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ACT26〜名前〜
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「ホーリーブレード!」
オレがそう叫ぶと、白い光の塊が二つ飛んでナミナとリーシオの剣と融合する。二人の剣が浄化の力を帯びる。
「何それ?」
ニナが、隣で聞いた事のない単語を叫ぶオレに聞いてきた。
「浄化の剣の名前だよ」
「あの聖属性魔術にそんな名前をつけたの?」
ニナが不思議そうな顔をしていた。
「名前がある方が発動させやすいんだ」
「へぇー!」
ニナが何となく頷いた。オレは、そんな事を言いながら、オレ自身の剣にもホーリーブレードを使い走り出した。
そして、目の前の魔物と交戦しているナミナとリーシオの戦闘に参戦する。
オレ達は、幾度となく魔物との戦闘を経験していた。
本来、騎士団でも苦戦する邪気をまとった魔物だが、浄化の力を使えば、それ程難しい討伐ではなかった。
まあ、魔物の数や規模にもよるが。少なくとも、今戦っている程度の魔物相手なら、さっきのような無駄話をしながら対応できた。
まあ、オレ達の戦闘レベルが上がって、慣れてきた事も理由ではあるが。
「なっ!増援か?」
「魔物が増えました!」
ナミナとリーシオがそう言った。オレ達は、近くの村から要請を受け、森の中に入って、邪気をまとった魔物を討伐している。
森の奥から、さらに魔物が現れた。ナミナは増援という言葉を使っていたが、魔物に増援という言葉は、なんか違うような気がする。
まあ、そんな事を考えれるのは、オレ達が余裕を持って戦えているからだろう。
「ホーリーウェーブ!」
オレが、そう叫びながら聖属性魔術を打ち出す。新しく増えた魔物の半分以上が、邪気を浄化されて逃げていった。
因みに、このホーリーウェーブという魔術は、オレがはじめて放った浄化魔術だ。
浄化の白い光を放ち、一定の空間を浄化する。前方に掲げられた掌から波のように光を発するので、この名前をつけた。
「また増えたわ!」
後ろから水の魔術を打ち出しつつ、前衛のオレ達を援護していたニナが言った。
オレ達前衛が戦っている場所の先に、新しく魔物が10匹程見えたからだ。
「少し、時間を稼いでくれ!」
「了解しました!」
「了解です!」
オレがナミナとリーシオに声をかけた。それに二人が答えたのを確認してから、オレは少し後方に下がった。
「ホーリーストーム!」
数秒マナを収束する時間を使い、オレは最近覚えた聖属性魔術を放つ。
このホーリーストームは、ホーリーウェーブを強化したような魔術だ。
聖属性魔術は、力を収束させると金色の粒子を生成する。
それと、浄化の白い光を竜巻のようにオレの前方で吹き荒れさせる。
見た目は、金色の粒子と白い光の竜巻そのものだ。
このホーリーストームは、破邪の秘術程の浄化能力はないが、小さな黒い沼なら浄化できた。
何より、マナの消耗が破邪の秘術程大きくはない。
「ギャン!」
そんな声を出しながら、邪気を浄化された魔物は逃げて行った。
「進もう!たぶん、この先に黒い沼がある!」
オレは、魔物を追い払って、一息ついた後、皆に声をかけた。
さっきの戦闘で損耗はそれ程大きくはなかったので、進むという判断をした。
「ええ!」
そうニナが答える。ナミナとリーシオも頷いていた。
「ところで、先程から叫んでいるのは、聖属性魔術の名前ですか?」
ナミナが歩きながら尋ねてきた。ニナと同じ疑問を持ったらしい。
リーシオもオレの答えを待つように見つめる。
「なんか、魔術の名前があった方が形成させやすいんだ!ほら、アクアランスとか、他の属性魔術にも名前があるだろ!」
「そういうものなんですか?」
魔術を使えないナミナは、なんとなく納得しながらニナやリーシオを見る。
「そんな事考えた事もなかったわ!元々、魔術には固有の名前があったし」
「私もです」
ニナとリーシオも、オレの言っている事はよくわからないようだった。
まあ、元々あった技術を使うのと、一から技術を形成しなければならない魔術の差だろう。
聖属性魔術は、元々使える者がほとんどいない。使えても、簡単な回復魔術程度らしい。
浄化の魔術もあるらしいが、魔物を浄化するような魔術は存在しない。
そのため、オレは体系を自分で構築する必要があった。
「だから名前を付けたのですか?」
リーシオが尋ねる。
「うん!そうだね。なんか技名を叫ぶみたいで恥ずかしいけど。中二病っぽいし」
「中二病?」
3人が同時に、よくわからない単語を聞いて首を傾げる。
「あ、いやこっちの事」
そう言って誤魔化した。中二病のような技名はともかく、魔術に固有の名前をつける事は重要だった。
今まで、オレは聖属性魔術をイメージで生成していた。
それは、どのような魔術を完成させるかをイメージして、そのイメージにマナを構築していく作業だった。
完成のイメージを頭に思い浮かべながら絵を描いていくような作業だ。
ただ、魔術の完成形のイメージは、曖昧で不明瞭なものだった。
しかし、完成形に名前をつける事で、より速く、より正確にイメージができ、魔術の形成もスムーズにできるようになっていた。
たぶん、人間は名前など、言語化した方がイメージを構築しやすい動物なのだろう。
「マサノリ殿!アレを!」
そんな事を考えていると、先頭を歩いていたナミナが、オレに声をかけ指差した。
「黒い沼だな!間違いない!」
オレがナミナに答えた。
「周りに魔物がけっこういるわね!」
ニナが後ろから言った。
「ああ!でも、あの規模の沼ならたいした事はない!すぐに浄化できる」
「じゃあ、私達が時間を稼ぐ間に沼をお願い!」
ニナがそう言って、ナミナとリーシオの二人と前に出て行った。
「ホーリーブレード!」
オレは、ナミナとリーシオの剣に浄化の魔術をかける。それを確認した3人は、前方にいた魔物に撃って出た。
「ホーリーストーム!」
オレは、3人が魔物を引きつけている間に、浄化魔術を発動させる。一瞬で黒い沼と周りにいる魔物は浄化していった。
「ふうー!任務完了だな」
オレは、一息ついている3人に語りかけた。
本日、20時頃と21時ごろに、エピソードを掲載する予定です。よろしくお願いいたします。
坂道です。掲載が遅くなり、申し訳ございません。一ヶ月程前に、緊急入院、緊急手術という状況となり、最近まで入院しておりました。活動再会には、少しお時間をいただきます。とりあえず、一度書き溜めていた作品を一気に放出させていただき、仕切り直したいと思います。ご迷惑をおかけいたしますが、よろしくお願い申しあげます。
オレがそう叫ぶと、白い光の塊が二つ飛んでナミナとリーシオの剣と融合する。二人の剣が浄化の力を帯びる。
「何それ?」
ニナが、隣で聞いた事のない単語を叫ぶオレに聞いてきた。
「浄化の剣の名前だよ」
「あの聖属性魔術にそんな名前をつけたの?」
ニナが不思議そうな顔をしていた。
「名前がある方が発動させやすいんだ」
「へぇー!」
ニナが何となく頷いた。オレは、そんな事を言いながら、オレ自身の剣にもホーリーブレードを使い走り出した。
そして、目の前の魔物と交戦しているナミナとリーシオの戦闘に参戦する。
オレ達は、幾度となく魔物との戦闘を経験していた。
本来、騎士団でも苦戦する邪気をまとった魔物だが、浄化の力を使えば、それ程難しい討伐ではなかった。
まあ、魔物の数や規模にもよるが。少なくとも、今戦っている程度の魔物相手なら、さっきのような無駄話をしながら対応できた。
まあ、オレ達の戦闘レベルが上がって、慣れてきた事も理由ではあるが。
「なっ!増援か?」
「魔物が増えました!」
ナミナとリーシオがそう言った。オレ達は、近くの村から要請を受け、森の中に入って、邪気をまとった魔物を討伐している。
森の奥から、さらに魔物が現れた。ナミナは増援という言葉を使っていたが、魔物に増援という言葉は、なんか違うような気がする。
まあ、そんな事を考えれるのは、オレ達が余裕を持って戦えているからだろう。
「ホーリーウェーブ!」
オレが、そう叫びながら聖属性魔術を打ち出す。新しく増えた魔物の半分以上が、邪気を浄化されて逃げていった。
因みに、このホーリーウェーブという魔術は、オレがはじめて放った浄化魔術だ。
浄化の白い光を放ち、一定の空間を浄化する。前方に掲げられた掌から波のように光を発するので、この名前をつけた。
「また増えたわ!」
後ろから水の魔術を打ち出しつつ、前衛のオレ達を援護していたニナが言った。
オレ達前衛が戦っている場所の先に、新しく魔物が10匹程見えたからだ。
「少し、時間を稼いでくれ!」
「了解しました!」
「了解です!」
オレがナミナとリーシオに声をかけた。それに二人が答えたのを確認してから、オレは少し後方に下がった。
「ホーリーストーム!」
数秒マナを収束する時間を使い、オレは最近覚えた聖属性魔術を放つ。
このホーリーストームは、ホーリーウェーブを強化したような魔術だ。
聖属性魔術は、力を収束させると金色の粒子を生成する。
それと、浄化の白い光を竜巻のようにオレの前方で吹き荒れさせる。
見た目は、金色の粒子と白い光の竜巻そのものだ。
このホーリーストームは、破邪の秘術程の浄化能力はないが、小さな黒い沼なら浄化できた。
何より、マナの消耗が破邪の秘術程大きくはない。
「ギャン!」
そんな声を出しながら、邪気を浄化された魔物は逃げて行った。
「進もう!たぶん、この先に黒い沼がある!」
オレは、魔物を追い払って、一息ついた後、皆に声をかけた。
さっきの戦闘で損耗はそれ程大きくはなかったので、進むという判断をした。
「ええ!」
そうニナが答える。ナミナとリーシオも頷いていた。
「ところで、先程から叫んでいるのは、聖属性魔術の名前ですか?」
ナミナが歩きながら尋ねてきた。ニナと同じ疑問を持ったらしい。
リーシオもオレの答えを待つように見つめる。
「なんか、魔術の名前があった方が形成させやすいんだ!ほら、アクアランスとか、他の属性魔術にも名前があるだろ!」
「そういうものなんですか?」
魔術を使えないナミナは、なんとなく納得しながらニナやリーシオを見る。
「そんな事考えた事もなかったわ!元々、魔術には固有の名前があったし」
「私もです」
ニナとリーシオも、オレの言っている事はよくわからないようだった。
まあ、元々あった技術を使うのと、一から技術を形成しなければならない魔術の差だろう。
聖属性魔術は、元々使える者がほとんどいない。使えても、簡単な回復魔術程度らしい。
浄化の魔術もあるらしいが、魔物を浄化するような魔術は存在しない。
そのため、オレは体系を自分で構築する必要があった。
「だから名前を付けたのですか?」
リーシオが尋ねる。
「うん!そうだね。なんか技名を叫ぶみたいで恥ずかしいけど。中二病っぽいし」
「中二病?」
3人が同時に、よくわからない単語を聞いて首を傾げる。
「あ、いやこっちの事」
そう言って誤魔化した。中二病のような技名はともかく、魔術に固有の名前をつける事は重要だった。
今まで、オレは聖属性魔術をイメージで生成していた。
それは、どのような魔術を完成させるかをイメージして、そのイメージにマナを構築していく作業だった。
完成のイメージを頭に思い浮かべながら絵を描いていくような作業だ。
ただ、魔術の完成形のイメージは、曖昧で不明瞭なものだった。
しかし、完成形に名前をつける事で、より速く、より正確にイメージができ、魔術の形成もスムーズにできるようになっていた。
たぶん、人間は名前など、言語化した方がイメージを構築しやすい動物なのだろう。
「マサノリ殿!アレを!」
そんな事を考えていると、先頭を歩いていたナミナが、オレに声をかけ指差した。
「黒い沼だな!間違いない!」
オレがナミナに答えた。
「周りに魔物がけっこういるわね!」
ニナが後ろから言った。
「ああ!でも、あの規模の沼ならたいした事はない!すぐに浄化できる」
「じゃあ、私達が時間を稼ぐ間に沼をお願い!」
ニナがそう言って、ナミナとリーシオの二人と前に出て行った。
「ホーリーブレード!」
オレは、ナミナとリーシオの剣に浄化の魔術をかける。それを確認した3人は、前方にいた魔物に撃って出た。
「ホーリーストーム!」
オレは、3人が魔物を引きつけている間に、浄化魔術を発動させる。一瞬で黒い沼と周りにいる魔物は浄化していった。
「ふうー!任務完了だな」
オレは、一息ついている3人に語りかけた。
本日、20時頃と21時ごろに、エピソードを掲載する予定です。よろしくお願いいたします。
坂道です。掲載が遅くなり、申し訳ございません。一ヶ月程前に、緊急入院、緊急手術という状況となり、最近まで入院しておりました。活動再会には、少しお時間をいただきます。とりあえず、一度書き溜めていた作品を一気に放出させていただき、仕切り直したいと思います。ご迷惑をおかけいたしますが、よろしくお願い申しあげます。
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