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勇者の存在
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魔王が復活したと同時に、勇者も目覚めたという噂は
村のある大陸中に広がっていた
「そう言えば、何でディアボロスは眠りについていたんだ?」
ディアボロスの玉座の間
ブレイブの言葉に、ディアボロスが足を組みながら答える
『我は過去、この世界全てを支配しようとした。だが、勇者との戦いで相打ちとなってな。その後、力を再び取り戻すために眠りについたのだ』
「相打ちか…ってことは勇者って相当強いんだろうな」
『我と張り合うほどだからな。あの時ほど屈辱を感じたことは無かった』
フフフ…と笑いを漏らすディアボロスにブレイブは首をかしげる
「ん、何で嬉しそうなの」
『あれほど楽しさを感じた戦いもなかったからな』
「ふーん」
何百年前の出来事かは分からない
しかし、ブレイブはディアボロスのそんな一面を知る過去の勇者に嫉妬の念を抱いた
ブレイブはとても非力だ
ディアボロスと渡り合うほどの力など間違っても手に入れられないだろう
だからこそ、ブレイブは悔しさを感じていた
「俺は最近鍛冶もできるし…店だって経営してるし…素材あつめだって得意だし…」
ぶつぶつと、勇者が持っていないであろう特技を
独り言のように呟き始める
「だいたい、勇者は目的を達成したら何もすることないじゃねえか…だったら俺の方が将来性はあるし…てか、目的なんて達成させねえし…ディアボロスは俺のだし…」
『嫉妬か、ブレイブ』
ディアボロスの問いに、ブレイブはツンっとそっぽを向いてしまう
まるで子供のようだとは分かっていたが
どうしても補いきれない自分の足りないものが浮き出てしまって
やるせなさと虚しさで気持ちが落ち込んでしまっていた
『気にするな。我はお前を好いておるぞ』
「それは知ってるけど…ディアボロスのことを俺は戦いで楽しませられない」
『恋人にそのようなものが必要なのか』
「違うけど…」
ウジウジ…と拗ね続けるブレイブにディアボロスは顔を近づけ、額を付けた
『お前は我に恋心を抱かせた唯一の人間だ。勇者に無いものをお前は持っている。正直に言って、我はお前に毎日を楽しませて貰っているのだぞ。お前の子供のような態度も実に愉快だ』
「馬鹿にすんなよ…」
『ブレイブ、我を唯一楽しませる存在。自身の力を誇りに思うが良い』
ディアボロスの言葉に、少しむくれながらも
ブレイブは額を擦りつけ返す
まるで小動物が愛情表現をするかのようなその様子に胸が満たされ
ディアボロスはブレイブの髪を撫でた
隣国に魔王を討伐するために旅をしている青年が来ているという話が村に伝わるのは
それから数日後の話
村のある大陸中に広がっていた
「そう言えば、何でディアボロスは眠りについていたんだ?」
ディアボロスの玉座の間
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「相打ちか…ってことは勇者って相当強いんだろうな」
『我と張り合うほどだからな。あの時ほど屈辱を感じたことは無かった』
フフフ…と笑いを漏らすディアボロスにブレイブは首をかしげる
「ん、何で嬉しそうなの」
『あれほど楽しさを感じた戦いもなかったからな』
「ふーん」
何百年前の出来事かは分からない
しかし、ブレイブはディアボロスのそんな一面を知る過去の勇者に嫉妬の念を抱いた
ブレイブはとても非力だ
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「俺は最近鍛冶もできるし…店だって経営してるし…素材あつめだって得意だし…」
ぶつぶつと、勇者が持っていないであろう特技を
独り言のように呟き始める
「だいたい、勇者は目的を達成したら何もすることないじゃねえか…だったら俺の方が将来性はあるし…てか、目的なんて達成させねえし…ディアボロスは俺のだし…」
『嫉妬か、ブレイブ』
ディアボロスの問いに、ブレイブはツンっとそっぽを向いてしまう
まるで子供のようだとは分かっていたが
どうしても補いきれない自分の足りないものが浮き出てしまって
やるせなさと虚しさで気持ちが落ち込んでしまっていた
『気にするな。我はお前を好いておるぞ』
「それは知ってるけど…ディアボロスのことを俺は戦いで楽しませられない」
『恋人にそのようなものが必要なのか』
「違うけど…」
ウジウジ…と拗ね続けるブレイブにディアボロスは顔を近づけ、額を付けた
『お前は我に恋心を抱かせた唯一の人間だ。勇者に無いものをお前は持っている。正直に言って、我はお前に毎日を楽しませて貰っているのだぞ。お前の子供のような態度も実に愉快だ』
「馬鹿にすんなよ…」
『ブレイブ、我を唯一楽しませる存在。自身の力を誇りに思うが良い』
ディアボロスの言葉に、少しむくれながらも
ブレイブは額を擦りつけ返す
まるで小動物が愛情表現をするかのようなその様子に胸が満たされ
ディアボロスはブレイブの髪を撫でた
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