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第7話:人類史上最も低俗な発明品──神様。核爆弾よりも人殺し
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QRコードはオセロに似てる。「白」と「黒」。「明」と「暗」。この暗号と解かなきゃ宇宙人には会えないのかな? 「こんにちわ」できないのかな?
暗号。謎解き。「さようなら」と「こんにちわ」の明暗を分ける。だけど謎解きの名案は浮かばない。
なぞなぞ「なんでも美味い美味い」って食べる動物は? 答えはヤギ。「美味ぇ~」
食べてもらえるかな? 宇宙人はわたしを「美味しい」って言ってくれるかな? その前に「こんにちわ」しなきゃ。
なぞなぞ「夢見るひつじは柵の中に入ってるのか出ているのか。どぉーっちだ?」
ひつじが1匹……ひつじが2匹……ひつじが3匹……4匹目を数えても眠れない。眠たくないし。実は保健室に引き篭もってるだけ。
今日中に謎を解かないと。地球の調査期間は今夜までかも知れない。わたしは地球人のサンプルとして立候補します。ペット可。ペット化。ペットかぁ……。
可愛がってもらえたら嬉しいな。
四角い名刺。QRコードの四角いオセロ。四角い「白」と「黒」。「□」と「■」。試しに引っ繰り返せるところは引っ繰り返してみると「白」ばかりになった。
少ない「黒」を線で繋いでみる。星座みたいに。歪な形になる。わたしみたいに。
なぞなぞ「ここはどこ? わたしは誰?」 答えは保健室。わたしは──。
「鴨川さん。また調子悪いの?」
「頬っぺた叩けば治るかも」
「馬鹿なこと言わないの」
開いたカーテンは、また閉まる。馬鹿なことを言うわたしは鴨川さん。その人は知ってる。わたしのお母さんも「鴨川さん」って言われてるよ。わたしを叩いて治す名人だよ。
治った例しはないけれど。
四角いオセロは「白」の勝ち。白旗上げても「白」の勝ち。残された「黒」も「白」にされる。勝てば官軍。負けたら口なし。そうです問答無用です。「黒」は引っ繰り返される。人類の歴史は、そういうもの。黒歴史じゃないよ、潔白の白歴史です。
四角い名刺も引っ繰り返してみる。真っ白だった。つまり「裏」も「表」も最初から真っ白。この謎を解く。
なぞなぞ「裏も表も白いものなぁーんだ?」
ヒント。それには裏も表もある。裏表がある。だったら答えは人間。食物連鎖の頂点を名乗る人類。黒いものも白いものに変えてしまう万物の霊長。
ビックリ食物。ビックリ連鎖。ビックリ生態ピラミッド。70億を超える頂点ってなに? 数学的にピラミッドになってないけど? 70億人を支えなきゃいけない地球の「緑」は大変ですね。
四角い名刺の謎は「人間」。うん、宇宙人っぽいアプローチ。でも、意味は? 四角い人間を渡されてもわたしにはわからない。
謎が謎を呼ぶ。なぞなぞ「四角いのに人間ってなぁーんだ?」それとも「人間なのに四角いってなぁーんだ?」かな?
人間なのに四角い……?
人間はこう「☆」。手足を広げた形。心は「○」。人間を包み込まなくちゃいけないもの。
オセロのコツも満員電車に乗るコツも、角を取ること。善い子になるコツも、角を取ること。
角を取って丸くなれ。はい、そうします。正解には「○」をもらえる。善い子にも「○」をもらえる。すごく善い子には「◎」。悪い子のわたしは……?
悪い子のわたしは三角「△」。5つ集めると「☆」になります。2つ集めると「□」になります。三角はこう「⊿」。これを2つで「□」かな? 正解に近いかも?
そうだ。QRコードのオセロも「□」と「■」の組み合わせ。きっと正解だ。
早退しよう。
悪い子のわたしは悪い無断早退をします。これで「⊿」2つ。「□」の完成。宇宙人に会う「□」あり!
「さようなら」学校。「こんにちわ」電車。
『黄色い線の内側まで──』
ガタンガタンと電車の音。時刻は午後1時をお報せします。給食食べ損ねたな……。
お腹空いたから今日は座ろう。午後1時の車内はガラガラ。四角い名刺は膝の上。手にはスマートフォン。QRコード。LINE友だち追加。友だち追加お願いします。「はい、お待ち」「友だちを追加するなんて頭おかしいですね」「はい、お待ち」「友だちを追加するなんて頭おかしいですね」「はい、お待ち」「友だちを追加するなんて頭おかしいですね」「お会計は680円になります」「ごちそうさまでした」
教室はオセロみたいです。机を合わせて給食の時間。わたしはいつも通り、角を取る。
引っ繰り返らない「黒」。盤上は「緑」。宇宙から見た地球は「青」。宇宙からわたしは見えっこない。こんな隅っこにいるからね。
「黒」だから目立つ? そういうの「悪目立ち」って言うんだよ? それもいいかも。宇宙からでも、わたしを見つけてもらえるかも知れないし。
無断早退は悪目立ちだよね。わたしを見つけて下さい、宇宙人さん。遠い星の彼方に連れて行って──はい、スマートフォンでセカンド・コンタクト。LINE友だち追加。
「できた……」
今は人類の生態調査中かな。
お勧めは駅前辺り。勧誘活動してるから。宗教の。
人類史上最も低俗な発明品──神様。核爆弾よりも人殺し。70億を減らすにはいいかもだけど「産めよ増やせよ」の精神に信者はいっぱい。
結果は地球の押し競まんじゅう。駆け込み乗車はお止め下さい。誰彼かまわず押し退けての生存競争に乗り遅れ。
遅刻。敗北。「黒」なのに「白」。わたしは人類からペットに乗り換えよう。進化のレールは上がり車線。わたしは下り車線。『黄色い線の内側まで──』飛び降りたほうが早いかも?
だって、黄色い線の内側って線路のほうだよ?
──ピコン。
「きた……」
ガタンガタンと電車の音。わたしの心臓の鼓動は? 人類とペットの瀬戸際。晴ドキドキ雨降らない。窓の外は曇り空。景色は右から左へ。古いモノクロ映画みたいな感じの。
踊るチャールズ・チャップリン。喜劇になる? 悲劇になる? 暗号の謎は解いたはず。
< 人類は早退しました「⊿」午後1:28
暗号。謎解き。「さようなら」と「こんにちわ」の明暗を分ける。だけど謎解きの名案は浮かばない。
なぞなぞ「なんでも美味い美味い」って食べる動物は? 答えはヤギ。「美味ぇ~」
食べてもらえるかな? 宇宙人はわたしを「美味しい」って言ってくれるかな? その前に「こんにちわ」しなきゃ。
なぞなぞ「夢見るひつじは柵の中に入ってるのか出ているのか。どぉーっちだ?」
ひつじが1匹……ひつじが2匹……ひつじが3匹……4匹目を数えても眠れない。眠たくないし。実は保健室に引き篭もってるだけ。
今日中に謎を解かないと。地球の調査期間は今夜までかも知れない。わたしは地球人のサンプルとして立候補します。ペット可。ペット化。ペットかぁ……。
可愛がってもらえたら嬉しいな。
四角い名刺。QRコードの四角いオセロ。四角い「白」と「黒」。「□」と「■」。試しに引っ繰り返せるところは引っ繰り返してみると「白」ばかりになった。
少ない「黒」を線で繋いでみる。星座みたいに。歪な形になる。わたしみたいに。
なぞなぞ「ここはどこ? わたしは誰?」 答えは保健室。わたしは──。
「鴨川さん。また調子悪いの?」
「頬っぺた叩けば治るかも」
「馬鹿なこと言わないの」
開いたカーテンは、また閉まる。馬鹿なことを言うわたしは鴨川さん。その人は知ってる。わたしのお母さんも「鴨川さん」って言われてるよ。わたしを叩いて治す名人だよ。
治った例しはないけれど。
四角いオセロは「白」の勝ち。白旗上げても「白」の勝ち。残された「黒」も「白」にされる。勝てば官軍。負けたら口なし。そうです問答無用です。「黒」は引っ繰り返される。人類の歴史は、そういうもの。黒歴史じゃないよ、潔白の白歴史です。
四角い名刺も引っ繰り返してみる。真っ白だった。つまり「裏」も「表」も最初から真っ白。この謎を解く。
なぞなぞ「裏も表も白いものなぁーんだ?」
ヒント。それには裏も表もある。裏表がある。だったら答えは人間。食物連鎖の頂点を名乗る人類。黒いものも白いものに変えてしまう万物の霊長。
ビックリ食物。ビックリ連鎖。ビックリ生態ピラミッド。70億を超える頂点ってなに? 数学的にピラミッドになってないけど? 70億人を支えなきゃいけない地球の「緑」は大変ですね。
四角い名刺の謎は「人間」。うん、宇宙人っぽいアプローチ。でも、意味は? 四角い人間を渡されてもわたしにはわからない。
謎が謎を呼ぶ。なぞなぞ「四角いのに人間ってなぁーんだ?」それとも「人間なのに四角いってなぁーんだ?」かな?
人間なのに四角い……?
人間はこう「☆」。手足を広げた形。心は「○」。人間を包み込まなくちゃいけないもの。
オセロのコツも満員電車に乗るコツも、角を取ること。善い子になるコツも、角を取ること。
角を取って丸くなれ。はい、そうします。正解には「○」をもらえる。善い子にも「○」をもらえる。すごく善い子には「◎」。悪い子のわたしは……?
悪い子のわたしは三角「△」。5つ集めると「☆」になります。2つ集めると「□」になります。三角はこう「⊿」。これを2つで「□」かな? 正解に近いかも?
そうだ。QRコードのオセロも「□」と「■」の組み合わせ。きっと正解だ。
早退しよう。
悪い子のわたしは悪い無断早退をします。これで「⊿」2つ。「□」の完成。宇宙人に会う「□」あり!
「さようなら」学校。「こんにちわ」電車。
『黄色い線の内側まで──』
ガタンガタンと電車の音。時刻は午後1時をお報せします。給食食べ損ねたな……。
お腹空いたから今日は座ろう。午後1時の車内はガラガラ。四角い名刺は膝の上。手にはスマートフォン。QRコード。LINE友だち追加。友だち追加お願いします。「はい、お待ち」「友だちを追加するなんて頭おかしいですね」「はい、お待ち」「友だちを追加するなんて頭おかしいですね」「はい、お待ち」「友だちを追加するなんて頭おかしいですね」「お会計は680円になります」「ごちそうさまでした」
教室はオセロみたいです。机を合わせて給食の時間。わたしはいつも通り、角を取る。
引っ繰り返らない「黒」。盤上は「緑」。宇宙から見た地球は「青」。宇宙からわたしは見えっこない。こんな隅っこにいるからね。
「黒」だから目立つ? そういうの「悪目立ち」って言うんだよ? それもいいかも。宇宙からでも、わたしを見つけてもらえるかも知れないし。
無断早退は悪目立ちだよね。わたしを見つけて下さい、宇宙人さん。遠い星の彼方に連れて行って──はい、スマートフォンでセカンド・コンタクト。LINE友だち追加。
「できた……」
今は人類の生態調査中かな。
お勧めは駅前辺り。勧誘活動してるから。宗教の。
人類史上最も低俗な発明品──神様。核爆弾よりも人殺し。70億を減らすにはいいかもだけど「産めよ増やせよ」の精神に信者はいっぱい。
結果は地球の押し競まんじゅう。駆け込み乗車はお止め下さい。誰彼かまわず押し退けての生存競争に乗り遅れ。
遅刻。敗北。「黒」なのに「白」。わたしは人類からペットに乗り換えよう。進化のレールは上がり車線。わたしは下り車線。『黄色い線の内側まで──』飛び降りたほうが早いかも?
だって、黄色い線の内側って線路のほうだよ?
──ピコン。
「きた……」
ガタンガタンと電車の音。わたしの心臓の鼓動は? 人類とペットの瀬戸際。晴ドキドキ雨降らない。窓の外は曇り空。景色は右から左へ。古いモノクロ映画みたいな感じの。
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< 人類は早退しました「⊿」午後1:28
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