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第三章 運命の出会いとケモナー
お茶を飲み干そう
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お茶会を早々に切り上げるというわけにはいかなかった。
リディ様がなぜ父様の仕事をみたいのかと気にかかったようなのだ。
そこで、ケルンは最近あった父様に嘘をつかれたことなどをリディ様に話をしたら、リディ様はなんともいえない表情を浮かべられた。
「お茶会を勝手にね…それはあれかしら…ここ何年か王族内で病が流行っていたから…それでかしらね」
「ろくでもない人たちがぁ、くたばってくれてるのは助かるんだけどねぇ…うちの子たちまでかかっていたんだけど、今はすっかり良くなってねぇ。俺も安心だよぉ」
ミケ君やメリアちゃんが、かかっていたあの病か。もしかして、王族にはかかりやすい遺伝病の一種だったのか?…それにしては、嫌な気配がしたように思うんだけどな。
「まぁ、おかげでクレエル帝国も戦争を仕掛ける来もなくなったようだからねぇ。助かったけどねぇ」
「あれでも、貴方の遠縁なんだからあまり喜ばないの。一応、認めたくないけど」
「ですがぁ、何人も妃を娶りすぎなんですよぉ。クレエル帝国は。正直、皇帝と皇太子しか覚えてませんよぉ」
「私も三十以上兄弟がいたから…顔を知らないのも多いのよねぇ…」
神聖クレエル帝国は、あの純血主義から側室を手当たり次第王族にいれて寿命をのばしてきたようなところだそうだ。魔力の高いものを優先的に王位継承権でも渡していたんだろう。
母様ご前に教えてくれたんだけど、…気絶してたから覚えていない。
どうも会話から現在でも側室を手当たり次第に増やしているようだな。それで、才能があれば王位継承権でも渡しているんだろう。
ん?でもあの病気はクレエル帝国でも流行っているのか?
「クウリィエンシア皇国だけじゃないんですか?」
「それがねぇ…クレエルでも病が流行っていたみたいなんだよぉ。今はおさまったけどぉ…王位継承権はだいぶ変わったみたいだけどねぇ」
「子供に話していい話じゃないでしょ。それ、機密なのよ?ケルン君。内緒にしていてね?」
「はーい!わかりました!」
さらっと、国家機密を話さないでほしい。
ケルンはよくわかっていないからいいけど、ぽろっと話してしまえば、大問題になってしまうような内容だったじゃないか。
神聖クレエル帝国って、血筋の濃さが王位継承権に繋がるとかなりうっすらと習った。
キャスがクレエル帝国を好きではないからだ。そのため、勉強では常識程度でそれから一切やっていないのだ。
とはいえ、あの国とケルンの繋がりは濃い方だろう。なにせ、母様の故郷だ。
だけど、獣人差別がかなり酷いみたいだから、行く予定は今のところないけどな。むしろ、リンメギン国の方に行きたいぐらいだ。
ペガ雄たち、元気にしているだろうか。
「これ以上ぅ、お母様に怒られるわけにもいかないしぃ、そろそろ行かせてもらってもぉ、よろしいですかぁ?ケルン君を先生に、会わせたいですしぃ」
エレス様がお茶を飲み干してリディ様にいうと、リディ様はため息をついて、机を指先でたたいた。
「たまに来たかと思えば、事故で、私に会いにきたわけでも、孫をつれてきたわけでもなく、せっかくかわいいケルン君がようやく私に慣れた頃に連れていくなんて…本当に親不孝な子ね」
「あはは。まぁ、俺ですからぁ」
「…そういうとこ、貴方のお父様に似たわね。あの人もよくそういって、私に怒られたものよ」
少しだけ寂しそうにされたリディ様は、ケルンを膝からおろして、椅子から立ちあがり、ケルンの目線に腰を屈められた。
「ケルン君。聞いてちょうだい」
「はい、なんですか?」
「貴方のお父様は、世界一の魔法使いなの。それだけたくさんの仕事や、色々なことがあるの…だから、あまり怒らないであげてね?…王族が悪いのですから」
リディ様は少しだけ、目をつぶってから、再度ケルンの目を見て立ち上がられ、ケルンの頭をなでる。
「ティスから継いだ瞳でみてきなさい。この国の最高の魔法使いたちの仕事場をね」
………
本日は短めです。
気づけば二百人を突破してました!
ありがとうございます!みなさんがブックマークしてくださると、自分のやる気がみなぎるのです。
眠たくても更新をしなければ!ってなります。
楽しみでもあるんですけどね。
これからも書きますのでよろしくお願いします
リディ様がなぜ父様の仕事をみたいのかと気にかかったようなのだ。
そこで、ケルンは最近あった父様に嘘をつかれたことなどをリディ様に話をしたら、リディ様はなんともいえない表情を浮かべられた。
「お茶会を勝手にね…それはあれかしら…ここ何年か王族内で病が流行っていたから…それでかしらね」
「ろくでもない人たちがぁ、くたばってくれてるのは助かるんだけどねぇ…うちの子たちまでかかっていたんだけど、今はすっかり良くなってねぇ。俺も安心だよぉ」
ミケ君やメリアちゃんが、かかっていたあの病か。もしかして、王族にはかかりやすい遺伝病の一種だったのか?…それにしては、嫌な気配がしたように思うんだけどな。
「まぁ、おかげでクレエル帝国も戦争を仕掛ける来もなくなったようだからねぇ。助かったけどねぇ」
「あれでも、貴方の遠縁なんだからあまり喜ばないの。一応、認めたくないけど」
「ですがぁ、何人も妃を娶りすぎなんですよぉ。クレエル帝国は。正直、皇帝と皇太子しか覚えてませんよぉ」
「私も三十以上兄弟がいたから…顔を知らないのも多いのよねぇ…」
神聖クレエル帝国は、あの純血主義から側室を手当たり次第王族にいれて寿命をのばしてきたようなところだそうだ。魔力の高いものを優先的に王位継承権でも渡していたんだろう。
母様ご前に教えてくれたんだけど、…気絶してたから覚えていない。
どうも会話から現在でも側室を手当たり次第に増やしているようだな。それで、才能があれば王位継承権でも渡しているんだろう。
ん?でもあの病気はクレエル帝国でも流行っているのか?
「クウリィエンシア皇国だけじゃないんですか?」
「それがねぇ…クレエルでも病が流行っていたみたいなんだよぉ。今はおさまったけどぉ…王位継承権はだいぶ変わったみたいだけどねぇ」
「子供に話していい話じゃないでしょ。それ、機密なのよ?ケルン君。内緒にしていてね?」
「はーい!わかりました!」
さらっと、国家機密を話さないでほしい。
ケルンはよくわかっていないからいいけど、ぽろっと話してしまえば、大問題になってしまうような内容だったじゃないか。
神聖クレエル帝国って、血筋の濃さが王位継承権に繋がるとかなりうっすらと習った。
キャスがクレエル帝国を好きではないからだ。そのため、勉強では常識程度でそれから一切やっていないのだ。
とはいえ、あの国とケルンの繋がりは濃い方だろう。なにせ、母様の故郷だ。
だけど、獣人差別がかなり酷いみたいだから、行く予定は今のところないけどな。むしろ、リンメギン国の方に行きたいぐらいだ。
ペガ雄たち、元気にしているだろうか。
「これ以上ぅ、お母様に怒られるわけにもいかないしぃ、そろそろ行かせてもらってもぉ、よろしいですかぁ?ケルン君を先生に、会わせたいですしぃ」
エレス様がお茶を飲み干してリディ様にいうと、リディ様はため息をついて、机を指先でたたいた。
「たまに来たかと思えば、事故で、私に会いにきたわけでも、孫をつれてきたわけでもなく、せっかくかわいいケルン君がようやく私に慣れた頃に連れていくなんて…本当に親不孝な子ね」
「あはは。まぁ、俺ですからぁ」
「…そういうとこ、貴方のお父様に似たわね。あの人もよくそういって、私に怒られたものよ」
少しだけ寂しそうにされたリディ様は、ケルンを膝からおろして、椅子から立ちあがり、ケルンの目線に腰を屈められた。
「ケルン君。聞いてちょうだい」
「はい、なんですか?」
「貴方のお父様は、世界一の魔法使いなの。それだけたくさんの仕事や、色々なことがあるの…だから、あまり怒らないであげてね?…王族が悪いのですから」
リディ様は少しだけ、目をつぶってから、再度ケルンの目を見て立ち上がられ、ケルンの頭をなでる。
「ティスから継いだ瞳でみてきなさい。この国の最高の魔法使いたちの仕事場をね」
………
本日は短めです。
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