人がそれを"奇跡"と思える現象こそが聖杯の力だ。
んで、その膨大な魔力とその回復量については1つ目の力で、魔力の保有量は聖杯の器が受け止め、それらの回復は"相手を守る為に"魔法を使ったから回復速度上がったんだろうな」

「なるほど…となると、これからも誰かを守るために動けば、聖杯の力使えるということか?」

「ああ、だろうな──っと、着いたようだな。さて…それじゃあ、入るとしよう」
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