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三歳になりました
しおりを挟むふあ~。よく寝た。今日も目覚めはとても良いわね。だって、こんなふかふかなベットだもの。
改めまして、こんにちは。異世界に転生した船木アスカです。この世界での名前はリューラ。はっきり言って、女子なのか男子なのかハッキリしないわね。そして今年三歳になりました!それにしても、この三年間は本当に短かったわ・・・。早すぎてちゃんと過ごしたのか疑うぐらい。
あ、ごめんなさい。関係ないことも喋ったわね。
それでも家族は愛情を注いでくれるし、毎日がとても楽しいわ。え?前世はどうだったかって?普通の家族だったわよ。ただ、共働きで忙しかったからルイの面倒は全部私が見てたの。そのおかげでルイがお姉さんっ子に育ってくれたから、両親には感謝しないと・・・!うふふ。
ごめんなさい、また話が逸れたわ。
そうそう!私は多分貴族の屋敷に生まれたの。家具とか高級品だし、時々来るお母さんも使用人に様付けで呼ばれてるし。ただあんまり優遇はされてないみたいなの。使用人とかも食事を運ぶ時ぐらいしか来ないし、それを見て哀しそうなお母さんを見るのが辛いわ・・・・・・。
そんなこと言ってたらお母さんが来たみたい。
「リューラ。いい子にしてた?」
「あー、おかーさん!イタズラなんかしてないよー?」
うう、舌がまだ回らないのが辛いわ。お母さんとちゃんと会話したいのに。
「ふふ。可愛いわね、リューラは。でも言葉遣いは気をつけなさい。社交界にデビューした時に軽んじられるわよ。」
「あ、そーだった。ごめんなさい。おかあさま。」
「そうそう。可愛いわね。」
・・・・・・えーっと、ちょっと訂正するわ。お母さんは私を溺愛しているの。これでもかと言うくらい。
そんなに甘やかしたら、私性格曲がっちゃうわよ?
この会話だけでも惚気が何回か入ってる。こんな美人のお母さんに褒められると私はつけ上がるから止めてほしいのに・・・。
あ、頭撫でるの気持ちいい・・・。もっとやって・・・?
うう~、じゃなくて!お母さんの美しさをこれから説明しようとしてたの!
まあ、これは、はっきり言って魔性ね。女の私でもクラっと来るぐらいなのに、悪い男が寄ってこないか心配だわ。まあそもそも家の外にはあんまり出ないけど。
腰まである金色の髪はまるで糸みたい。右頬の横にひと房だけ黒髪が混じっていて、それが魅力的。うーん、何を食べたらあんな色になるのかしら。そして一番の見所は瞳よ!なんとオッドアイなの。しかもめちゃくちゃゴージャスな組み合わせの赤と金なの!なんか人間の高級性が色濃く出てるわよね・・・。
私も将来あんな風になれるのかしら?
肌は褐色で豊満な体。うん、男の欲望の塊ね。そして女の憧れを濃縮したものね。
あんなに美人だったら引く手数多だったんだろうな・・・。きっと結婚もすごい苦労したんだろうな。
って、私が上から目線で言えることじゃないけど。
「きょうは、なにするの?」
「今日はね・・・。」
ポワンと音が鳴った。あれ、何かしらこれ。
「やあ。元気にして「ルイ!」「ぐえっ!」
ああ、愛しのルイ!今までどこに行ってたの?お姉ちゃん心配したのよ!もうどこにも行かないで。
って、あ、ちょ!
「僕はルイ君じゃないんだけど。人が話してる途中なのに無視して抱きつくとか無礼にも程があるでしょ。」
「へ・・・?」
ルイじゃない。嘘でしょ、ルイじゃないんだけど。なんで?こんなに似てるのに、酷い、なんでルイじゃないの・・・?
そっか、お姉ちゃんが居なかったから寂しすぎて性格が歪んじゃったのね。
「ごめんねルイ!もう一人にしないから!お姉ちゃんを許して!」
「抱きつくな、この脳内お花畑!」
「ひどい!」
「ぎゃぁぁぁぁ!」
しばらく後。
「反省しました、とってもしました。ごめんなさい。ホンットにごめんなさい。全部私が悪いんです。はい、全ては私の責任です。」
「そうだよね。いくら似てるからって見境なく飛びついてくるのはないよね?」
「うん・・・。でもさ、女の子の顔を殴るのは良くないと思う。」
「お前の顔には殴られて損するだけの価値がないだろ。」
「ふえ・・・。」
さっき、私は遂にブチ切れたルイ(仮)に殴られた。それはもう思いっきり殴られた。まだほっぺがヒリヒリ痛む。あんなに全力でやらなくても・・・いいんじゃないの?
しかも殴られて損する価値がない、とか、断じて年頃の女性にぶつける言葉じゃありません!
「泣くわよ?」
「泣くなら泣け。」
「ふ、うう・・・。」
本当に涙が出てきた・・・。
私は大人だけど大人じゃないの。肉体に精神が引きずられるから私の心はとってもヤワなのよ。
「う、ふうぅ、ひっ・・・・・・!ひっく、ひっう、コホコホ・・・。」
「うわ、そんな泣かないでよ。ごめん、僕が悪かった。」
ルイ(仮)が俯いた私を下から覗き込むように目線を合わせてくる。酷いこと言ってくれたじゃないの、そのお返しよ。
「もう、がいわ、じであげない。」
「困るよ!そんな事言わないで、ねえ?」
「う~~。」
どうしよう、ルイに慰められてるのに全然泣き止まない。ルイ(仮)は相当焦ってるみたいね。
・・・・・・ちょっと、へんっ!ざまあ見ろ!って思った。
まあそれでも自業自得よ。
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