RISING 〜夜明けの唄〜

Takaya

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最終篇第三章 “兄弟が背負う哀しき因縁”

銀狼ノアvs死神アーク

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距離が空いた其の場からノアが一歩前に足を
踏み出すと共に振り切られた刃の鋒から銀色
の斬撃が風を纏いてアークを狙う。

しかし、其の斬撃はアークの鉄鏡のギフトの
特性“硬化”を施された鎌にて防がれる。

そして、千歳緑色に染まったアークの鎌から
千歳緑色の斬撃が地を這いずりながら反撃と
ばかりにノアに襲い掛かる。



「やるしか…無いのか…どうしても……ッ」



多少の遣る瀬無さを胸にしてノアは身体全体
に銀色の風を纏い始める。

そして、疾風のギフトの特性“加速”を使って
目にも止まらぬ速度でアークの背後を取る。



「貰った…ッ!」



背後から薙ぎ払われたノアの刃はアークの身
に其の儘、襲い掛かるが何と其の刃は生身の
アークの肌を傷付ける事は無かった。

更に言えば刃と刃がぶつかったかの様な鋭く
高い金属音が響き渡る。

そして、振り向き様に斜め上に振り切られた
鎌の先にて避けきれなかったノアの肩部分に
薄く切り傷が刻まれる。



「なあ?ノア…。帝国軍大将の一人、ララっつう女が何て呼ばれてるか知ってるか…?」



バックステップで距離を取り切ったノアに兄
アークから声が届く。



「“絶対防御”のララ…。確かに奴のチカラを最大限使っての防御策は凄まじいモンがあるなァ……けど、だったらよォ…刃を通さない俺の身体とチカラは何なんだろうなァ…」



アークのチカラ、鉄鏡のギフト。

其の最たる特性は“硬化”というチカラを使う
事に依る防御力の向上だと思われる。

そして、其の言葉にノアも自身の刃に向けて
視線を落とす様に一瞥をした。

其の理由は唯一つ。



「(ギフトも纏った…踏み込みも完璧…そして死角からの一撃……此処まで揃えて刃が通らないという訳か…)」



ノアは心の中で知る。

兄アークが帝国軍大将に迄、のし上がる事が
出来た其の理由は、今迄出会い、戦い知って
来たどの鉄鏡のギフトの授与者よりもチカラ
を錬磨し尽くした無敵の硬力が在る。

認めるしか無い程のチカラだったのだ。



「ちゃあんと…俺を止めなきゃなァ…ノアッッ!!テメェの次はよォ…テメェの革命家気取りのお仲間の首から戴いて行くぜッ!?なあッ、オイッ!!」


「……ッ!!させるモノか…ッ!!」



ノアが再度、“加速”を使って前へと出る。

そして、正面から神速の連撃をアークに向け
何度も其の刃を振り切る。

しかし、鎌を肩に担ぎ千歳緑に染まるアーク
の身体を傷付ける事は叶わない。

アークは溜息を漏らして、ノアの腹部に強烈
な蹴りを見舞って眼前から吹き飛ばした。



「拍子抜けだぜェ…ノアッ……。やっぱりテメェは甘ェ男だ…まだ心のどっかでよォ…壊れちまったおれを兄として見てやがる…そんなクソったれな児戯が罷り通ると思うんじゃねェぞッッ!!」



アークの身体から千歳緑色の波動が流れ出し
ノアに向けて殺気を飛ばした。
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