2 / 2
1章
2話 美少女のフィールド内に取り込まれつつある。
しおりを挟む
エマ・シュミットは言った。
「私と一緒に来て」
エマ・シュミットは、64分の1だけ金星人の血が入っている。
金星。明けの明星。愛と美の象徴ビーナス。
僕はチラッとエマシュミットの横顔を見た。
その愛と美を兼ね備えた横顔には、とても相応しい星だ。
金星人がどんな人々なのかは知らないが、僕は今、エマシュミットに誘われて、時空移動要塞の中にいる。
ドーナツ状で、球場のドームくらいの大きさの代物だ。
要するに円盤だの、UFOだのと言われるものだ。
中学の同窓生に時空移動要塞を保有している少女がいるなんて、かなりラッキーと言ってよい。
その、かなり美少女のエマシュミットが、僕の横で同じように立っている。
ちょっと風が吹けば、触れてしまう距離だ。
美少女な上に賢く、僕とはレベルの違う知能を要している。
美少女過ぎる生き物は、その美しきさゆえに、凡人の接近を阻んでいる。
学校でも、眩しく輝き、その接近阻止オーラは健在だった。
そして、今、僕の隣にいるエマ・シュミットからも、そのフィールドの様なオーラ―が絶賛展開中だ。
しかし、そのフィールドは、徐々に僕の方へと広がった。
そして僕自身は、エマ・シュミットが展開する美少女フィールド内に取り込まれつつある。
と感じている。それを証明する術はないが。
ただ僕の身体の細胞の一つ一つが、テンションマックス状態なのと、エマシュミットの表情がとても穏やかなのだけは解った。
「この要塞10兆円するんだよ」
エマ・シュミットが、10兆円と言う金額には相応しくない軽い口調で言った。
「10兆円!」
戦艦大和と戦艦武蔵と、もう一隻買えるお値段だ。
「お祖母ちゃんに買ってもらったの」
どんなお祖母ちゃんだろう。
64分の1金星人の血が入ったエマ・シュミットのお祖母ちゃんなら、きっと16分の1金星人の血が入っているに違いない。
金星人は、地球人とは桁が違う程のお金持ちなのかも知れない。金の星と書いて金星だし。
時空移動要塞の中では、ペンギンがせわしなく働いていた。
「海王星のペンギンさん。ここのスタッフだよ。
海王星のペンギンは知的生命体に進化していて、みんな優秀な船乗りさんなんだよ」
「そうなんだ」
海王星のペンギンたちに操作された時空移動要塞は、上昇を始めた。
日常を失くした地上は、真っ白な銀世界だった。
銀世界、美しい響きだがそこに人々が営む日常はなかった。
時空移動要塞が高度を上げていく度に、僕の心は締め付けられた。
つづく
「私と一緒に来て」
エマ・シュミットは、64分の1だけ金星人の血が入っている。
金星。明けの明星。愛と美の象徴ビーナス。
僕はチラッとエマシュミットの横顔を見た。
その愛と美を兼ね備えた横顔には、とても相応しい星だ。
金星人がどんな人々なのかは知らないが、僕は今、エマシュミットに誘われて、時空移動要塞の中にいる。
ドーナツ状で、球場のドームくらいの大きさの代物だ。
要するに円盤だの、UFOだのと言われるものだ。
中学の同窓生に時空移動要塞を保有している少女がいるなんて、かなりラッキーと言ってよい。
その、かなり美少女のエマシュミットが、僕の横で同じように立っている。
ちょっと風が吹けば、触れてしまう距離だ。
美少女な上に賢く、僕とはレベルの違う知能を要している。
美少女過ぎる生き物は、その美しきさゆえに、凡人の接近を阻んでいる。
学校でも、眩しく輝き、その接近阻止オーラは健在だった。
そして、今、僕の隣にいるエマ・シュミットからも、そのフィールドの様なオーラ―が絶賛展開中だ。
しかし、そのフィールドは、徐々に僕の方へと広がった。
そして僕自身は、エマ・シュミットが展開する美少女フィールド内に取り込まれつつある。
と感じている。それを証明する術はないが。
ただ僕の身体の細胞の一つ一つが、テンションマックス状態なのと、エマシュミットの表情がとても穏やかなのだけは解った。
「この要塞10兆円するんだよ」
エマ・シュミットが、10兆円と言う金額には相応しくない軽い口調で言った。
「10兆円!」
戦艦大和と戦艦武蔵と、もう一隻買えるお値段だ。
「お祖母ちゃんに買ってもらったの」
どんなお祖母ちゃんだろう。
64分の1金星人の血が入ったエマ・シュミットのお祖母ちゃんなら、きっと16分の1金星人の血が入っているに違いない。
金星人は、地球人とは桁が違う程のお金持ちなのかも知れない。金の星と書いて金星だし。
時空移動要塞の中では、ペンギンがせわしなく働いていた。
「海王星のペンギンさん。ここのスタッフだよ。
海王星のペンギンは知的生命体に進化していて、みんな優秀な船乗りさんなんだよ」
「そうなんだ」
海王星のペンギンたちに操作された時空移動要塞は、上昇を始めた。
日常を失くした地上は、真っ白な銀世界だった。
銀世界、美しい響きだがそこに人々が営む日常はなかった。
時空移動要塞が高度を上げていく度に、僕の心は締め付けられた。
つづく
0
この作品の感想を投稿する
みんなの感想(1件)
あなたにおすすめの小説
月弥総合病院
御月様(旧名 僕君☽☽︎)
キャラ文芸
月弥総合病院。極度の病院嫌いや完治が難しい疾患、診察、検査などの医療行為を拒否したり中々治療が進められない子を治療していく。
また、ここは凄腕の医師達が集まる病院。特にその中の計5人が圧倒的に遥か上回る実力を持ち、「白鳥」と呼ばれている。
(小児科のストーリー)医療に全然詳しく無いのでそれっぽく書いてます...!!
私の守護霊さん『ラクロス編』
Masa&G
キャラ文芸
本作は、本編『私の守護霊さん』の番外編です。
本編では描ききれなかった「ラクロス編」を、単独でも読める形でお届けします。番外編だけでも内容はわかりますが、本編を先に読んでいただくと、より物語に入り込みやすくなると思います。
「絶対にレギュラーを取って、東京代表に行きたい――」
そんな想いを胸に、宮司彩音は日々ラクロスの練習に明け暮れている。
同じポジションには、絶対的エースアタッカー・梶原真夏。埋まらない実力差に折れそうになる彩音のそばには、今日も無言の相棒・守護霊さんがいた。
守護霊さんの全力バックアップのもと、彩音の“レギュラー奪取&東京代表への挑戦”が始まる──。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
後宮の胡蝶 ~皇帝陛下の秘密の妃~
菱沼あゆ
キャラ文芸
突然の譲位により、若き皇帝となった苑楊は封印されているはずの宮殿で女官らしき娘、洋蘭と出会う。
洋蘭はこの宮殿の牢に住む老人の世話をしているのだと言う。
天女のごとき外見と豊富な知識を持つ洋蘭に心惹かれはじめる苑楊だったが。
洋蘭はまったく思い通りにならないうえに、なにかが怪しい女だった――。
中華後宮ラブコメディ。
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
あまりさんののっぴきならない事情
菱沼あゆ
キャラ文芸
強引に見合い結婚させられそうになって家出し、憧れのカフェでバイトを始めた、あまり。
充実した日々を送っていた彼女の前に、驚くような美形の客、犬塚海里《いぬづか かいり》が現れた。
「何故、こんなところに居る? 南条あまり」
「……嫌な人と結婚させられそうになって、家を出たからです」
「それ、俺だろ」
そーですね……。
カフェ店員となったお嬢様、あまりと常連客となった元見合い相手、海里の日常。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。
ツイッターから来ました。面白そうです。
一行目ですが
>児童が→児童に
ではないでしょうか。
ツイッターでは、いつもお世話になっております。\(^ ^)/
誤字のご指摘ありがとうございます。
「児童に」が正解でしたね。
一行目から間違えるとは(;^◇^;)ゝ
今後とも、よろしくお願いします。