697 / 954
第十六篇第一章 “日の出戦争”
帝国軍本部への進軍
しおりを挟む帝国軍本部の左翼を目指して濠の内側へ足を
進めた同盟軍一番隊の面々。
一番隊の先頭を駆けるのは隊長を任命された
反乱軍副長ウィルフィン・フィンドール。
其の背後を四人の混成メンバーが追う。
「うおっっっしゃァァ!!!!俺様のハクくてマブい活躍でェ……政府に風穴開けたらァ!!そこんとこォ…夜露死苦ゥゥ!!」
高らかな雄叫びと共に疾るのは此の男。
反乱軍幹部ガルダ・ステンローザ。
「うるさいなあ……この人はホントに……あ、でも陽動だからいいのか。これで……おーーい!帝国軍の皆さんってば…ここにバカがいるからさっさと来いって!!」
ガルダを指差し周りに声を上げるのは。
革命軍幹部アレン・ノーザン。
「ワオッ!!なんだかボルテージがアップして来たじゃないか……ミーもセイさせて貰うよッ!!政府軍……ウェルカーーームッ!」
アレンに乗せられ両手を広げたのは。
革命軍幹部ヴィスタ・リスボーン。
「………なんか、すんごい濃ゆいトコに選ばれちゃってるんだけどっ!!」
ハッとして声を上げたのは此の女性。
妖精拳闘士ポアラ・セルヴァンテス。
「幾らでも騒がせて置けば良い。俺達は俺達の責務を全うすれば良い……其の他は道理の範囲外だ」
一番隊隊長ウィルフィンを声を上げる。
ウィルフィンを隊長に据え、其の背後を追う
のはガルダ、アレン、ヴィスタ、ポアラ。
そして、逆方向。
帝国軍本部右翼を目指すメンバーを記そう。
帝国軍本部右翼を目指すのは三番隊。
三番隊の隊長に任命されたのは革命軍の参謀
フロウ・ダルバインで在り、其の背後に四人
のメンバーが追随する。
「やっほーーーい!!僕ちん生きてて良かったああ~!!戦争だってのにこんなご褒美パないっしょ~!!」
何やら目をウルウルさせて万歳をする男。
反乱軍幹部エゼル・アッシュトール。
「ルナちぃっ!!アレはアレでいつもの事だから視界に入れなくていーからねっ!!」
エゼルに対し弩級の毒舌を見せた此の女性。
反乱軍幹部リズ・ミックホーム。
「あ、ああ……だがまあ…気負いは無さそうだしアレでも良いんじゃないか?」
エゼルをチラチラと見ながら困惑するのは。
革命軍幹部ルナ・オウスムーン。
「フフ……戦争を前にしてあれだけの余裕とは…場数を踏んで来ただけはありますね」
最後尾を走る三番隊最高齢の此の男。
バルモアの英雄レザノフ・スタールマン。
「流れを手にする為には勢いこそ大事だ。さあ、掴みかけた此の流れ…確りと引き寄せて行こうかッ!!」
巨体を揺らして先行する此の男。
革命軍参謀フロウ・ダルバイン。
一番隊と三番隊が帝国軍本部の左右の翼陣へ
迫り来る中、着々と政府軍の戦力達も講じた
対策の下、戦力が割り当てられる。
激突は、必至で在り、もう止まれない。
50
あなたにおすすめの小説
神木さんちのお兄ちゃん!
雪桜
キャラ文芸
✨ キャラ文芸ランキング週間・月間1位&累計250万pt突破、ありがとうございます!
神木家の双子の妹弟・華と蓮には"絶世の美男子"と言われるほどの金髪碧眼な『兄』がいる。
美人でカッコよくて、その上優しいお兄ちゃんは、常にみんなの人気者!
だけど、そんな兄には、何故か彼女がいなかった。
幼い頃に母を亡くし、いつも母親代わりだったお兄ちゃん。もしかして、お兄ちゃんが彼女が作らないのは自分達のせい?!
そう思った華と蓮は、兄のためにも自立することを決意する。
だけど、このお兄ちゃん。実は、家族しか愛せない超拗らせた兄だった!
これは、モテまくってるくせに家族しか愛せない美人すぎるお兄ちゃんと、兄離れしたいけど、なかなか出来ない双子の妹弟が繰り広げる、甘くて優しくて、ちょっぴり切ない愛と絆のハートフルラブ(家族愛)コメディ。
果たして、家族しか愛せないお兄ちゃんに、恋人ができる日はくるのか?
これは、美人すぎるお兄ちゃんがいる神木一家の、波乱万丈な日々を綴った物語である。
***
イラストは、全て自作です。
カクヨムにて、先行連載中。
世界が色付くまで
篠原 皐月
恋愛
ただこのまま、この狭い無彩色の世界で、静かに朽ちて逝くだけだと思っていた……。
そんな漠然とした予想に反して、数年前恭子の目の前に広がった世界は、少しずつ確実に新しい自分を作り上げていったが、時折追いかけて来る過去が彼女の心身を覆い隠し、心の中に薄闇を広げていた。そんな変わり映えしない日常の中、自己中心極まりない雇い主から受けたとある指令で、恭子は自分とは相対する立場の人間と真正面から向き合う事になる。
【夢見る頃を過ぎても】続編。背負った重荷の為、互いに自分の感情を容易に表に出せない男女の、迷走する恋愛模様を書いていきます。
『異世界庭付き一戸建て』を相続した仲良し兄妹は今までの不幸にサヨナラしてスローライフを満喫できる、はず?
釈 余白(しやく)
ファンタジー
毒親の父が不慮の事故で死亡したことで最後の肉親を失い、残された高校生の小村雷人(こむら らいと)と小学生の真琴(まこと)の兄妹が聞かされたのは、父が家を担保に金を借りていたという絶望の事実だった。慣れ親しんだ自宅から早々の退去が必要となった二人は家の中で金目の物を探す。
その結果見つかったのは、僅かな現金に空の預金通帳といくつかの宝飾品、そして家の権利書と見知らぬ文字で書かれた書類くらいだった。謎の書類には祖父のサインが記されていたが内容は読めず、頼みの綱は挟まれていた弁護士の名刺だけだ。
最後の希望とも言える名刺の電話番号へ連絡した二人は、やってきた弁護士から契約書の内容を聞かされ唖然とする。それは祖父が遺産として残した『異世界トラス』にある土地と建物を孫へ渡すというものだった。もちろん現地へ行かなければ遺産は受け取れないが。兄妹には他に頼れるものがなく、思い切って異世界へと赴き新生活をスタートさせるのだった。
連載時、HOT 1位ありがとうございました!
その他、多数投稿しています。
こちらもよろしくお願いします!
https://www.alphapolis.co.jp/author/detail/398438394
おかえり、さよなら、美しき日々。
有箱
現代文学
対象とした人物との記憶を、消してしまえる薬がある。職場いじめで心を病んでいた心花は、薬で楽になりたいと願った。
しかし、自覚は薄いが以前使用しているらしく、二度目にもなると副作用が強いらしい。一度目の記憶が戻ったり、記憶が混濁したりもするそうだ。
副作用を心配するのは、愛する旦那である都月である。ただ、心花が前を向きたい理由も、少なからず彼にあった。
愛する人のために前を向きたい。けれど、過去から一向に抜け出せない……悩みに悩んだ末、心花は薬を手にしてしまい。
バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します
namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。
マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。
その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。
「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。
しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。
「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」
公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。
前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。
これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。
半竜皇女〜父は竜人族の皇帝でした!?〜
侑子
恋愛
小さな村のはずれにあるボロ小屋で、母と二人、貧しく暮らすキアラ。
父がいなくても以前はそこそこ幸せに暮らしていたのだが、横暴な領主から愛人になれと迫られた美しい母がそれを拒否したため、仕事をクビになり、家も追い出されてしまったのだ。
まだ九歳だけれど、人一倍力持ちで頑丈なキアラは、体の弱い母を支えるために森で狩りや採集に励む中、不思議で可愛い魔獣に出会う。
クロと名付けてともに暮らしを良くするために奮闘するが、まるで言葉がわかるかのような行動を見せるクロには、なんだか秘密があるようだ。
その上キアラ自身にも、なにやら出生に秘密があったようで……?
※二章からは、十四歳になった皇女キアラのお話です。
異世界おっさん一人飯
SILVER・BACK(アマゴリオ)
ファンタジー
サラリーマンのおっさんが事故に遭って異世界転生。
秀でた才能もチートもないが、出世欲もなく虚栄心もない。安全第一で冒険者として過ごし生き残る日々。
それは前世からの趣味である美味しいご飯を異世界でも食べ歩くためだった。
ハズレスキル【地図化(マッピング)】で追放された俺、実は未踏破ダンジョンの隠し通路やギミックを全て見通せる世界で唯一の『攻略神』でした
夏見ナイ
ファンタジー
勇者パーティの荷物持ちだったユキナガは、戦闘に役立たない【地図化】スキルを理由に「無能」と罵られ、追放された。
しかし、孤独の中で己のスキルと向き合った彼は、その真価に覚醒する。彼の脳内に広がるのは、モンスター、トラップ、隠し通路に至るまで、ダンジョンの全てを完璧に映し出す三次元マップだった。これは最強の『攻略神』の眼だ――。
彼はその圧倒的な情報力を武器に、同じく不遇なスキルを持つ仲間たちの才能を見出し、不可能と言われたダンジョンを次々と制覇していく。知略と分析で全てを先読みし、完璧な指示で仲間を導く『指揮官』の成り上がり譚。
一方、彼を失った勇者パーティは迷走を始める……。爽快なダンジョン攻略とカタルシス溢れる英雄譚が、今、始まる!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる