スライムすら倒せない底辺冒険者の俺、レベルアップしてハーレムを築く(予定)〜ユニークスキル[レベルアップ]を手に入れた俺は最弱魔法で無双する

カツラノエース

文字の大きさ
95 / 98
第二章[グーネウム帝国編]

ファントムナイトの策略

しおりを挟む

 するとその瞬間――
「「馬鹿なのはどっちだ?」」
 階段の上と下から、同時にそう声が聞こえた。――って!?
 俺は慌てて上を見上げる。するとそこには――
「お前ら……!」
 数人の幻影の騎士団ファントムナイトが、階段を上がったすぐのところに居た。そしてそれだけではなく、
「こっちにも居るわ……!」
 俺たちから逃げ場を無くすように、気が付けば後ろにも数人の幻影の騎士団ファントムナイトが居た。

 クソったれ……さっきはバカなんて呑気に言ってたが――本当にバカなのはこっちだったって事かよ……
 俺はあまりにも綺麗に相手の罠に掛かったという事もあり、苦笑いをした。

 とにかく、まずはこの状態から変えなくては。
 俺は足りない頭で考える――が、良い案が出る前に、
「お前ら!やるぞ!」
 幻影の騎士団ファントムナイトは俺たちを挟み撃ちにしようと、その掛け声と共にこっちへ近付いてきた。

「……ッ!」
 それに対して俺は杖を構え、魔法を放とうとする――が、こんなところで魔法を撃てば、こっちにも被害が来るのは目に見えていた。
 セリヤも剣を抜いて対抗しようとしているが、この状態は流石に分が悪過ぎる……

「クソったれ!」
 あぁもうこうなったら一か八かだ!!
 俺は杖を自分の服と背中の間にに差し込むと、セリヤの頭と足の部分に手を持って行き――
「ちょっと我慢しろよッ!」
「ちょ!?」
 お姫様抱っこの様に持ち上げた。

 そして――
「おらァァァ!!」
 軽く沈み、足に力を入れると、前方から襲いかかって来る幻影の騎士団ファントムナイト階段の一番上で着地した。

「はぁはぁ……何とか上手く行ったか。」
 サブスキルを手に入れててよかったぜ、全く。
 [身体能力強化]なんてもん持って無かったら絶対今みたいな無茶なこと出来なかっただろうな。
「大丈夫か?」
 俺はすぐにセリヤを地面に降ろすと、顔を見ながらそう言う。

 するとセリヤは、
「あ、ありがとう……」
 今になって恥ずかしくなったのか、俺と目が合うとすぐに逸らし、頬を紅くしながらそう言った。
 はぁ……俺またキモイ事しちゃったかねぇ――なんて、今は考えてる場合じゃないか。

「セリヤ、とりあえず今はあいつらだ。」
 俺は視線を今飛び上がって来た階段の方に向けながらそう言う。
「挟み撃ちは出来なくなったが、まぁ良い。」
 幻影の騎士団ファントムナイトは、階段から上がって来ると、そう言いながら俺たちとの間合いを少しずつ詰めて来ていた。

「これはこれでまた厄介なことになったわね……」
「だな。」
 こいつらは人数こそ今までと比べれば少ないが、それでも10人は居る。
 それにさっきの様に走って逃げる事は出来なそうだからな。

「こんな狭い通路なら、魔法を撃つことも出来ないだろ?」
 そんな俺たちを煽るように、幻影の騎士団ファントムナイトのひとりがそう言いながら更に間合いを詰めてくる。
「くっそ……」
 俺は後ろに少し下がろうとした――その時、
「剣は使えるわ、貴方たち、私の持っている物が見えないのかしら?」
 横にいたセリヤが、幻影の騎士団ファントムナイトのひとりが放ったセリフを嘲笑うかのようにそう言う。

 そしてそのまま俺の方を見ること無く続けて、
「テツヤ――こいつらは私が引き受けるわ。だから先に行って。きっと王様の部屋まではもうすぐよ」
 剣を構えながらそう言った。――って!?
「それは流石に――」
 俺はそう、先程のローズオーラに言った時と同じ様に反対しようとする――が、そこで俺は言葉を止めた。

 俺がここに居ても邪魔にしかならないことに気付いたからだ。
 先程幻影の騎士団ファントムナイトの奴らが言った様に、こんな狭い空間で魔法を放てば確実にこっちにも被害が出る。

 だから俺は、
「すまねぇ――任せるぞ……!」
 そう言うと、幻影の騎士団ファントムナイトたちの反対側、先へと続く道に身体を向け、走り始めた。

「ひとりが奥へ行くぞ!止めろ!」
 俺が走り始めると、後ろからすぐにそう声が聞こえる。
 しかし、
「貴方たちの相手は私よ!!」
 その声にも負けないくらいのセリヤの叫び声が聞こえ、その後すぐに剣と剣がぶつかり合う音が聞こえ出した。

 クソ……絶対に俺がこの作戦を成功させてやるからな……!
 俺は振り返らずに、長い廊下を走り続けた。
しおりを挟む
感想 2

あなたにおすすめの小説

スキルはコピーして上書き最強でいいですか~改造初級魔法で便利に異世界ライフ~

深田くれと
ファンタジー
【文庫版2が4月8日に発売されます! ありがとうございます!】 異世界に飛ばされたものの、何の能力も得られなかった青年サナト。街で清掃係として働くかたわら、雑魚モンスターを狩る日々が続いていた。しかしある日、突然仕事を首になり、生きる糧を失ってしまう――。 そこで、サナトの人生を変える大事件が発生する!途方に暮れて挑んだダンジョンにて、ダンジョンを支配するドラゴンと遭遇し、自らを破壊するよう頼まれたのだ。その願いを聞きつつも、ダンジョンの後継者にはならず、能力だけを受け継いだサナト。新たな力――ダンジョンコアとともに、スキルを駆使して異世界で成り上がる!

痩せる為に不人気のゴブリン狩りを始めたら人生が変わりすぎた件~痩せたらお金もハーレムも色々手に入りました~

ぐうのすけ
ファンタジー
主人公(太田太志)は高校デビューと同時に体重130キロに到達した。 食事制限とハザマ(ダンジョン)ダイエットを勧めれるが、太志は食事制限を後回しにし、ハザマダイエットを開始する。 最初は甘えていた大志だったが、人とのかかわりによって徐々に考えや行動を変えていく。 それによりスキルや人間関係が変化していき、ヒロインとの関係も変わっていくのだった。 ※最初は成長メインで描かれますが、徐々にヒロインの展開が多めになっていく……予定です。 カクヨムで先行投稿中!

侯爵家三男からはじまる異世界チート冒険録 〜元プログラマー、スキルと現代知識で理想の異世界ライフ満喫中!〜【奨励賞】

のびすけ。
ファンタジー
気づけば侯爵家の三男として異世界に転生していた元プログラマー。 そこはどこか懐かしく、けれど想像以上に自由で――ちょっとだけ危険な世界。 幼い頃、命の危機をきっかけに前世の記憶が蘇り、 “とっておき”のチートで人生を再起動。 剣も魔法も、知識も商才も、全てを武器に少年は静かに準備を進めていく。 そして12歳。ついに彼は“新たなステージ”へと歩み出す。 これは、理想を形にするために動き出した少年の、 少し不思議で、ちょっとだけチートな異世界物語――その始まり。 【なろう掲載】

男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件

美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…? 最新章の第五章も夕方18時に更新予定です! ☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。 ※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます! ※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。 ※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!

レベルが上がらない【無駄骨】スキルのせいで両親に殺されかけたむっつりスケベがスキルを奪って世界を救う話。

玉ねぎサーモン
ファンタジー
絶望スキル× 害悪スキル=限界突破のユニークスキル…!? 成長できない主人公と存在するだけで周りを傷つける美少女が出会ったら、激レアユニークスキルに! 故郷を魔王に滅ぼされたむっつりスケベな主人公。 この世界ではおよそ1000人に1人がスキルを覚醒する。 持てるスキルは人によって決まっており、1つから最大5つまで。 主人公のロックは世界最高5つのスキルを持てるため将来を期待されたが、覚醒したのはハズレスキルばかり。レベルアップ時のステータス上昇値が半減する「成長抑制」を覚えたかと思えば、その次には経験値が一切入らなくなる「無駄骨」…。 期待を裏切ったため育ての親に殺されかける。 その後最高レア度のユニークスキル「スキルスナッチ」スキルを覚醒。 仲間と出会いさらに強力なユニークスキルを手に入れて世界最強へ…!? 美少女たちと冒険する主人公は、仇をとり、故郷を取り戻すことができるのか。 この作品はカクヨム・小説家になろう・Youtubeにも掲載しています。

セーブポイント転生 ~寿命が無い石なので千年修行したらレベル上限突破してしまった~

空色蜻蛉
ファンタジー
枢は目覚めるとクリスタルの中で魂だけの状態になっていた。どうやらダンジョンのセーブポイントに転生してしまったらしい。身動きできない状態に悲嘆に暮れた枢だが、やがて開き直ってレベルアップ作業に明け暮れることにした。百年経ち、二百年経ち……やがて国の礎である「聖なるクリスタル」として崇められるまでになる。 もう元の世界に戻れないと腹をくくって自分の国を見守る枢だが、千年経った時、衝撃のどんでん返しが待ち受けていて……。 【お知らせ】6/22 完結しました!

無限に進化を続けて最強に至る

お寿司食べたい
ファンタジー
突然、居眠り運転をしているトラックに轢かれて異世界に転生した春風 宝。そこで女神からもらった特典は「倒したモンスターの力を奪って無限に強くなる」だった。 ※よくある転生ものです。良ければ読んでください。 不定期更新 初作 小説家になろうでも投稿してます。 文章力がないので悪しからず。優しくアドバイスしてください。 改稿したので、しばらくしたら消します

無能と呼ばれたレベル0の転生者は、効果がチートだったスキル限界突破の力で最強を目指す

紅月シン
ファンタジー
 七歳の誕生日を迎えたその日に、レオン・ハーヴェイの全ては一変することになった。  才能限界0。  それが、その日レオンという少年に下されたその身の価値であった。  レベルが存在するその世界で、才能限界とはレベルの成長限界を意味する。  つまりは、レベルが0のまま一生変わらない――未来永劫一般人であることが確定してしまったのだ。  だがそんなことは、レオンにはどうでもいいことでもあった。  その結果として実家の公爵家を追放されたことも。  同日に前世の記憶を思い出したことも。  一つの出会いに比べれば、全ては些事に過ぎなかったからだ。  その出会いの果てに誓いを立てた少年は、その世界で役立たずとされているものに目を付ける。  スキル。  そして、自らのスキルである限界突破。  やがてそのスキルの意味を理解した時、少年は誓いを果たすため、世界最強を目指すことを決意するのであった。 ※小説家になろう様にも投稿しています

処理中です...