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弐章・選ばれし勇者編
2-13 45 緋色視点 揃いし勇者
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「英炎の剣(大)!」
爆発と共に春斗が清々しい顔付きになっていた。
「……緋色先輩…………」
「うん。思い出したんだろうね。」
緋色は安堵の溜息を吐いた。
「…これで…彼も言うかな…?」
それに、あの糞野郎を同じ炎で倒したのはスッキリした。
(自分の事を強いと思ってたんだから、嘸かし悔しかろう…!ってね。)
「でも、緋色先輩。棚見君が二人に倒された時にとても焦ってたじゃないですか。」
光ちゃんは痛いところを突いてくる。
「香露音先輩が勝ってる時は普通にしてたのに、ちょっとピンチになったら直ぐにアワアワしてるじゃないですか。」
智花ちゃんも痛い。
「やっぱり、緋色先輩って優しいんですね!」
奏恵ちゃんにより最後のトドメをさされた。
(グハッ…!私に優しいと言わないでくれ…!!!)
…さっきから思うが、香露音が強くなっている。
ドラゴンスレイヤーと何かあったのだろう。
春斗にもその何かがあったし、学習しない禿だろう。
あの禿に銃をぶっ放したのは傑作だった。
「あ!また…………香露音先輩が勝ったよ!」
「ホントだーー!」
また勝ったようだ。
(あの子は自信満々な姿が一番美しくて、強い様で。)
緋色は二人の勝利を確信し、立ち上がる。
「ちょっと、行ってくる。」
気配察知をする。
(空間認識が出来るようになってから…ちょっと練習したけど……これって本当に便利だなぁ…)
しかし、気配くらいなら一週間発動しっぱなしでも楽勝だが、空間認識までいくと、3時間が限界だ。
それ以上すると頭が痛くなる。
やり過ぎて頭の神経が焼けきれるのも嫌なので頭が痛くなってきたらすぐにやめている。
そして、嫌な気配を見つけた。
「やっぱり………」
少し、服に血が付いたドラゴンスレイヤーが、そこに居た。
「ッチ!おい!あの無能力者を連れて来い!」
やら、
「あの夜の騎士をぶっ殺してやる!」
など叫んでいる。
「あらあら~煩いわねぇ~」
「あ、こんにちは。緋色さん。」
二つ名達が現れた。
大体前回と同じ時刻なので、面子としては二つ名が来ても可笑しくない。
「こんにちは…曉さん。」
緋色は朱の流星に挨拶する。
「あらあら~?貴方って緋色さんと知り合いだったのね~?」
そう言いながら、禿に対し何かしている。
「そうですね。」
「そうなのね~知らなかったわ~………じゃあ…緋色さん~?お近づきの印に、私も名前教えてあげるわ~」
1週間後に洗脳しようとする人が何を言っているのか。
手にはいつの間にか、名刺を持っていた。
彼女の名前は、笛伴 葵里だ。
内面の割には普通の名前で安心した。
「…葵里さん。…今何をしてるんですか…?」
一応聞く。
「勿論、黙らせてるのよ~」
そう言った後、禿は倒れた。
「あう~……うう…」
「あ~あ………洗脳されちゃった……」
赤ん坊の様に四つん這いになっている。これが洗脳された末路だ。
「そんなに恥を晒して~…一体何が楽しいのかしら~?」
目が怖い。
「大地の涙……せめて、人間にしてあげて下さい。」
「あらあら~優しいのね~」
「……意識がある状態で、痛めつけるのが…躾としていいんじゃないですか。」
怖い怖い。言ってる事がああ怖い。
「…で?そういえば、緋色さん。何でここに?」
「きっと、前回何かあったのね~?」
「前回…ですか。」
「…はい。…今回は、私は試験を受けてないので大分違いますが。」
「…そうなのね~安心しなさい~?私は見ないから~」
(見ずとも分かってるだけでしょ…)
「…はぁ…緋色さんも私達と同じですか。」
「……?」
「…私達は…二つ名を持っている人達は、皆、世界をやり直しているんです。」
二つ名を持っている人達は皆強い。
朱の流星の言葉を聞きその理由が分かった。
当たり前だ。何回もやり直して、その分だけ強くなっている。
人より、何年も何十年も戦ってきたのだから。
殺られるフリをしていた時に言われた事を思い出す。
緋色は全部確信した。
「…だから……曉さんの名前を聞いたんですね。」
「はい。正解です。」
奥から人々の歓声が聞こえる。
誰も洗脳されていない証拠の様に。
「…貴方は如何したのですか?」
朱の流星にそんな事を聞かれ、
「え?」
と、緋色は聞き返してしまった。
「…貴方は…この世界に再び戻り、如何したいのですか?」
緋色は…ゆっくりと考えながら喋る。
「…私の友達を再び取り戻したいです。」
「…方法はあるのかしら~?」
二人の圧が凄い。二人はその壁を乗り越えたのだろう。
「方法は見つかってはないです。でも…きっとあります。…それに、前回で死なせた人を、死んだ人を…今回は死なせません。」
緋色は隠された本心が現れるように言う。
「…私は、私の大切な人間を…死なせたくありません。死なせません。」
その為なら…何でもする。…きっと何でも出来る。
「その為に出来る事があればやり続けます。」
「その為に…周りの人を巻き込むわよ~貴方にその覚悟はあるかしら~」
「…………………巻き込んだ末の罪など……幾らでも背負います。幾らでも罰を受けます。」
「貴方の周りの人間は皆大切だと言うけど…その為に、時に人を殺さないといけないかもしれない。その時、殺せる?」
「もう……腹は括ってます。」
弱さで人を殺した。
数分しか関わっていない4人。未だに名前は知らない。
知っているのは、殺す為の情報のみ。
もう一人は…5年程関わり、3年程確かに仲が良かった柊。
わ、私達、小学園からの仲じゃない!同じ歳から入って、同じクラスで仲良くしてたじゃん!
これは、実際嘘じゃない。
実際、柊と楽しく行事も何もかもしていた。
変わったのは…彼女が能力が使えなくなる病気にかかってからだった。
緋色の知らないところで酷い虐めにあったらしい。
それまでは、人間としてちゃんとまともだったが、そこから仲は悪くなっていった。
いや…あっちから嫌っていった。
その後、柊は病気が奇跡的に治った。お陰で虐めも無くなった。
…その代わり。無能力者である私に矛先は向かれた。
きっと……誰でも良かった。
「もう括ってます。必要ならば幾らでも。」
「…その目………良いわね。殺せる…じゃ無くて…殺したわね。」
「私は…自分の手で5人殺しました。…もう、この先何人殺そうが………誤差です。」
その代わり…誰にも殺させない。
「死なない世界線にしたいんです。」
「そうですか。」
「ううううう!」
「あらあら~赤ちゃんに書き換えたら、煩くなっちゃったわね~」
解除したようだ。また暴れ始める。
「てめぇ!」
「貴方…何の為に私が資格を剥奪した理由…分からないのかしら~?」
「…何だと…?それは、外の世界で堂々と人前で殺ったからじゃないのか?」
そんな事したんだと緋色は思った。
(隠せよ……というか、見た人は殺さなかったんだ…)
「そんなものは如何でもいいわ~」
「じゃあ何だよ。」
「私情。ただの私情よ。…って言う事は…貴方の身内は私の私情で今尚苦しめられているのね~」
「……。」
「殺さなくとも殺そうとも…色んな理由をでっち上げたわ。」
楽しそうに喋っているが、この顔はまるで緋色を痛めつけている柊の愉悦感に浸っている恍惚の顔だ。
「…俺が大地の涙に何かしたか?」
その顔に察したのか、暴れることが無くなった。
「…………私には何もしてないわ。……ただ…気に食わない事があるのよ。貴方の知らない所でね。」
「…何だと…?」
すると、試験が終わったかの様に10人が出てきた。
前回は決闘以降進まなかったせいで、緋色だけが戻っていた。
「あ、緋色じゃん。如何したの?」
「…樫妻先輩、また何か…?」
春斗は不安そうに言う。
「大丈夫。春斗、開眼おめでとう。」
「……やっぱり分かったんですね。」
「まあね。…結果は?」
「僕は2位でした。羽柴士さんは…」
「1位取った。」
どうやら、何とかなったようだ。
「僕はやりますよ、樫妻先輩。すみませんね。少し遅くなりました。」
覚悟は出来たようだ。
すると、柊と目があった。
「………!」
一気に殺意が湧いてくる。
子供の緋色が出たがっている気がする。
それは困る。一瞬で殺してしまうからだ。
「あ~緋色じゃん!何でここにいるの?試験出てないんでしょ?」
これは、
ああ、緋色。無能の癖に何でいるの?試験出ても落とされるだけなのに。
という意味だ。
「必要無いからね。そっちより早く個人の資格持ってるから。」
これに関してはただの煽りだ。
こいつには余裕で勝てる。余裕を持って関わらなければならない。
「おい!」
禿は香露音と春斗を指差した。
小さい声で春斗と会話する。
「あんた………またやったの…?」
「…この人、僕が頭痛でしんどかったのに、首掴んできたんですよ。」
「…で?」
「…………その時に鬱陶しくて……鎌鼬やりました…………」
「阿呆。」
「私は聞かないの?」
香露音が聞くので即答する。
「あっちの逆恨み。」
「正解。」
と、香露音は答えた。
「あーー!先輩見つけたー!」
後輩達が来た。終わったので探しに来たようだ。
「置いてきたの?」
「禿に関して嫌な予感がして……」
「あんたも阿呆よ…」
「…取り敢えず用事終わったし帰る?」
柊と禿が近寄ってきた。仲良いなお前らと言いたい。
「おい無視すんなよ。」
「ねぇ…犬の癖にその態度何…?」
緋色はため息をつく。
(殺すなよ………)
子供の緋色とつながる。
「仕方無いなぁ…」
柊とハグをする。喉元には小さなナイフを突き付けた。
「久しぶり~!元気だった?長い間会ってなかったよね~!」
「え…?え…!」
最初は戸惑っていたが緋色が何をしているか分かり、声色が変わった。
「…また、会おうね!」
大声で言った後小さい声で、
「ふふ。…二度と話しかけないでね。……殺されたくなかったら。」
といい放した。
「ドラゴンスレイヤーのおじさん。何か用?」
喉元にナイフを突き付けたのをドラゴンスレイヤーに見せつけていた。
「なぁに?同じ様にハグされたい?」
「…………なんにもねぇよ。悪いな。」
そう言って逃げる様に去っていった。
「…ま、またね……!」
同じ様に逃げていった。
「はぁ…つまんない。」
そう言い、子供の緋色は離れていった。
「あ~あ…怖えなぁ…」
緋色はそう言い、服についた塵を払う様にして手を動かす。
「何したの…?」
香露音も異様な事に気付いたようだ。
「さぁね~何したんだろうね~」
緋色は帰る。
「団体戦の試験…くれぐれも気を付けるのよ~」
という言葉を聞きながら。
爆発と共に春斗が清々しい顔付きになっていた。
「……緋色先輩…………」
「うん。思い出したんだろうね。」
緋色は安堵の溜息を吐いた。
「…これで…彼も言うかな…?」
それに、あの糞野郎を同じ炎で倒したのはスッキリした。
(自分の事を強いと思ってたんだから、嘸かし悔しかろう…!ってね。)
「でも、緋色先輩。棚見君が二人に倒された時にとても焦ってたじゃないですか。」
光ちゃんは痛いところを突いてくる。
「香露音先輩が勝ってる時は普通にしてたのに、ちょっとピンチになったら直ぐにアワアワしてるじゃないですか。」
智花ちゃんも痛い。
「やっぱり、緋色先輩って優しいんですね!」
奏恵ちゃんにより最後のトドメをさされた。
(グハッ…!私に優しいと言わないでくれ…!!!)
…さっきから思うが、香露音が強くなっている。
ドラゴンスレイヤーと何かあったのだろう。
春斗にもその何かがあったし、学習しない禿だろう。
あの禿に銃をぶっ放したのは傑作だった。
「あ!また…………香露音先輩が勝ったよ!」
「ホントだーー!」
また勝ったようだ。
(あの子は自信満々な姿が一番美しくて、強い様で。)
緋色は二人の勝利を確信し、立ち上がる。
「ちょっと、行ってくる。」
気配察知をする。
(空間認識が出来るようになってから…ちょっと練習したけど……これって本当に便利だなぁ…)
しかし、気配くらいなら一週間発動しっぱなしでも楽勝だが、空間認識までいくと、3時間が限界だ。
それ以上すると頭が痛くなる。
やり過ぎて頭の神経が焼けきれるのも嫌なので頭が痛くなってきたらすぐにやめている。
そして、嫌な気配を見つけた。
「やっぱり………」
少し、服に血が付いたドラゴンスレイヤーが、そこに居た。
「ッチ!おい!あの無能力者を連れて来い!」
やら、
「あの夜の騎士をぶっ殺してやる!」
など叫んでいる。
「あらあら~煩いわねぇ~」
「あ、こんにちは。緋色さん。」
二つ名達が現れた。
大体前回と同じ時刻なので、面子としては二つ名が来ても可笑しくない。
「こんにちは…曉さん。」
緋色は朱の流星に挨拶する。
「あらあら~?貴方って緋色さんと知り合いだったのね~?」
そう言いながら、禿に対し何かしている。
「そうですね。」
「そうなのね~知らなかったわ~………じゃあ…緋色さん~?お近づきの印に、私も名前教えてあげるわ~」
1週間後に洗脳しようとする人が何を言っているのか。
手にはいつの間にか、名刺を持っていた。
彼女の名前は、笛伴 葵里だ。
内面の割には普通の名前で安心した。
「…葵里さん。…今何をしてるんですか…?」
一応聞く。
「勿論、黙らせてるのよ~」
そう言った後、禿は倒れた。
「あう~……うう…」
「あ~あ………洗脳されちゃった……」
赤ん坊の様に四つん這いになっている。これが洗脳された末路だ。
「そんなに恥を晒して~…一体何が楽しいのかしら~?」
目が怖い。
「大地の涙……せめて、人間にしてあげて下さい。」
「あらあら~優しいのね~」
「……意識がある状態で、痛めつけるのが…躾としていいんじゃないですか。」
怖い怖い。言ってる事がああ怖い。
「…で?そういえば、緋色さん。何でここに?」
「きっと、前回何かあったのね~?」
「前回…ですか。」
「…はい。…今回は、私は試験を受けてないので大分違いますが。」
「…そうなのね~安心しなさい~?私は見ないから~」
(見ずとも分かってるだけでしょ…)
「…はぁ…緋色さんも私達と同じですか。」
「……?」
「…私達は…二つ名を持っている人達は、皆、世界をやり直しているんです。」
二つ名を持っている人達は皆強い。
朱の流星の言葉を聞きその理由が分かった。
当たり前だ。何回もやり直して、その分だけ強くなっている。
人より、何年も何十年も戦ってきたのだから。
殺られるフリをしていた時に言われた事を思い出す。
緋色は全部確信した。
「…だから……曉さんの名前を聞いたんですね。」
「はい。正解です。」
奥から人々の歓声が聞こえる。
誰も洗脳されていない証拠の様に。
「…貴方は如何したのですか?」
朱の流星にそんな事を聞かれ、
「え?」
と、緋色は聞き返してしまった。
「…貴方は…この世界に再び戻り、如何したいのですか?」
緋色は…ゆっくりと考えながら喋る。
「…私の友達を再び取り戻したいです。」
「…方法はあるのかしら~?」
二人の圧が凄い。二人はその壁を乗り越えたのだろう。
「方法は見つかってはないです。でも…きっとあります。…それに、前回で死なせた人を、死んだ人を…今回は死なせません。」
緋色は隠された本心が現れるように言う。
「…私は、私の大切な人間を…死なせたくありません。死なせません。」
その為なら…何でもする。…きっと何でも出来る。
「その為に出来る事があればやり続けます。」
「その為に…周りの人を巻き込むわよ~貴方にその覚悟はあるかしら~」
「…………………巻き込んだ末の罪など……幾らでも背負います。幾らでも罰を受けます。」
「貴方の周りの人間は皆大切だと言うけど…その為に、時に人を殺さないといけないかもしれない。その時、殺せる?」
「もう……腹は括ってます。」
弱さで人を殺した。
数分しか関わっていない4人。未だに名前は知らない。
知っているのは、殺す為の情報のみ。
もう一人は…5年程関わり、3年程確かに仲が良かった柊。
わ、私達、小学園からの仲じゃない!同じ歳から入って、同じクラスで仲良くしてたじゃん!
これは、実際嘘じゃない。
実際、柊と楽しく行事も何もかもしていた。
変わったのは…彼女が能力が使えなくなる病気にかかってからだった。
緋色の知らないところで酷い虐めにあったらしい。
それまでは、人間としてちゃんとまともだったが、そこから仲は悪くなっていった。
いや…あっちから嫌っていった。
その後、柊は病気が奇跡的に治った。お陰で虐めも無くなった。
…その代わり。無能力者である私に矛先は向かれた。
きっと……誰でも良かった。
「もう括ってます。必要ならば幾らでも。」
「…その目………良いわね。殺せる…じゃ無くて…殺したわね。」
「私は…自分の手で5人殺しました。…もう、この先何人殺そうが………誤差です。」
その代わり…誰にも殺させない。
「死なない世界線にしたいんです。」
「そうですか。」
「ううううう!」
「あらあら~赤ちゃんに書き換えたら、煩くなっちゃったわね~」
解除したようだ。また暴れ始める。
「てめぇ!」
「貴方…何の為に私が資格を剥奪した理由…分からないのかしら~?」
「…何だと…?それは、外の世界で堂々と人前で殺ったからじゃないのか?」
そんな事したんだと緋色は思った。
(隠せよ……というか、見た人は殺さなかったんだ…)
「そんなものは如何でもいいわ~」
「じゃあ何だよ。」
「私情。ただの私情よ。…って言う事は…貴方の身内は私の私情で今尚苦しめられているのね~」
「……。」
「殺さなくとも殺そうとも…色んな理由をでっち上げたわ。」
楽しそうに喋っているが、この顔はまるで緋色を痛めつけている柊の愉悦感に浸っている恍惚の顔だ。
「…俺が大地の涙に何かしたか?」
その顔に察したのか、暴れることが無くなった。
「…………私には何もしてないわ。……ただ…気に食わない事があるのよ。貴方の知らない所でね。」
「…何だと…?」
すると、試験が終わったかの様に10人が出てきた。
前回は決闘以降進まなかったせいで、緋色だけが戻っていた。
「あ、緋色じゃん。如何したの?」
「…樫妻先輩、また何か…?」
春斗は不安そうに言う。
「大丈夫。春斗、開眼おめでとう。」
「……やっぱり分かったんですね。」
「まあね。…結果は?」
「僕は2位でした。羽柴士さんは…」
「1位取った。」
どうやら、何とかなったようだ。
「僕はやりますよ、樫妻先輩。すみませんね。少し遅くなりました。」
覚悟は出来たようだ。
すると、柊と目があった。
「………!」
一気に殺意が湧いてくる。
子供の緋色が出たがっている気がする。
それは困る。一瞬で殺してしまうからだ。
「あ~緋色じゃん!何でここにいるの?試験出てないんでしょ?」
これは、
ああ、緋色。無能の癖に何でいるの?試験出ても落とされるだけなのに。
という意味だ。
「必要無いからね。そっちより早く個人の資格持ってるから。」
これに関してはただの煽りだ。
こいつには余裕で勝てる。余裕を持って関わらなければならない。
「おい!」
禿は香露音と春斗を指差した。
小さい声で春斗と会話する。
「あんた………またやったの…?」
「…この人、僕が頭痛でしんどかったのに、首掴んできたんですよ。」
「…で?」
「…………その時に鬱陶しくて……鎌鼬やりました…………」
「阿呆。」
「私は聞かないの?」
香露音が聞くので即答する。
「あっちの逆恨み。」
「正解。」
と、香露音は答えた。
「あーー!先輩見つけたー!」
後輩達が来た。終わったので探しに来たようだ。
「置いてきたの?」
「禿に関して嫌な予感がして……」
「あんたも阿呆よ…」
「…取り敢えず用事終わったし帰る?」
柊と禿が近寄ってきた。仲良いなお前らと言いたい。
「おい無視すんなよ。」
「ねぇ…犬の癖にその態度何…?」
緋色はため息をつく。
(殺すなよ………)
子供の緋色とつながる。
「仕方無いなぁ…」
柊とハグをする。喉元には小さなナイフを突き付けた。
「久しぶり~!元気だった?長い間会ってなかったよね~!」
「え…?え…!」
最初は戸惑っていたが緋色が何をしているか分かり、声色が変わった。
「…また、会おうね!」
大声で言った後小さい声で、
「ふふ。…二度と話しかけないでね。……殺されたくなかったら。」
といい放した。
「ドラゴンスレイヤーのおじさん。何か用?」
喉元にナイフを突き付けたのをドラゴンスレイヤーに見せつけていた。
「なぁに?同じ様にハグされたい?」
「…………なんにもねぇよ。悪いな。」
そう言って逃げる様に去っていった。
「…ま、またね……!」
同じ様に逃げていった。
「はぁ…つまんない。」
そう言い、子供の緋色は離れていった。
「あ~あ…怖えなぁ…」
緋色はそう言い、服についた塵を払う様にして手を動かす。
「何したの…?」
香露音も異様な事に気付いたようだ。
「さぁね~何したんだろうね~」
緋色は帰る。
「団体戦の試験…くれぐれも気を付けるのよ~」
という言葉を聞きながら。
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