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第一章
思い出しました…
しおりを挟む「はっっ、!」
夢を見た、とても長い夢。きっとこれは、ルーナの記憶なんだと思う。
「お母様…か……」
どうやら、ルーナの母は体が弱くてルーナが幼い頃に亡くなったようだった。
母のことをとても愛していた父は母が死んでから、日に日に元気が無くなっていった。
使用人にも好かれていた母の死は、エヴァンス家に大きな打撃を与えた。
ルーナはもともと元気なお転婆お嬢様だったらしいが、悲しむ家族や家の者たちを見ていて、自分がしっかりして皆んなを支えてあげなくちゃと、幼いながらに思ったらしい。
それからは、今まで以上に勉学に励み、令嬢としての常識、仕草の一つ一つやダンス、音楽、武芸を学んできた。
そんなルーナを見て、エヴァンス家のみんなが励まされた。自分は何をやっているんだと。
こうして、もとのエヴァンス家に戻っていったようだ。そして、ルーナは完璧な令嬢でいようと、あまり感情は表に出しすぎず、常に冷静でいるようにした。
それからは特に何も無く平和に過ごしてきたそうだが、先日の件でルーナが倒れた。
というとこまで思い出した。というか、記憶が流れてきた。
「まあでも、ルーナの性格が自分とそっくりだったので、ある意味良かったかな。」
と、ここで窓の外が暗くなっているのに気づいた。
「結構寝ていたみたいだな。」
記憶が戻ったことを、お兄様たちにお伝えしなくてはと思っていると、
コンコン
「お嬢様、失礼します。」
「ええ」
「そろそろお夕食の時間です。体調はいかがでしょうか?」
「もう大丈夫。それに、全部思い出したわ。」
「っ!左様ですか!良かったです!ご夕食は旦那様方とお取りになりますか?」
「ええ、お兄様とお父様も安心させてあげなくちゃ。」
「かしこまりました。」
そう言ってアンナは出ていった。
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