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一章 第二部
一章 第二部 対談
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「契約魔法というのは、呪いの一種なんですよ」
「呪い!?」
アヌビスから飛び出した不穏な言葉に、僕は大声を上げた。
「厳密に言うと、その性質は全く違うんだけど、条件的に発動したり、ものによっては永遠の効果も続くものがあるから、そう分類されてるんだよ」
……それって、あの有名な『指切りげんまん、嘘ついたら針千本のーます。指切った!』がほんとに嘘をついたら針千本飲むって言う意味になるっていうことか?
……怖っ!
「あーあ! 別に怖いものなんかじゃないんだ。まあ、契約の内容を厳密にしなければ大丈夫だし、大体、破れば死ぬような契約をする人なんて滅多にいない!」
「……契約魔法のことは大体分かった。でも何で、それが『結婚する』っていう話にまで飛躍するんだ?」
「……それは…… ボクがさっき使おうとした契約の第一条件が『結婚している』っている理由だったからなんだ。互いに結婚するほどの間柄じゃないと使えない、ただそれだけなんだけど…… ボクは契約魔法、それしか知ってなくてね……」
……結婚していることが第一条件ってどんな魔法だよ!? っていうか、そんなのよく知ってた な!? と、言いたかったがその思いをぐっと飲み込み、僕は頷いた。
「まあ、大体わかった。でも何で、僕たちとお前が契約魔法を結ばなくちゃならないんだ? それ、結婚するような相手と結ぶ大切なものなんだろ?」
「はぁ…… 君たちは本気でそれを言ってるのかい……? まあ、嘘じゃないのは分かるけどさ……」
正直僕も本当に疑問だ。しかしマオは呆れたように溜息をついている。
そしてそのまま、この身体が重くて仕方がない空間の中で立ち上がると、一瞬で僕の前からいなくなった。
「もしも、ボクが君たちの敵だったら…… とかは考えないのかな?」
「っ!?」
マオの声が背後で聞こえ、僕は慌てて振り向いた。
そこにはかなり呆れたように仁王立ちしているマオがいた。
っというか、この一瞬で僕の後ろに移動したのか……
「は! 確かに全く考えていませんでした! でも…… マオさんはそんなことしないんじゃないですか? それくらいは分かりますよ」
「だから…… そういう意味じゃなくてだね…… これは目に見えて表される『信用』の問題なんだよ。まあ、君たちはそんなこと全然予想してなかったみたいだけど、もしこのまま僕たちがともに行動していたら、そのうちボクが君たち二人の寝首をかくかもしれないじゃないか」
マオの言いたいことも分かる。つまりは信用してもらいたいのだ。
表面的な馴れ合いじゃなく、きちんとした『形』として。
……流石にあの状況の後に僕たちを殺すようなことはしてこないと思うが……
僕も過去に、同じような心境になったことがある。そのときは……
あいつが助けてくれたんだっけ。
「……分かった。いいよ。契約してやる」
「え!? いいのかい!?」
僕の言葉に、心底驚いたようなマオ。
自分から言い出しておいてそれはないんじゃないか?
「ああ。本当だ。その代わり……」
僕はマオに向かって頷きながらアヌビスの方を向く。
「アヌビス、他の契約魔法、教えてくれ」
「呪い!?」
アヌビスから飛び出した不穏な言葉に、僕は大声を上げた。
「厳密に言うと、その性質は全く違うんだけど、条件的に発動したり、ものによっては永遠の効果も続くものがあるから、そう分類されてるんだよ」
……それって、あの有名な『指切りげんまん、嘘ついたら針千本のーます。指切った!』がほんとに嘘をついたら針千本飲むって言う意味になるっていうことか?
……怖っ!
「あーあ! 別に怖いものなんかじゃないんだ。まあ、契約の内容を厳密にしなければ大丈夫だし、大体、破れば死ぬような契約をする人なんて滅多にいない!」
「……契約魔法のことは大体分かった。でも何で、それが『結婚する』っていう話にまで飛躍するんだ?」
「……それは…… ボクがさっき使おうとした契約の第一条件が『結婚している』っている理由だったからなんだ。互いに結婚するほどの間柄じゃないと使えない、ただそれだけなんだけど…… ボクは契約魔法、それしか知ってなくてね……」
……結婚していることが第一条件ってどんな魔法だよ!? っていうか、そんなのよく知ってた な!? と、言いたかったがその思いをぐっと飲み込み、僕は頷いた。
「まあ、大体わかった。でも何で、僕たちとお前が契約魔法を結ばなくちゃならないんだ? それ、結婚するような相手と結ぶ大切なものなんだろ?」
「はぁ…… 君たちは本気でそれを言ってるのかい……? まあ、嘘じゃないのは分かるけどさ……」
正直僕も本当に疑問だ。しかしマオは呆れたように溜息をついている。
そしてそのまま、この身体が重くて仕方がない空間の中で立ち上がると、一瞬で僕の前からいなくなった。
「もしも、ボクが君たちの敵だったら…… とかは考えないのかな?」
「っ!?」
マオの声が背後で聞こえ、僕は慌てて振り向いた。
そこにはかなり呆れたように仁王立ちしているマオがいた。
っというか、この一瞬で僕の後ろに移動したのか……
「は! 確かに全く考えていませんでした! でも…… マオさんはそんなことしないんじゃないですか? それくらいは分かりますよ」
「だから…… そういう意味じゃなくてだね…… これは目に見えて表される『信用』の問題なんだよ。まあ、君たちはそんなこと全然予想してなかったみたいだけど、もしこのまま僕たちがともに行動していたら、そのうちボクが君たち二人の寝首をかくかもしれないじゃないか」
マオの言いたいことも分かる。つまりは信用してもらいたいのだ。
表面的な馴れ合いじゃなく、きちんとした『形』として。
……流石にあの状況の後に僕たちを殺すようなことはしてこないと思うが……
僕も過去に、同じような心境になったことがある。そのときは……
あいつが助けてくれたんだっけ。
「……分かった。いいよ。契約してやる」
「え!? いいのかい!?」
僕の言葉に、心底驚いたようなマオ。
自分から言い出しておいてそれはないんじゃないか?
「ああ。本当だ。その代わり……」
僕はマオに向かって頷きながらアヌビスの方を向く。
「アヌビス、他の契約魔法、教えてくれ」
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