勇者の弟を助けるために、辛い修行も頑張ります!〜前世でブラコンな姉が勇者な弟の面倒を今世も見たいようです〜

蓮ゆうま

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ルイが恋しい・・・

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え、死んだことまでは覚えてるよ?うん。でも、そっからのルイ(仮)の言葉が衝撃的すぎて・・・。
「てんせいしてもらいます。」
うーむ。転生、かあ。ラノベで読んだことあるけど、あれがそっくりそのまま我が身に降りかかるの・・・?

「―――ッ!」

恐ろしいことに、気がついた。
転生したら、ルイと、会えないわ。
どうしよう、どうしよう。そんなことになったら私ルイ不足で死んでしまうわ。最低でも一週間に一度は顔を見ないと死んでしまう病気なのよ、私。あの天使の笑顔を見ずに長いうん十年、いや、異世界だから百年とか軽く行くかも・・・!
私はどうすればいいの?

「・・・・・・・・・・・・さっきから何を真剣に悩んでいるかと思えば、くだらないことをグダグダ考えてさ・・・。なに、あなたはそのルイ君がいないと何も出来ないわけ?」

「ええ、生きるのすら億劫になるわ。」

自信を持って堂々と。私はダメ人間発言をした。

「はあ・・・。」

ため息つかないで!
こんなこと言ったら愛が重いって嫌われるかもしれないけど、私はルイがいれば生きていける。食事よりもお金よりも何よりもルイが好きなのだ。ああ、笑顔を思い出しちゃう。あのはにかんだ笑い方が可愛いのよね・・・!

「あなたさ、はっきり言って気持ち悪いよ。」

「んまあ!そんなにはっきり言わなくてもいいじゃない!」

「自覚はあるんだね・・・。でもさ、弟さんが心配なのは分かるけど、あなたがその世界に転生することはもう決まってるんだよね。だから従ってくれないとさぁ。」

「そんなこと言っても、ルイがいないと私はすぐ死にます!」

「転生した後まで面倒見れないよ。」

「ぐっ・・・!」

渾身の力で叫んだ言葉は冷たく一蹴されてしまった。もう、なんて酷いの。有り得ないわ、全くもう・・・。
あ、いいことを思いついた。

「ねえ、転生するなら条件があるんだけどいい?」

「なに?面倒だなぁ。聞けるものなら叶えてあげれるけど。」

面倒だなぁ、とか言いながら付き合ってくれるなんて優しいわ。

「ルイを同じ世界に呼んでちょうだい。」

「は?」

そ、そんな声出さなくてもいいじゃない。ちょっとワガママ言ってみただけじゃないのよ。

「あーもう、面倒だなぁ!分かったよ、ただし同じ国のまた兄弟とかは無理だからね!」

なん、ですって?
嘘でしょ!?そんなこと聞いてないわ!

「あなたワガママ言い過ぎだよ!元々ルイ君はその世界に転生する予定は無かったわけ!分かる!?それを捻じ曲げるだけでも大変なんだよ!」

わあスゴい。ルイ(仮)が怒ったわ。ああ、でも何かしてあげたくなるわね。こう、頭を撫でたりとか・・・。あ、でも、空中に浮かんでるから撫でられないんだっけ。残念だわ。
なんか私最近ルイが不足してるわ。きっと大学受験で忙しいから、って思って顔を出さなかったのが祟ったわね・・・。
ああ、ルイが恋しい!

「・・・・・・茶化さないでくれる?」

ルイ(仮)の目が据わっていた。あら、ごめんなさい。ちなみに言うと別に茶化してなんかないわよ。

「分かった、分かったよ。必ず出会えるようにはしてあげる。あと、困らないように身分もある程度確保して、チートとして魔力大幅アップ!大盤振る舞いだよ!」

さすがにこれで要求したら欲の皮がつくばりすぎよね。仕方がない、折り合いをつけましょうか。

「上から目線で言ってんじゃねーよ。」

「バレた?」

「当たり前だよ。」

ルイ(仮)がまたため息をついた。そんなにため息ついたら幸せが逃げちゃうよ?

「で?何か心残りは?」

「ルイとデートし損ねたこと。あと、ルイにもう会えないこと。」

「あなたそればっかりだね。」

あ、またため息だ。そんなに私って呆れられる人かな。

「じゃあもう行ってね。あなたに関わってると時間がいくらあっても足りないよ。」

あら、そうかしら。まあでも私はまだまだルイの魅力を語れるから、確かに時間はいくらあっても足りないわね。
周りが光を放ち始めた。

「わっ!これは?」

「今からあなたは転生するんだ。その光は情報を刷り込んでるんだ。」

「へえ・・・。」

何よ、たまには神様っぽいことも言うじゃないの。
自分の体が、手が、足が光っている。その輝きは段々大きくなり、私の視界をも飲み込んでいった。

「あ、これもいるかな?折角だしつけちゃおう。きっと、力になってくれるかな?」

なに?なんて言ったの?

「ぎゃぁぁぁぁ!」

目が回る!体がもみくちゃになってる!嫌だ、やめて、吐く!
何よこれ~~~!
ていうか、なんだか本能が泣けと言っているように涙が止まらない。みっともないなあ私。

「ああ、はいはい。大丈夫よ。元気な赤ちゃんね。」

ふっと抱き上げられるのと同時にすごい眠気が襲ってきて意識が闇に溶けていく。安心する。なんだろ、これ・・・。

「無事に転生したみたいだね。良かった。もう安心だ・・・。」

あら、ルイ(仮)?もしかして私の様子を見てるのかしら。ていうことは、もう私、転生したの?

「とりあえず今は寝たら?このまま見守っといてあげるから。・・・・・・一応、責任は感じてるんだよ?」

責任?なんのこと?
私になにかしたのかしら・・・。
まあいいわ。今は眠い。
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