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3,聯合艦隊の帰還 ②
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こんごう型イージス艦はるなは大和から100キロほど離れている。
「はるなの初戦相手がまさかあの大和とはな。」艦長はため息をついた。
「対空戦闘用意。大和の発砲に備えよ。」
「艦長、まさか大和を沈めるのですか?」船務長がいった。
「そうならないことを祈るよ。」
この海域にはまだ、大和の主砲は届かない。
大和の主砲の最大射程は約50キロほどだからだ。
沈めるとしたらこの海域からロングレンジ攻撃すればよい。
おそらく彼らは何が起こったかも分からずに撃沈されてしまうだろう。
だが、大和は日本と日本人にとって特別な意味をもつのだ。
「正体不明の艦隊の構成が分かりました。大和、長門、扶桑、金剛、榛名、矢矧、磯風、雪風という報告です。」
「・・・よりにもよってはるな対榛名か。」
艦長は苦笑する。
「ところで・・・・、彼らの艦名が分かってるのに正体不明もなにもあるまいよ。」
「はい。どう見ても旧帝国海軍ですね。」
「よし。これより旧海軍と接触する。なぜこんな状況になったか詮索するのは後回しだ。そういうのは上に任せて不慮の事態に備えろ。」
「最善を尽くします。」
永田町・総理官邸では先ほどの揺れを伴わない大地震から、NSC(国家安全保障会議)が設置されていた。
「では日本全国で地震の被害が全く無いのか?」
NSC議長であり、内閣総理大臣、宇佐裕一郎は報告を受けている。
「地震計の故障では?」内閣官房長官が言った。
「1カ所だけならともかく、日本全国で同時に故障?」ややタカ派の外務大臣が言った。
「それこそあり得ない。」
やれやれといった感じで彼は吐き捨てるように言った。
「全ての衛星もロスト・・・・。火山の観測も出来ない状況ですな。由々しき事態だ。」国土交通大臣が言った。
「それと・・・。こんな報告してよろしいのか本当に分かりませんが。」女性の防衛大臣が言った。
「日向灘に大規模な艦隊が捕捉されたようです。ちなみに米海軍の訓練域はそこじゃありません。」
「艦隊?」
防衛大臣は報告書を見てたじろいでいる。
「え?こんなことを報告するんですか?」と持ってきた防衛省の官僚に聞き返すほどだ。
「艦隊の構成は・・・戦艦大和、・・・長門、・・・扶桑、・・・金剛、・・・榛名と駆逐艦多数です。それとはるか後方に空母らしきものも探知されております。」
「・・・・こんな時に冗談はやめたまえ。それにその空母はまさか赤城や加賀だと言いたいのかね?」苦笑しながら総務大臣が言った。
「・・・早期警戒機が現場に着く頃です。」
早期警戒機E-2Cは日向灘沖のはるか高空を飛んでいた。
「まもなく当該空域に達します。」パイロットは言った。
やがて甲板に『ア』と『カ』の文字と日の丸が大きく描かれた空母が見えてきた。
「・・・赤城と加賀・・・か。」
その映像は直ちに首相官邸に送られた。
赤城・加賀の映像に加え、宮崎県沖を航行する大和や長門の映像もあった。
「大和から発砲された砲弾は海上に着弾し、被害はありません。威嚇のつもりだったのでしょうな。」
官僚が報告する。
「ただ発砲音で民間人が気付いて、ネットの方でも結構話題になってるようです。」
「ネットも安定はしていませんな。海外のDNSサーバも軒並み消失しておりまして。」
それまで黙って報告を受けていた総理はいった。
「まずは現状の把握だ。『大和』との交信を最優先すべきだろう。羽島くん。」女性防衛大臣の名を呼ぶ。
「あらゆる手を使って彼らとの意思疎通を図って欲しい。」
「わかりましたわ。」
「はるなの初戦相手がまさかあの大和とはな。」艦長はため息をついた。
「対空戦闘用意。大和の発砲に備えよ。」
「艦長、まさか大和を沈めるのですか?」船務長がいった。
「そうならないことを祈るよ。」
この海域にはまだ、大和の主砲は届かない。
大和の主砲の最大射程は約50キロほどだからだ。
沈めるとしたらこの海域からロングレンジ攻撃すればよい。
おそらく彼らは何が起こったかも分からずに撃沈されてしまうだろう。
だが、大和は日本と日本人にとって特別な意味をもつのだ。
「正体不明の艦隊の構成が分かりました。大和、長門、扶桑、金剛、榛名、矢矧、磯風、雪風という報告です。」
「・・・よりにもよってはるな対榛名か。」
艦長は苦笑する。
「ところで・・・・、彼らの艦名が分かってるのに正体不明もなにもあるまいよ。」
「はい。どう見ても旧帝国海軍ですね。」
「よし。これより旧海軍と接触する。なぜこんな状況になったか詮索するのは後回しだ。そういうのは上に任せて不慮の事態に備えろ。」
「最善を尽くします。」
永田町・総理官邸では先ほどの揺れを伴わない大地震から、NSC(国家安全保障会議)が設置されていた。
「では日本全国で地震の被害が全く無いのか?」
NSC議長であり、内閣総理大臣、宇佐裕一郎は報告を受けている。
「地震計の故障では?」内閣官房長官が言った。
「1カ所だけならともかく、日本全国で同時に故障?」ややタカ派の外務大臣が言った。
「それこそあり得ない。」
やれやれといった感じで彼は吐き捨てるように言った。
「全ての衛星もロスト・・・・。火山の観測も出来ない状況ですな。由々しき事態だ。」国土交通大臣が言った。
「それと・・・。こんな報告してよろしいのか本当に分かりませんが。」女性の防衛大臣が言った。
「日向灘に大規模な艦隊が捕捉されたようです。ちなみに米海軍の訓練域はそこじゃありません。」
「艦隊?」
防衛大臣は報告書を見てたじろいでいる。
「え?こんなことを報告するんですか?」と持ってきた防衛省の官僚に聞き返すほどだ。
「艦隊の構成は・・・戦艦大和、・・・長門、・・・扶桑、・・・金剛、・・・榛名と駆逐艦多数です。それとはるか後方に空母らしきものも探知されております。」
「・・・・こんな時に冗談はやめたまえ。それにその空母はまさか赤城や加賀だと言いたいのかね?」苦笑しながら総務大臣が言った。
「・・・早期警戒機が現場に着く頃です。」
早期警戒機E-2Cは日向灘沖のはるか高空を飛んでいた。
「まもなく当該空域に達します。」パイロットは言った。
やがて甲板に『ア』と『カ』の文字と日の丸が大きく描かれた空母が見えてきた。
「・・・赤城と加賀・・・か。」
その映像は直ちに首相官邸に送られた。
赤城・加賀の映像に加え、宮崎県沖を航行する大和や長門の映像もあった。
「大和から発砲された砲弾は海上に着弾し、被害はありません。威嚇のつもりだったのでしょうな。」
官僚が報告する。
「ただ発砲音で民間人が気付いて、ネットの方でも結構話題になってるようです。」
「ネットも安定はしていませんな。海外のDNSサーバも軒並み消失しておりまして。」
それまで黙って報告を受けていた総理はいった。
「まずは現状の把握だ。『大和』との交信を最優先すべきだろう。羽島くん。」女性防衛大臣の名を呼ぶ。
「あらゆる手を使って彼らとの意思疎通を図って欲しい。」
「わかりましたわ。」
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