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トリガー(日本語版)
4、~起爆人間~
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望の次の記憶は、ベッドで目を覚ますところから始まる。
彼は二日間も寝込んでいたと聞かされた。
それに、あの二人組は爆発したかのように死んでいたとも。
しばらくして、警察に事情聴取をされ、彼は全てはなしたが、両親を含め誰も彼の言うことを信じなかった。警察自身は、状況から見て過剰な心臓破裂としか言いようがなかったのだ。
この時事態は丸く収まったが、望はその日から毎日悩まされることになる。
彼自身さえ事実を信じられていなかったのに、クラスメイトの中ではすでに噂されていた。
『玉風 望は起爆人間だぞ。』
そんな風に、望は常に周りから嫌な目で見られるようになっていた。その時、生徒の中には面白がって能力を証明しろとからかう奴も出て、いじめは以前よりもひどくなってしまい…
我慢の限界だった…。
望はとうとう答えてしまったのだ。
彼はただ同じ言葉を口にしただけだったが、同じことが起こった。
周りからの目は、疑惑から確信の色へと変わる。望自身も、もう数日前の彼ではなかった。噂は真実へと変わり、居心地の悪くなった彼は受験することに決めたのだった。みんなと同じ公立に入るよりはマシだろう、望はそうおもったのだ。
そして中学生活初日。晴れて合格となり、座席表に従って着席するも、望は周りの目が気になって話せずにいた。その時、目の前に座っていた女の子が振り返って、話しかけてきた。
「わたし、奈美。線上奈美。あなたは?」
「え…俺…?た、玉風……望…。」
「じゃあ玉ちゃんだね。よろしくね、玉ちゃん!」
フフッと八重歯を見せて笑う彼女を見て、望は久しぶりに笑えた気がした。
「たまちゃん………タマちゃん…………!
………タマ!!」
「ふぁっ??」
望が奈美に呼び起こされる。
彼らはまだ電車に乗っていた。
「しっかりしないと、ホームルームに遅れちゃうよ!」
奈美が言う。
望がスマホを確認すると、その時刻は8:35を示していた。ちなみに、ホームルームの開始時刻は8:35だ。
「すでに遅刻じゃんよ!奈美!今8:35!!」
「え?あっ、わたしの時計2分遅れてたからてっきりまだ33分かと…」
「あぁそれどっちにしろ遅刻かと…。」
望は奈美に言いながら苦々しい顔をした。
一方、彼はイラつき始めていた。
三年前のあの時から。
勉強などのストレスにより、彼はそれと同じ事を何度か繰り返していた。
念じるだけで対象を爆死させられることも発見した。
彼にぶつかった人、
騒がしい若者達、
時には犬までも、
気に入らないものは全て、望の気分次第で爆破させられた。にも関わらず、彼は学校や家では優等生を演じ続けなければならなかった。
ストレスは溜まりに溜まって、むしろ満ち溢れていた。
『今朝電車のドアに傘を挟んで遅延させた奴………爆死しろ!』
望は頭の中で念じてしまった。
彼は二日間も寝込んでいたと聞かされた。
それに、あの二人組は爆発したかのように死んでいたとも。
しばらくして、警察に事情聴取をされ、彼は全てはなしたが、両親を含め誰も彼の言うことを信じなかった。警察自身は、状況から見て過剰な心臓破裂としか言いようがなかったのだ。
この時事態は丸く収まったが、望はその日から毎日悩まされることになる。
彼自身さえ事実を信じられていなかったのに、クラスメイトの中ではすでに噂されていた。
『玉風 望は起爆人間だぞ。』
そんな風に、望は常に周りから嫌な目で見られるようになっていた。その時、生徒の中には面白がって能力を証明しろとからかう奴も出て、いじめは以前よりもひどくなってしまい…
我慢の限界だった…。
望はとうとう答えてしまったのだ。
彼はただ同じ言葉を口にしただけだったが、同じことが起こった。
周りからの目は、疑惑から確信の色へと変わる。望自身も、もう数日前の彼ではなかった。噂は真実へと変わり、居心地の悪くなった彼は受験することに決めたのだった。みんなと同じ公立に入るよりはマシだろう、望はそうおもったのだ。
そして中学生活初日。晴れて合格となり、座席表に従って着席するも、望は周りの目が気になって話せずにいた。その時、目の前に座っていた女の子が振り返って、話しかけてきた。
「わたし、奈美。線上奈美。あなたは?」
「え…俺…?た、玉風……望…。」
「じゃあ玉ちゃんだね。よろしくね、玉ちゃん!」
フフッと八重歯を見せて笑う彼女を見て、望は久しぶりに笑えた気がした。
「たまちゃん………タマちゃん…………!
………タマ!!」
「ふぁっ??」
望が奈美に呼び起こされる。
彼らはまだ電車に乗っていた。
「しっかりしないと、ホームルームに遅れちゃうよ!」
奈美が言う。
望がスマホを確認すると、その時刻は8:35を示していた。ちなみに、ホームルームの開始時刻は8:35だ。
「すでに遅刻じゃんよ!奈美!今8:35!!」
「え?あっ、わたしの時計2分遅れてたからてっきりまだ33分かと…」
「あぁそれどっちにしろ遅刻かと…。」
望は奈美に言いながら苦々しい顔をした。
一方、彼はイラつき始めていた。
三年前のあの時から。
勉強などのストレスにより、彼はそれと同じ事を何度か繰り返していた。
念じるだけで対象を爆死させられることも発見した。
彼にぶつかった人、
騒がしい若者達、
時には犬までも、
気に入らないものは全て、望の気分次第で爆破させられた。にも関わらず、彼は学校や家では優等生を演じ続けなければならなかった。
ストレスは溜まりに溜まって、むしろ満ち溢れていた。
『今朝電車のドアに傘を挟んで遅延させた奴………爆死しろ!』
望は頭の中で念じてしまった。
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