誕生日の日のお仕置き

ロアケーキ

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後編

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ビヂィィンッ!!

「いっだぁぁっ!!」

ビヂィィンッ!!

「ひぃぃぃっ!!」

迫り来る“鞭”のような衝撃が、わたしの太ももに“痛々しい跡”を残していく。
すでに何十回も同じ場所に振り下ろされ、日に焼け、少し褐色がかった肌に、赤黒い色が追加されていた。

「おがあさん、お願いしますっ!10秒っ!10秒だけ待ってくださいっ!!」

「…わかったわ。」

母は振り上げていた腕を下ろし、額の汗を拭っていた。

「…はぁっ……はあっ…。」

“10秒間”
この間も痛みはどんどん増していく。
姿勢を崩すことも許されず、ただただ痛みに耐える。
…自分で望んだこの“小休止”は、むしろ自分を苦しめるための懲罰でしかなかった。

「そろそろ続きをするわ。…あと少しだから、頑張りなさい。」

「…はい。お願いします。」

ビッヂィィンッ!!

「だぁぁいっ!!」

小休止を挟み、“さらに痛みを増した”コードの衝撃が、わたしを襲う。
お尻と、太ももの間に当たった1撃は、わたしの目から大粒の涙を溢れさせる。

汗で濡れた肌に当たる“鞭”の痛みは、わたしの肌に“より深い痣跡”を残していった。



「最後の1発よ。本気でいくからね。」

「…はい。」

ビッヂィィィンッ!!!

「たいぃぃぃっ!!!」

針で突き刺されたような痛みが、太ももに広がった。
その後に来るのは、鈍い“ズキズキ”とした痛み。
計100回の“鞭打ち”は、ようやく終わりを迎えたのだった。

「最後は、布団叩きで、100発だけど。…そうね。少しトイレに行ってくるわ。……さすっててもいいからね。」

最後の言葉は小声で言うと、母はリビングから出ていった。
わたしは“厚意”に甘えて、散々叩かれた太ももに手を当てた。

“ズキィィッ!!”

「ひいっ!?」

少し手を当てただけで、鈍い痛みが信号となり、わたしの脳に訴えてきた。
到底“さする”ことなんてできず、再度、決壊した涙を流しながら、母が戻るのを待った。



「じゃあ、最後のお仕置きをするわよ。四つん這いの姿勢に戻りなさい。」

「…はい。」

少し動くだけで“ズキズキ”する太ももの痛みに耐えながら、身体を動かした。
もはや、『恥ずかしい』なんて感情は、消え去り、『少しでも早く、お仕置きが終わって欲しい』という感情が、頭の中を満たしていた。

ブンッ、ブンッ

布団叩きを素振りする音が、わたしの耳に届く。
しばらく、お仕置きに使われていなかった布団叩きは、久々に“獲物”を捕らえたように、音でわたしを威嚇しているようにも感じた。

“ペンッ、ペンッ”

すでに腫れ上がったお尻に、軽く布団叩きを当てられ、“準備が整った”のだと確信した。
刑の執行を待つお尻に、“ツウッ”と一筋の汗が垂れ落ちた。

ビュッ…バッヂンッ!!


「いっだぁぁいっ!!」

布団叩きがお尻から離れた瞬間、“衝撃”が襲いかかる。
同時に、これまで何度も体験した“痛み”が広がり、当たった部分を中心に“熱”を帯びているのが感じられた。

ビュッ…バッヂンッ!!

「たいぃぃぃっ!!」

同じ場所に“衝撃”が走る。
ただ、痛みは先ほどの比ではなく、焼け付くような感覚が、“嫌というほど”わたしの身体に刻まれていく。

ビュッ…バッヂィィンッ!!

「い゛ぃぃぃぃっ!!!」

また同じ場所、『お尻が壊れるんじゃないか』と思わせるほど、痛みが状況を訴えてくる。
涙の雫は床に落ち、すでに“水溜まり”を作っていた。

ビュッ…バッヂィンッ!!

「ひいぃぃぃっ!!」

やっと、別の場所に痛みが走った。
それでも“鋭く・鈍い”痛みに変わりなく。
わたしのお尻に跡を刻んでいく。

ビュッ…バッヂンッ!!ビュッ…バッヂンッ!!

「んっ!?きゃあぁぁぁっ!!」

今度は連続。
右・左と順番に打たれる。
つい、痛みを少しでも逃そうと、お尻を“フリフリ”させてしまう。

「…れな、ちゃんと受けられないなら、初めからやり直すわよ?」

「ご、ごめんなさいっ!?もうしませんっ!!」

「………はぁ。…次はないからね?」

「は、はいっ!わかりましたっ!!」

わたしは、“グッと”足に力を入れ、お尻を必死で固定する。
そのせいで、“大事なところ”もさらに丸見えとなるが、気にしている余裕はなかった。

「…じゃあ、続けるわよ。」

「はいっ!」

ビュッ…バッヂィィィンッ!!!

「あ゛ぁぁぁぁっ!!!」

“お尻と太ももの境目”
一番皮が薄く、“鞭の跡”も痛々しく残った場所に、命中する。
その痛みはこれまでとは比べものにならず、すでに枯れたと思っていた涙が、再び洪水となり押し寄せてきた。

途切れることのない痛みが、わたしの身体を襲い続ける。
永遠とも思えるこの“お仕置き”は、着ている上着が、汗で絞れるくらいになるまで続けられた。




「…おしまいよ。よく頑張ったわね。」

「……お仕置き。…ありがとう、ございました。」

“この言葉”をいうまでがお仕置きのため、
意識が途切れそうになるほど、“うつらうつら”としていたが、気を振り絞って“感謝
の言葉”を吐き出した。

「…おかぁさん。」

気がつくと、わたしは無意識の内に母に抱きついていた。
歳を重ねるにつれ、甘えることが少なくなったが、毎年のこの日だけ“わたしは小さな子供”に戻るのだった。

「あらあら…。いつまでも甘えん坊ね。」

「……グスッ。」

母の言葉が遠く聞こえ、わたしの意識が閉じていく。
頭を撫でられる感覚を感じ、安心しきったわたしは、自然と笑顔になっていた気がする。



…気がつくと辺りは真っ暗だった。

いつのまにか自分のベットに運ばれ、うつ伏せに寝かしつけられていたようだ。
起きようとすると“ズキッ”とする痛みが、下半身から発せられた。

“ピッ”

電気のリモコンを手探りで探し当て、お尻を見ると、わずかに湿ったタオルが敷かれていた。
『きっと母が敷いてくれたのだろう。』

辺りを見回すと、ミニテーブルの上に、ラップにくるまった“おにぎり”と、『起きたら食べなさい』という書き置きが残されていた。

“ぐぅー”

お腹の虫には逆らえず、おにぎりに手を伸ばす、
冷めてはいたが、作った人の愛情が伝わる味に、一筋の雫が流れ落ちる。

「結局、渡すの明日になっちゃうなぁ…」

机の中へ大事にしまった“ピンク色の袋“を思い出しながら、2つ目のおにぎりを笑顔で頬張った。

「完」
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