「もう1度、澄んだ青空を見るために」

愛理

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第2章「闘いへの始まり」

第4話「謎のお婆さん」

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 黒い山を登り始めると勇気が思った以上に道は険しく、またモンスター達も次から次へと出てきた。
 モンスター達は最初はそんなに強い者ではなかったけど、山を半分くらい登った頃から段々と強くなってきた。
「くそっ! 倒しても倒してもキリがない!」
 攻が言った。
 「まとめて敵を倒すことができる魔法が使えるといいんですが、まだ僕達はその段階にはなれていないので、大変ですが頑張りましょう」
 守が言った。
 しかし、その後、すぐにモンスター達との闘いで心が足に大怪我を負ってしまった。
 何とかモンスター達を倒したものの、このままでは先に進めないと勇気達は思い、何とか休める場所を見つけなければと場所を探し始めた時……。
 いきなり小柄なお婆さんが勇気達の前に現れた。
 しかし、その身体は勇気には何故か透けているように見えた。
「何だあの婆さん、身体が透けてるし、一体、どっから現れたんだ?」
 攻がそう言ったので、勇気はやっぱりこのお婆さんの身体は透けているのだと確信した。
「お婆ちゃん……」
 だけど、驚いている3人を余所に心は懐かしそうにそう言った。
 それで勇気はもしかして、このお婆さんは亡くなったという心とずっと一緒に住んでいたお婆さんなのかもしれないと思った。
 そのお婆さんは優しく笑って、心の怪我している足に両手をあてて、心の足の怪我をあっという間に直してしまった。
 その光景に勇気と攻と守は驚いた。
 そして、その後、
「皆、よく地球を救おうと決心してくれた。これから、まだまだ大変な試練が待ち受けていると思うけど頑張っておくれ。私はいつも見守っているから。そして、今、私にできることはしていこう。少しの力だけど今、すぐに役に立つと思うから。勇気と攻は攻撃魔法を心には回復魔法を使えるようにしておくよ。そして、守は既に回復魔法は幾つか使えるみたいだけど、もう少し強化しておこう」
 そうお婆さんは言い、そして、言った後すぐに消えてしまった。
 勇気と攻と守は少し呆然とした。
 だけど、心は涙ぐみながら、
「お婆ちゃん、ありがとう」
 と言った。
 なので、3人は我に返り、そして、攻は、
「なあ、俺と勇気には攻撃魔法で心には回復魔法で守には回復魔法の強化って、一体、どういうことだ?」
 不思議そうにそう言った。
「……きっと、その通りの意味です。それは次のモンスター達との闘いで解ると思います」
 守は攻の方を向いて、優しく、でも、何処か力強い口調でそう言った。
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