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縮まる距離
2-5.世界だけが輝く
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帰りの馬車の中で、先に口を開いたのはダニスの方だった。
「ごめん。最後まで二人っきりで過ごしたかったんだけど」
「いえ、全然……ダニス様が謝ることじゃないですし」
「楽しいって思い出だけで終わらせて欲しかったな。俺はすごく楽しかったから、また一緒に出掛けてくれる?」
「はい。それはもちろん」
自分も楽しかったという気持ちは本当なのに、そのあとで汚い気持ちが湧いたことを思い出してしまう。幸せな気持ちの中にぐちゃりと不純物が混ざったような気がして、今の自分がどんな顔をしているのか考えると怖くなった。
恋人というわけでもないのに、他の人を特別扱いしないで欲しいと思った。過去の約束を少し思い出しただけなのに、何を欲張りになっているんだと自分を戒める。
ダニスとは数日前に再会したばかりで、こうやってデートはしたけれど、言ってしまえばまだお試し期間なのだ。結婚しているわけではないし、婚約者だと公表されたわけでもない。
独身で恋人もいないダニスに対して、フリシアラはただ純粋に想いを寄せているだけなのだろう。フリシアラからしてみれば、リーシャの方が余程ぽっと出の存在だ。
誰が悪いという話ではないことくらい分かっている。それでも、話していた内容や彼女との関係性などが、リーシャはどうしても気になってしまった。
「……あの、最後に会った女性のこと、訊いてもいいですか?」
「ああ、うん。やっぱり気になるよね」
別段隠すようなことではないのだろう。気を悪くした様子もなく、ダニスは困ったように笑いながら説明してくれた。
「彼女はフリシアラ・トリミウラ。トリミラウ侯爵家の三女で、隣町にある屋敷に住んでる」
「あ、トリミウラ侯爵の……」
リーシャとの面識はないが、クラウディア商会の顧客なので名前くらいは知っている。仕事でこの国にきた父は、トリミウラ家の本邸の方へたまに顔を出していた。
どうやらフリシアラは、侯爵家の末娘らしい。
「話していた内容も大したことじゃないよ。二週間後に開催されるパーティーがあって、お互いパートナーがいないなら一緒に行かないかって少し前に誘われてたから、その返事。もうすでに断っておいた話なんだ」
「え、断ってたんですか?」
「うん。もともと必要な挨拶を済ませたらすぐに帰るつもりで、長居する用事もないのに一緒にいるのは大変だからね。また返事を聞かれたから、改めてお断りしただけ」
本当に、ただそれだけの会話だったのだろう。
最初から一緒に行くつもりはなかったのだと知れて、リーシャは少し安心してしまった。自分のせいで約束を断ったわけではないのだと、そんな自分勝手な保身が頭を過ったことに嫌気がさす。
「気になる?」
「え……」
わずかに表情を曇らせたリーシャを見て、ダニスは違うことを考えたのだろう。
何を訊かれたのかよく分からず顔を上げると、目が合った瞬間にダニスが優しく微笑んでくれた。
「ねぇ、もしリーシャが嫌じゃなければ、俺のパートナーとして一緒に参加してくれる?」
「えっ? あ、えっと……?」
「誰かに紹介して回るわけじゃないし、本当に挨拶を済ませたらすぐに帰る予定なんだ。会場内で常に一緒にいてもらう必要もないから、入退場の時に隣にいてくれるだけでいいよ」
そこまで言ってもらったところで、リーシャはようやく言われた意味に気付いた。
先回りしてリーシャの心を守ろうとしてくれているダニスに、また心臓の辺りがぐっと締め付けられる心地がする。
すぐに帰るとは言っているが、会場内にはたくさんの女性がいるのだ。フリシアラはもちろん、それ以外にもダニスに近付きたいと思う女性は多いのだろう。
誰とも会話をしないなんて無理だろうし、きっと多くの女性がダニスに寄って来る。パートナーも連れず、一人で参加するとなったら尚更だ。
気になる? と訊かれたのは、きっと他の女性に誘われることについてなのだろう。
今日一日でダニスにこんなにも惹かれてしまっていることや、汚い嫉妬心が湧いたことが見透かされているみたいだ。恥ずかしくて顔が熱い。なんだか少しだけ泣きそうになってしまう。
(どうしよう)
ダニスに同行したら、きっとリーシャのことでダニスは質問責めになるだろう。いろいろと探りを入れられて、別の方向で困らせることになるかもしれない。
婚約者や恋人、そういった名前のついた関係ならいいけれど、今のままでは説明すらも難しい。
(だけど、自分でもまだ、どうしていいのか分からないのに……)
夕日の中で思い出が蘇り、約束した瞬間を思い出した時は心が震えた。ずっと想ってくれていることも、運命に導かれているみたいで嬉しかった。
それでも、他国の王太子と結婚する覚悟はまだ固められず、中途半端な気持ちがぶら下がっている。
きっと、これからもっと好きになって、簡単に恋に落ちてしまう。
だけどダニスの気持ちがどう変わるのかは分からないし、好きだからというそれだけの理由で決めるには、婚約はあまりにも大きな決断だった。
その席に自分が座っていいのか分からない。
子供の頃に偶然出会って約束をしただけなのに、それだけで簡単にダニスのような素敵な人に近付いても許されるなんて都合がよすぎる。
ただ、他の人よりも有利な思い出があるだけなのだ。たったそれだけの理由で、彼に好かれるために努力をしてきた人を踏みつけていいわけがない。
「……その、パートナーとして同行する資格なんて私には」
「そんなに重く考えなくても、リーシャのことを俺の婚約者として誰かに紹介したりするわけじゃないよ。友人や客人を連れてくる人もいるんだから、今回のも同じように捉えてくれていいのに」
「交友関係を広げるためにビジネスでパートナーを選ぶ人も確かに少なくはないですけど、でもダニス様の場合は」
「うーん……でも、一緒に行ってくれる人がいるのは、俺も助かるんだけどな」
困ったように笑いかけられると、思わず言葉が止まってしまう。
きっと、リーシャが行かなくてもダニスが困ることはない。パートナーがいた方が楽だというのなら、最初からフリシアラの誘いを断ったりしなかっただろう。
罪悪感と欲の間で、ぐらぐら心が揺れているみたいだ。
自分の知らないところで他の人と仲良く話して欲しくないとか、パーティーのために着飾ったダニスを一番近くで見ていたいとか、そういう欲。
ダニスに頼まれたからという言い訳をして、簡単に自身の欲に引っ張られてしまう。
「ねぇ、お願い。こっちで全部用意するから、俺と一緒に来てくれる?」
「う、あの……」
「二人で行きたいな。ダメ?」
請われるように顔を覗かれると、もう断ることができない。
優先するような予定もなければ、一緒に行きたい気持ちだって強いのだ。ダメな理由が見つからない。
「……ダメじゃないです」
「うん、よかった。ありがとう、助かるよ」
優しく微笑みかけられると嬉しくて、少しだけ泣きそうになる。
恋をすると世界が輝いて見えると書いてあったのは、なんという小説だっただろうか。世界が輝いて見える分、誰かを傷つける可能性を厭わない自分の心が、ひどく淀んで見えるようになってしまった。
「ごめん。最後まで二人っきりで過ごしたかったんだけど」
「いえ、全然……ダニス様が謝ることじゃないですし」
「楽しいって思い出だけで終わらせて欲しかったな。俺はすごく楽しかったから、また一緒に出掛けてくれる?」
「はい。それはもちろん」
自分も楽しかったという気持ちは本当なのに、そのあとで汚い気持ちが湧いたことを思い出してしまう。幸せな気持ちの中にぐちゃりと不純物が混ざったような気がして、今の自分がどんな顔をしているのか考えると怖くなった。
恋人というわけでもないのに、他の人を特別扱いしないで欲しいと思った。過去の約束を少し思い出しただけなのに、何を欲張りになっているんだと自分を戒める。
ダニスとは数日前に再会したばかりで、こうやってデートはしたけれど、言ってしまえばまだお試し期間なのだ。結婚しているわけではないし、婚約者だと公表されたわけでもない。
独身で恋人もいないダニスに対して、フリシアラはただ純粋に想いを寄せているだけなのだろう。フリシアラからしてみれば、リーシャの方が余程ぽっと出の存在だ。
誰が悪いという話ではないことくらい分かっている。それでも、話していた内容や彼女との関係性などが、リーシャはどうしても気になってしまった。
「……あの、最後に会った女性のこと、訊いてもいいですか?」
「ああ、うん。やっぱり気になるよね」
別段隠すようなことではないのだろう。気を悪くした様子もなく、ダニスは困ったように笑いながら説明してくれた。
「彼女はフリシアラ・トリミウラ。トリミラウ侯爵家の三女で、隣町にある屋敷に住んでる」
「あ、トリミウラ侯爵の……」
リーシャとの面識はないが、クラウディア商会の顧客なので名前くらいは知っている。仕事でこの国にきた父は、トリミウラ家の本邸の方へたまに顔を出していた。
どうやらフリシアラは、侯爵家の末娘らしい。
「話していた内容も大したことじゃないよ。二週間後に開催されるパーティーがあって、お互いパートナーがいないなら一緒に行かないかって少し前に誘われてたから、その返事。もうすでに断っておいた話なんだ」
「え、断ってたんですか?」
「うん。もともと必要な挨拶を済ませたらすぐに帰るつもりで、長居する用事もないのに一緒にいるのは大変だからね。また返事を聞かれたから、改めてお断りしただけ」
本当に、ただそれだけの会話だったのだろう。
最初から一緒に行くつもりはなかったのだと知れて、リーシャは少し安心してしまった。自分のせいで約束を断ったわけではないのだと、そんな自分勝手な保身が頭を過ったことに嫌気がさす。
「気になる?」
「え……」
わずかに表情を曇らせたリーシャを見て、ダニスは違うことを考えたのだろう。
何を訊かれたのかよく分からず顔を上げると、目が合った瞬間にダニスが優しく微笑んでくれた。
「ねぇ、もしリーシャが嫌じゃなければ、俺のパートナーとして一緒に参加してくれる?」
「えっ? あ、えっと……?」
「誰かに紹介して回るわけじゃないし、本当に挨拶を済ませたらすぐに帰る予定なんだ。会場内で常に一緒にいてもらう必要もないから、入退場の時に隣にいてくれるだけでいいよ」
そこまで言ってもらったところで、リーシャはようやく言われた意味に気付いた。
先回りしてリーシャの心を守ろうとしてくれているダニスに、また心臓の辺りがぐっと締め付けられる心地がする。
すぐに帰るとは言っているが、会場内にはたくさんの女性がいるのだ。フリシアラはもちろん、それ以外にもダニスに近付きたいと思う女性は多いのだろう。
誰とも会話をしないなんて無理だろうし、きっと多くの女性がダニスに寄って来る。パートナーも連れず、一人で参加するとなったら尚更だ。
気になる? と訊かれたのは、きっと他の女性に誘われることについてなのだろう。
今日一日でダニスにこんなにも惹かれてしまっていることや、汚い嫉妬心が湧いたことが見透かされているみたいだ。恥ずかしくて顔が熱い。なんだか少しだけ泣きそうになってしまう。
(どうしよう)
ダニスに同行したら、きっとリーシャのことでダニスは質問責めになるだろう。いろいろと探りを入れられて、別の方向で困らせることになるかもしれない。
婚約者や恋人、そういった名前のついた関係ならいいけれど、今のままでは説明すらも難しい。
(だけど、自分でもまだ、どうしていいのか分からないのに……)
夕日の中で思い出が蘇り、約束した瞬間を思い出した時は心が震えた。ずっと想ってくれていることも、運命に導かれているみたいで嬉しかった。
それでも、他国の王太子と結婚する覚悟はまだ固められず、中途半端な気持ちがぶら下がっている。
きっと、これからもっと好きになって、簡単に恋に落ちてしまう。
だけどダニスの気持ちがどう変わるのかは分からないし、好きだからというそれだけの理由で決めるには、婚約はあまりにも大きな決断だった。
その席に自分が座っていいのか分からない。
子供の頃に偶然出会って約束をしただけなのに、それだけで簡単にダニスのような素敵な人に近付いても許されるなんて都合がよすぎる。
ただ、他の人よりも有利な思い出があるだけなのだ。たったそれだけの理由で、彼に好かれるために努力をしてきた人を踏みつけていいわけがない。
「……その、パートナーとして同行する資格なんて私には」
「そんなに重く考えなくても、リーシャのことを俺の婚約者として誰かに紹介したりするわけじゃないよ。友人や客人を連れてくる人もいるんだから、今回のも同じように捉えてくれていいのに」
「交友関係を広げるためにビジネスでパートナーを選ぶ人も確かに少なくはないですけど、でもダニス様の場合は」
「うーん……でも、一緒に行ってくれる人がいるのは、俺も助かるんだけどな」
困ったように笑いかけられると、思わず言葉が止まってしまう。
きっと、リーシャが行かなくてもダニスが困ることはない。パートナーがいた方が楽だというのなら、最初からフリシアラの誘いを断ったりしなかっただろう。
罪悪感と欲の間で、ぐらぐら心が揺れているみたいだ。
自分の知らないところで他の人と仲良く話して欲しくないとか、パーティーのために着飾ったダニスを一番近くで見ていたいとか、そういう欲。
ダニスに頼まれたからという言い訳をして、簡単に自身の欲に引っ張られてしまう。
「ねぇ、お願い。こっちで全部用意するから、俺と一緒に来てくれる?」
「う、あの……」
「二人で行きたいな。ダメ?」
請われるように顔を覗かれると、もう断ることができない。
優先するような予定もなければ、一緒に行きたい気持ちだって強いのだ。ダメな理由が見つからない。
「……ダメじゃないです」
「うん、よかった。ありがとう、助かるよ」
優しく微笑みかけられると嬉しくて、少しだけ泣きそうになる。
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