聖女召喚に巻き込まれて、異世界にきたオレは追放されて聖人になる

坂道冬秋

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ACT24〜新たな仲間〜

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邪気をまとった魔物の群れが行手を阻む。オレは剣を抜き放ち、戦闘態勢を整えた。

右手で剣を構えたまま、左拳を前方に突き出しマナを集めた。

マナを集めた左拳から白い光の塊を放ち、オレの横で剣を構えている二人の騎士の刃と同化させる。

二人の騎士の剣は浄化の剣になった。同時に自分の剣にもマナを集めて浄化の剣に変化させた。

「ニナ!援護たのむ!」

オレは、後ろにいるニナに叫んだ。

「任せて!」

力強い声でニナが答えた。それと同時に水の魔術を放ち、オレ達の前にいた魔物の動きを止めた。

「ハァ!」

「イヤ!」

隣で戦っている騎士が、気合と共に魔物を斬り伏せた。二人共、上級騎士らしく戦闘能力が高い。

「この二人を君達の護衛として、同行させようと思う」

あの日、マインが提案してきたのは、彼女達の事であった。

「マサノリの浄化魔術は極めて重要な能力だ!王国には必要な人間だ!」

マインは、力強くそう言った。

「君達が狙われている事は知っている。そして、王国が逃亡者として捜索もしている」

マインは、オレ達の状況を理解しているようだった。

「現状では、王都に戻るのは危険だろう!だが、君達を放っておく訳にも行かない」

「監視?って事?」

ニナがマインに尋ねる。その表情は真剣だ。

「そう疑うのは仕方ないが、私達にはそのつもりはないよ」

少し口調が優しくなったマインが言った。

「単純な護衛って事?」

「そうだ!それに、君達の邪気を浄化する力は王国に必要だ!それを失うわけにはいかない!っという意味があるのも事実だ」

マインが、そう言って話を続けた。

「が、本心はお礼だ!君達を助けたい!それが私の考えだ」

マインが真剣な目をしていた。

「それに、彼女達も君達に礼をしたいと考えているようだ」

「君達は!」

そう言ったマインの横から、一歩前に出た二人の騎士を見て、オレは呟いた。

「そう、ずっとマサノリを警護していた騎士だ!」

「なぜ彼女達が?」

オレは疑問を口にした。

「彼女達は、この村の最初の戦闘の時に、君に回復魔術で助けられた重傷者だ!」

「え!」

オレは、驚いていた。今まで全く気付いていなかったからだ。

あの時は、まだオレ自身が万全ではなかったので、回復に必死で、相手の確認までしていなかったのだ。

「助けていただいたこの命、二人を護衛する事に使いたいと思います!」

例のスレンダー騎士が言った。こうして、二人の騎士が、オレとニナの旅に同行する事になった。

「ハァ!」

オレの隣で、気合の声と共に魔物を切り裂いたのは、上級騎士のナミナ・ワウメザールだ。

例のスレンダー騎士である。彼女の剣術の能力は高い。

なんでも第五騎士団の中でもトップクラスの実力なのだそうだ。簡単に魔物を斬り伏せていく力は素晴らしいの一言だ。

「イヤ!」

そんな声を出したのは、同じく上級騎士のリーシオ・クルボンだ。

オレの彼女の印象は、なんでもできる人だった。リーシオの見た目は小柄な可愛い感じだった。

でも、上級騎士らしく、剣術の能力も高い。でも、一番優れているのは、魔術との併用だ。

つまり、彼女は魔術も使える剣士だ。それも、魔術については、水系と土系の魔術が使えるらしい。

魔術師が複数の属性の魔術を使う事は難しいらしい。使えない訳ではないが、主となる系統以外はオマケ程度である事が多い。

ニナは主に水系統しか使えないし、オレも聖属性を除けば、火属性しか使えない。

でも、彼女は二つの属性を同じように使えるそうだ。剣術単体ならば、オレやナミナより劣るかもしれない。

魔術単体の単純の威力ならニナに劣るかもしれない。だが、二つの属性魔術と剣術を駆使すれば、状況しだいでは最強かもしれない。

それだけ、多様な戦闘ができて、多様な状況に対応できる万能な騎士だと言える。

「ハァ!」

オレは、最後の魔物を浄化の剣て斬り伏せた。

「皆!大丈夫?」

ニナが、オレ達に近づいきながら言った。

「はい!大丈夫です!傷一つありません」

「私も無傷です」

二人の騎士がニナに答えた。

「楽勝だな!近くに黒い沼がある感じでもないし、はぐれ魔物かな?」

「そうね、よかった!」

ニナがオレ達3人の様子を確認して呟いていた。

「このまま順調に北の村に行けそうだな!」

オレがニナに言った。

「どうかしら?ゲランさんに紹介してもらった村までは、まだ距離があるし…」

「途中には、谷や窪地と思われる地形の場所もありますから、そのような場所は邪気が集まっている可能性があります」

ニナの後をついで話しだしたのは、リーシオだ。こういう情報の分析などは得意分野らしい。

ニナもそうだが、魔術師であるリーシオは頭脳労働の方が向いているようだ。

逆に言うならば、剣術も高い能力を持っているのだから驚異的だと言える。

「途中、穢れの地や魔物の群れに出くわす事になるかな?」

「だいぶ遠回りになるけど、迂回するって方法もあるわ」

「そうですね。それに、そういう場合逃げるという選択肢もあります」

ニナとリーシオが言う。

「いや!このまま行こう!穢れの地や魔物をほっとく訳にもいかないからな!」

ニナとリーシオ、それにナミナも笑っていた。

「どうしたの?なんで笑ってるの?」

「あまりにも、予想していた答えだったので、つい…」

リーシオが控えめに言った。

「マサノリ殿ならそう言うと思ってました」

ナミナが言う。

「みんな、マサノリが魔物をほっておけない事はわかっているのよ!」

ニナが、まだニヤニヤしながら言った。

「そんなにわかりやすいのか?オレ」

3人はオレを囲いながら笑っていた。そんな風にしながら、オレ達は北の地を目指していた。

最初は、オレ達の命を狙う者から逃げるためだった。でも、今は少し旅の意味が変わりはじめていた。





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