誕生日の日のお仕置き

ロアケーキ

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前編

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わたしの家庭には“お仕置き”がある。
主に悪いことをしたときや、生活習慣が乱れている際などに罰が与えられる。

物心ついたときからこの“お仕置き”は始まり、わたしが羞恥心を覚える年頃になったいまも、相変わらず続けられている。

そのお仕置きというのも、いわゆる“おしりペンペン”で、スカートとパンツを脱いで四つん這いの姿勢で行われるため、
思春期を迎えたわたしにはとても辛いものとなっている。

「恥ずかしい。」

母にその言葉を言っていい結果になったことはなく、大抵“罰の追加”や“更に恥ずかしい姿勢”にされるのがオチだった。 



こうしたいつもの“お仕置き”のほかに、毎年、“母の誕生日”には特別なお仕置きが行われる。
1年間のわたしの生活習慣を振り返り、それに応じた罰を母がその場で決定するものだ。

そして今日がその日に当たる。

わたしは椅子に座った母の前に正座をし、向かい合いながら、罰の内容を説明されていた。

「れな、あんたの生活習慣を振り返って罰を決めたわ。」

「はい…。」

ごくりっと唾を飲み、その後の母の言葉を待つ。
頰からは一筋の汗が垂れ落ちてきた。

「お尻叩きを100発、太もも叩きを100発。」

「そ、そんなに…」

予想以上の数の多さに思わず声が出た。

「あら?まだ終わりじゃないわよ?」

「え…」

「その後に、布団叩きでお尻を50発よ。」

「う、…嘘でしょ?」

あまりの数の多さに母が冗談を言ったのだと思った。
いつもは平手でお尻を50回くらいなのに、今日はその2倍の数にプラスして布団叩きまでするらしい。
とてもじゃないが耐えられる自信がなかった。

「ど、どうして今回はこんなに多いの?」

「だってあんたお酒飲んだでしょ?…それに恥ずかしい行為もしてたから。」

「…っ!?」

お酒を飲んだのは以前に説教され、こっぴどい罰を受けたが、“あのこと”までバレているとは思わなかった。
母がいないときにこっそりしていたのに…。

「隠したって無駄よ。私が気づかないとでも思ったの?」

「これは、その…」

「とにかく、お仕置きを始めるわよ。準備しなさい?」

母のこの一言でわたしは反論ができなかった。
ここから先は逆らうたびに罰が増えてしまうのは何度も経験してわかっていた。
わたしは覚悟を決め、スカートとパンツ、靴下を脱いでたたみ、母に手渡した。

「じゃあ早速お仕置きを始めるわ。四つん這いになりなさい。」

「…はい。」

わたしはその場でかがみ、四つん這いの姿勢となった。
頭を下げて、腰を上げお仕置きしやすくする。
「大事なところが、私にはっきり見えるようにしなさい。」
初めてのお仕置きの時に、そう教えられてから今まで、この姿勢は続いている。

「まずはお尻叩き100発よ。しっかり反省しなさい。」

「お仕置き、お願いしますっ!」

バッヂンッ!!

「いっ…!?」

お尻を叩かれる音が、部屋中に響き渡った。
母がお尻から手を離すと、叩かれた真ん中の部分が“じんじん”して熱を帯びていた。

パァンッ!パァンッ!

「いだいっ!」

今度は、左右のお尻へ1発ずつの連打、先程より威力は弱いが、それでも充分お尻に痛みを残していく。

「次は右側を連続でいくわよ。歯を食いしばりなさい。」

「っ…はい。」

バシッ!バンッ!バシッ!パァン!バヂンッ!
パァンッ!パァンッ!バシッ!バシッ!バヂンッ!

「いだいっ!いっだぁっ!痛いよっ!」

言われた通り、同じ場所を10回叩かれ、その部分だけ、“ジクジク”という痛みが走った。



そんな調子でお仕置きが続けられ、92発目に差し掛かる頃だった。

「…れな?何してるの?」

「…!? ご、ごめんなさいっ!?」

気づけば、わたしは特に強く叩かれた右側のお尻を手で庇っていた。
あまりの痛さで無意識の行動だったのだ。

だが、気づいた時にはもう遅い。
わたしの母は、“この行為が1番嫌い”だったからだ。

「…初めからやり直しね。姿勢も赤ちゃんのオムツ替えの姿勢に変更よ。」

「お母さん、本当にごめんなさいっ!」

「布団叩きも、100発に変更だからね。」

「そんなぁ…」

最悪の展開だった。
こうなったら母は絶対にお仕置きを軽くしない。
大人しく従う以外の選択肢はなかった。

「次、庇ったら性器にもお仕置きするからね。」

「…ごめんなさい。」

わたしはレッグアップの姿勢となり、膝裏を抑え、性器とお尻の穴が母に丸見えの状態となるようにした。

さっきの姿勢でも恥ずかしかったのに、これは更に恥ずかしい。
本当は前を隠したいが、そんなことしたら大変なことになるのはわかっていた。

バッヂィィンッ!!

「たいぃぃっ!」

すでに腫れ上がったお尻に母の平手が飛ぶ、これでまだ1発目なのだ。
先が長くて気が遠くなる。

夕暮れの日が照らす頃、部屋の中には“わたしのお尻を叩く音”と“悲鳴”がこだましていた。



そんなこんなで、叩かれつづけ100発目。ようやく最後の1発である。

バッヂィィィン!!

「いっだぁぁぁ!!」

最後の1発はお尻の真ん中に当たった。
全身から汗が吹き出し、いつのまにか出ていた大粒の涙で顔がぐっちょりと濡れていた。

わたしはお尻を抑えたい衝動に駆られるが、じっと我慢する。
ここで手を伸ばせば、全てが水の泡だ。

「お尻への平手打ちはこれで終わりよ。」

「はい…。」

「次は太ももだけど、私の手が痛いから変更するわ。」

「えっ…」

“変更”この言葉に、わたしは嫌な予感しかしなかった。
大抵、こういう時の変更は、更に厳しい罰に進化するのがオチだったからだ。

「次は平手じゃなくて、束ねたコードで太もも100叩きよ。」

「………。」

あまりにも、罰が厳しくなりすぎて、わたしは言葉が出なかった…。
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