短い恋のお話

愛理

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「君じゃなきゃだめだから」

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  もう、君じゃなきゃ愛せないんだよ。

  俺は彼女のあやみを後ろからぎゅっと抱きしめた。
  ここは都内で夜景が綺麗に見える海辺で、今はかなり遅い時間だからか土曜日なのに他に人はいなくて俺達２人だけがここにいた。
「綺麗だね」
  あやみが本当に感動した口調で言った。
「ああ」
「こんなに綺麗な夜景見たのは初めて。智也、連れてきてくれてありがとう」
  あやみが今度は凄く嬉しそうな口調で言うから、俺は思わずもっと強くあやみを抱きしめた。
「そんなに嬉しがってくれて俺も凄く嬉しい。でも、これから、もっと色んなところに連れていくから」
  俺がそう言うとあやみはあやみを抱きしめている俺の両手に自分の両手を重ね合わせてぎゅっと握りしめた。
「それって、これからもずっと私と一緒にいてくれるってことだよね？」
  今度は少しだけ不安そうな口調で言った。
  だから、俺はもっと強く強くあやみを抱きしめて、
「あたり前だろ。俺、もう、あやみ以外は愛せないから。だから、あやみもずっと俺のそばにいてくれよな」
  そう言い俺はあやみを自分の方に向かせた。
  するとあやみの目は潤んでいた。
「あやみ」
「もうっ。智也、突然、そんなこと言うんだもん。でも、凄くカッコ良かったし、感動したよ。それに私も智也以外はもう愛せないよ」
  あやみはそう言い俺に抱きついてきた。
  だから、俺もあやみを抱きしめ返して、
「じゃあ、あやみ、お互いにもうすぐ２５歳になるし、区切りのいい年齢だから、俺はあやみをあやみは俺しか愛せないのなら、ずっと一緒にいるために結婚しようか」
  そう言った。
  するとあやみは一瞬だけ、俺の腕の中で息を飲んだ後すぐに顔をあげて俺を大きなうるんだ目で見た後、俺が今まであやみを見てきた中で一番嬉しそうに笑った。

  そう。本当に俺はもう君じゃなきゃだめなんだ。
  だから、どうか永遠に俺の隣にいて。
  そしたら俺は君を誰よりも幸せにするため色々なことを日々、頑張るから。
                                                               END

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