全日本地下計画

三角屋カヨ

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全日本地下計画  第1話

全日本地下計画  第1話

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 小学校、8時30分のチャイム音。担任が教室に入る。わちゃわちゃした教室がだんだん静かになっていく。みんな、席に座る。日直の2人が前に出て、朝の会が始まる。日直の1人が、
 「おはようございます。」
と、挨拶をする。続けてみんなで
 「おはようございます。」
と、挨拶をした。
 「これから、朝の会をはじめます。教科の係から何かありますか?」
 「はい。体育係からです。3時間目の体育の授業は体育館でマット運動に変更になりました。マットを出したり並べたりを手伝ってください。」
 「はい。道徳係です。5時間目の道徳は、図書館です。貸し出しができるので、図書袋を持ってきてください。」
 「他に、教科からの連絡はありますか?ないようなので、次に委員会からの連絡はありますか?」
 「はい。給食委員会からです。明日は、お弁当の日なので、明日はお弁当と水筒を忘れないで持ってきてください。」
 「はい。保健委員からです。下級生で風邪が流行ってきているので、給食前の手洗いうがいをきちんとしてくださいとのことです。」
 「他の係は、ありますか?無いようなので次は、神田先生からは、ありますか?」
と、日直が神田先生を見る。先生が、先生の机から立って日直の隣に立った。
 「はい。みんなも聞いていると思うが、クラスの席の空いているお友達は、今日から、2週間地下従順訓練のためお休みになります。みんなもね、順番に行くのでね、そのつもりで過ごして行きましょう。何か、わからない事があれば、先生になんでも聞いてください。あと、連絡帳ある人は朝の会終わったら、持ってきてください。はい。今日も1日大切にすごしましょう。」
 神田先生が日直を見た。
 「これで、朝の会を終わります。」
日直が席に戻る。先生に連絡帳を渡しに行く子、トイレに行く子、水を飲みに行く子や、今は、地下従順訓練についての話題で持ちきりだ。そういえば、昨日の夜、お母さんと夕飯の買い出しに行った店で、翔太にあったっけ。その時、翔太のお母さんが、明日から行くからって話していたっけ。旅行にでも行くような楽しそうな感じだったなぁ。翔太も、行ってくるわって、帰ってきたらいろいろ教えるわ、って言って、俺も、おうってだけ話したな。もっと話ししないとと思ったけれど、したかったんだけど、おうって言うのが、精一杯だった。そんな事を、ぼやっと思い出していたら、ガラッと教室のドアが開いた。1時間目の国語の先生が入ってきた。みんなが急いで席に着く。そして、1時間目の始まるチャイムが鳴った。日直が、声をかける。
 「規律。礼。着席。」
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