聖女召喚に巻き込まれて、異世界にきたオレは追放されて聖人になる

坂道冬秋

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ACT19〜休息〜

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「ちょっと試したい事があるんだけど」

そう言って、オレは隣に立っていた女性の騎士に声をかけた。

騎士は、オレを護衛するために、常に近くにいる二人の内の一人だ。背が高く、切れ長の目をしていて髪が長い。

少し線が細く見えるが、手脚が長いのでそう感じるだけかもしれない。スレンダー美人って感じだった。

「試したい事とはなんですか?」

警護対象に話しかけられて、少し驚いている騎士は、そう尋ねた。護衛のためについている、もう一人の女性騎士もこちらに視線を向けていた。

「今の内に試したくてね」

そう言ったオレに、二人の騎士は疑問符がついた顔をしていた。

今、オレ達は、夜営の準備をしていた。他の騎士達は、作業に追われている。

マインはそれらの作業をする騎士達に指示を出している。

ニナも魔術による結界を張る作業のため、オレから離れていた。

今、オレの近くにいるのは、この護衛のために近くに待機している、二人の騎士だけだった。

「わるいけど、剣を抜いてもらえるかな」

オレは、スレンダー美人の騎士にたのんだ。

「はい、わかりました!」

少し戸惑っていたが、そう言ってスレンダー美人騎士は、剣を抜き放ち、目の前に提げるようにした。

「ちょっと失礼するよ」

オレは、剣を持つスレンダー美人騎士の手を握りマナを送る。

「これは!」

スレンダー騎士が声を出すのと同時に、それは完成した。

「成功だ!」

オレが独り言のように呟いた。そう言ったのと同時に、スレンダー騎士の剣が白い光をまとった状態となる。そう、浄化の剣だ。

「他の人の剣にも浄化の力を付与できないか、試したかったんだ!」

オレは、スレンダー騎士の顔を見て言った。

「こんな事ができるなんて!」

「この剣があれば、騎士さん達も楽に戦えると思って!」

スレンダー騎士は、白く光る刃を眺めていた。

「もう一つ試したいんだけど、協力してくれる?」

オレは、護衛をしてくれている、もう一人の女性騎士に言った。

「はい!喜んで協力させていただきます!」

そう言った女性騎士は、背は少し低めだが、カワイイ顔立ちで、目がクリクリとしているのが印象的だった。スレンダー騎士と同じく、細身な印象だ。

「じゃあ、剣を抜いてくれる?」

オレが、カワイイ感じの騎士に頼んで実験をしていると、他の騎士達もオレ達を注目しはじめた。

「どうしたんだ?」

そんな事をしていると、マインがそう言いながら近づいてくる。遅れてニナも戻ってきた。

「二人に手伝ってもらって、色々試してたんだ!」

オレが、戻ってきた二人と集まって来ていた騎士達に言った。

「その浄化の剣の事?」

ニナが言った。

「ああ、なんとか上手くいきそうだ!」

「何を試してたの?」

オレの言葉にニナが質問してきた。

「オレ以外の人間でも浄化の剣が付与できるか?とかだな」

オレは、そう言って試していた事を話していた。まず、浄化の剣は、オレ以外の人間の武器にも付与できる事。

そして、ある程度の距離からでも付与できる事。効果時間は、5分程度だという事。そして、複数の人間に同時に付与できる事だ。

「どう?これなら、こっちの戦力が大幅にアップすると思うけど?」

「すごい!これができれば、魔物への効果は大幅にあがる!何より、被害が大幅に低くなる」

マインが感動したように呟いていた。

「試してみてわかったけど、浄化の剣はマナの消耗度合いが低いみたいだ!」

「じゃあ、ある程度、複数に付与できるって事ね」

ニナが聞いてきた。

「ああ、浄化の光を広範囲に放つよりは、こっちの方が効率がいいと思う」

オレが言うと、またマインが、すごいっと感嘆していた。

「昼間のような、魔物が目的地に近づけば近づく程多くなると思うんだ」

オレは、ニナに視線を向けて言った。

「これができれば、楽になるだろうしね」

次はマインに視線を移す。マインはオレの方を見て頷いていた。

「本当は、村て休んでいる間に試したかったんだけど、回復の方が先かなって思って見送ったんだ」

「そうなんだ」

ニナが答えた。

「とりあえず、明日以降はこれを上手く使おう」

「ありがとう!当てにさせて貰う!」

マインがそう言っていた。オレ達は、おそらく明日には、穢れの地に到着するだろう。

そこは、オレにとっては未知の場所だった。それは、おそらく他の騎士達にとっても同じだろう。

当たり前の話だが、皆不安に思っている。だけど、この魔術によって、明日の討伐任務の不安の何割かは解消できたのではないかと思う。





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