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勇者なんて俺は知らない
力の使い方、わからないんだけど?
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「うん、俺いらないね。帰るわ!」
そう言って俺は、街の方角へと踵を返した。嫌味でもなんでもなく、真面目にこの人たちだけでも何とかなると思ったのだ。
そうだよ、よくよく考えてみたら、俺のステータスだと防御力めちゃめちゃ高いはずなのに、この前一つ目の魔物に襲われたとき、握りつぶされそうになったじゃん。かなり痛かったじゃん。
ステータスなんてよく分からないもん、信用できるか!
「え?!ちょ、ちょっと待ってくださいよユージーン様!どこに?!」
ミレットが、腰の鞘に剣を納めながら慌てて叫ぶ。
「俺頑張らなくても良さそうじゃん!帰ってふくろう亭で、用心棒とかやるよ。」
自分でも把握できるほど、これまでにない笑顔で高らかに宣言する俺。
あの美味しいご飯が毎日食べられて、魔物が出たときだけなんとか頑張れば、いけそうだ。
…魔法とかスキルの使い方、まだわからないけどな。まぁ…なんとかなるだろ。冒険するより全然マシだ。
「ユージーン…そいつは困るって。アンタがいなけりゃ、アタシらはこれから先、一体どうすんのさ?」
「はい、師匠。」
今度はシャミィが、矢尻を手に持ち、肩にポンポンと叩きながら腕を寄せ、胸の谷間を強調している。なんでそれやるの?
「だってみんな強いじゃん!一瞬でここまでやれるなら、俺別によくない?!…ってか俺はユージーンじゃねぇ!!」
「勇者様、聞く。この、魔物、ゴブリンいう。群れ、行動する、けど、1匹は弱い、雑魚。魔法、のは、ゴブリンメイジ。」
そう言って、アミアは横たわる魔物一体の頭を、杖でツンツンと突く。
…魔物とはいえ、なんか可哀想だな。
「この前の、でかいの、サイクロプス。
ゴブリンと、比較にならない、強い。
大量のそれ、アナタ一瞬で倒した。誰よりも、強い。」
アミアは、優しい口調でそう言うと、わずかに微笑んで見せた。
うーん、そう言われても…俺めちゃくちゃ痛かったし…本当に強いのかな?
ともかく俺は、その疑問、つまり
「防御力高いはずなのに、めちゃくちゃ痛かったけど?」
というのを、皆にぶつけてみることにする。
「でもさぁ、俺…
?!ヤバい、また何か来るっぽい!」
それもまた、一瞬だった。
俺が疑問を口にしようという時、先ほどの気配とは比べ物にならない大きなものが、しかもかなり多く、突如として俺たちの周囲に現れた。
「また…?!こんな規模の、転送魔法、ちょっと異常…!!」
「サ、サイクロプスです…!」
「ちっ…こりゃとんでもないね…!なんて数だい?!」
空中に魔法陣がいくつも、先日の比じゃないほど展開されたかと思うと、その中からゆっくりと、一つ目の魔物…サイクロプスが現れた。
その光景は、一つの街など簡単に滅ぼせそうなほどであった。
「な、なんだこれ…こんなんアリか…?」
俺は驚いて、思わず少し後退りをしてしまう。最強だの何だのと言われても、肝心のその力の使い方がイマイチわからないし、何よりも…
魔物と言えど、生命のやり取りをするなんて…俺にできるのだろうか?
「ユージーン様!お願いです、御力をお貸しください!私たちだけでは流石に…!」
「頼むよ、ユージーン…確かにこりゃキツいねぇ…。このピンクは兎も角、私とナナでも全部は無理だよ…。」
「はい、師匠…。」
「勇者様、ひとまず退がる。無理は、ダメ。」
女子たちも皆、ひとしきり狼狽えているようだ。
アミアなど、特にひどい。必死に杖を構えて見せてはいるものの、手がガタガタと震え続けている。
「そ、そんなこと言われてもなぁ。
魔法の使い方なんか、わかんないし…。
そんなすぐに…!」
「私では、間違いなく歯が立ちません…。たちまち捕まってしまいます…!
どうか、あの炎を今一度…!」
ミレットが、涙目になりながら俺の腕に組み付いてくる。胸、当たってるんだけど。こんな状況なのに。
「わ、わかったよ。とにかく、やってみなきゃヤバそうだ…。」
俺は後退りを続けながら、ひとまず眼をつぶってみた。何か感覚的なもので、発動させられるかも?
「人間、喰らう!歯向かっても無駄だぁ!お前らに目にモノ見せるため、俺たちは遣わされたんだぁ!」
先頭に立つサイクロプスが、高らかに叫んだ。
遣わ、された?
…一体誰にだ?
何の目的で?
そう考えている間も、流石の俺も魔法発動の努力をしていた。
誰にも教えてもらっていないのに、いきなりやれなんて無茶苦茶だ。
だけど、ここでやらなきゃ、きっと…。
少なくとも俺以外は、無事では済まないだろう。そしてその後は、あの街の人たちも…。
俺は眼をギュッとつぶり、以前の記憶を呼び覚ますように、全身の力を手繰り寄せるように、「魔法」というモノの感覚を探していた。
その状態の俺の耳には、まるで地震のような轟音…山の如きサイクロプスの地を踏む音が、ドンドンと押し寄せてくる。
「ユージーン様…!」
「まだかい、ユージーン…頼むよ。」
「はい、師匠。」
「焦らなくて、いい。勇者様、私、守る…!絶対、守る!」
次の瞬間、今度は獣が鳴き叫ぶような、鋭い炸裂音が鳴り響く。眼をつぶっている俺の瞼にも、薄っすらと閃光が入ってくるのだ。
アミアの、雷の魔法だろうか?
次から次へ、間髪入れずに繰り出しているようだ。
アミアはこんな状況を食い止めようと、
命懸けで魔法を発動し続けている。
「そんな魔法、今の俺たちに通用するかぁ!」
「く、ダメージが、通ってない。
ダ、ダメ…止められ、ない…!私の力、尽きて、しまう…。」
雷鳴が、止んだ。
気配から察するに、ついに俺たちは、魔物の群れという群れに取り囲まれたようだ。
「呆気ないなぁ、人間!所詮お前らは、その程度!この世界の支配者、魔物!お前らじゃ、ない!」
力尽きるまで魔法を繰り出し続けたアミア。
なんでそこまで…
一体何故?
誰のために?
アミアは、それでどうなる?
何を願っている?
そんなことが頭によぎりながらも、未だに俺は最強だ何だと言われる力の開放を願っているだけだ。
誰の、ため?
そうか、あの時、俺は。
感情が、心が。
願いと呼ぶべきものが、爆発したんだ。
「ごめん、お待たせ。
何となくだけど、分かったぞ。
魔法とやらの、使い方!」
俺の感情、願いの本質。
それは!
「我が前にひれ伏せ。さもなくば灰と化せ!
紅き絶対恐怖!!」
そう言って俺は、街の方角へと踵を返した。嫌味でもなんでもなく、真面目にこの人たちだけでも何とかなると思ったのだ。
そうだよ、よくよく考えてみたら、俺のステータスだと防御力めちゃめちゃ高いはずなのに、この前一つ目の魔物に襲われたとき、握りつぶされそうになったじゃん。かなり痛かったじゃん。
ステータスなんてよく分からないもん、信用できるか!
「え?!ちょ、ちょっと待ってくださいよユージーン様!どこに?!」
ミレットが、腰の鞘に剣を納めながら慌てて叫ぶ。
「俺頑張らなくても良さそうじゃん!帰ってふくろう亭で、用心棒とかやるよ。」
自分でも把握できるほど、これまでにない笑顔で高らかに宣言する俺。
あの美味しいご飯が毎日食べられて、魔物が出たときだけなんとか頑張れば、いけそうだ。
…魔法とかスキルの使い方、まだわからないけどな。まぁ…なんとかなるだろ。冒険するより全然マシだ。
「ユージーン…そいつは困るって。アンタがいなけりゃ、アタシらはこれから先、一体どうすんのさ?」
「はい、師匠。」
今度はシャミィが、矢尻を手に持ち、肩にポンポンと叩きながら腕を寄せ、胸の谷間を強調している。なんでそれやるの?
「だってみんな強いじゃん!一瞬でここまでやれるなら、俺別によくない?!…ってか俺はユージーンじゃねぇ!!」
「勇者様、聞く。この、魔物、ゴブリンいう。群れ、行動する、けど、1匹は弱い、雑魚。魔法、のは、ゴブリンメイジ。」
そう言って、アミアは横たわる魔物一体の頭を、杖でツンツンと突く。
…魔物とはいえ、なんか可哀想だな。
「この前の、でかいの、サイクロプス。
ゴブリンと、比較にならない、強い。
大量のそれ、アナタ一瞬で倒した。誰よりも、強い。」
アミアは、優しい口調でそう言うと、わずかに微笑んで見せた。
うーん、そう言われても…俺めちゃくちゃ痛かったし…本当に強いのかな?
ともかく俺は、その疑問、つまり
「防御力高いはずなのに、めちゃくちゃ痛かったけど?」
というのを、皆にぶつけてみることにする。
「でもさぁ、俺…
?!ヤバい、また何か来るっぽい!」
それもまた、一瞬だった。
俺が疑問を口にしようという時、先ほどの気配とは比べ物にならない大きなものが、しかもかなり多く、突如として俺たちの周囲に現れた。
「また…?!こんな規模の、転送魔法、ちょっと異常…!!」
「サ、サイクロプスです…!」
「ちっ…こりゃとんでもないね…!なんて数だい?!」
空中に魔法陣がいくつも、先日の比じゃないほど展開されたかと思うと、その中からゆっくりと、一つ目の魔物…サイクロプスが現れた。
その光景は、一つの街など簡単に滅ぼせそうなほどであった。
「な、なんだこれ…こんなんアリか…?」
俺は驚いて、思わず少し後退りをしてしまう。最強だの何だのと言われても、肝心のその力の使い方がイマイチわからないし、何よりも…
魔物と言えど、生命のやり取りをするなんて…俺にできるのだろうか?
「ユージーン様!お願いです、御力をお貸しください!私たちだけでは流石に…!」
「頼むよ、ユージーン…確かにこりゃキツいねぇ…。このピンクは兎も角、私とナナでも全部は無理だよ…。」
「はい、師匠…。」
「勇者様、ひとまず退がる。無理は、ダメ。」
女子たちも皆、ひとしきり狼狽えているようだ。
アミアなど、特にひどい。必死に杖を構えて見せてはいるものの、手がガタガタと震え続けている。
「そ、そんなこと言われてもなぁ。
魔法の使い方なんか、わかんないし…。
そんなすぐに…!」
「私では、間違いなく歯が立ちません…。たちまち捕まってしまいます…!
どうか、あの炎を今一度…!」
ミレットが、涙目になりながら俺の腕に組み付いてくる。胸、当たってるんだけど。こんな状況なのに。
「わ、わかったよ。とにかく、やってみなきゃヤバそうだ…。」
俺は後退りを続けながら、ひとまず眼をつぶってみた。何か感覚的なもので、発動させられるかも?
「人間、喰らう!歯向かっても無駄だぁ!お前らに目にモノ見せるため、俺たちは遣わされたんだぁ!」
先頭に立つサイクロプスが、高らかに叫んだ。
遣わ、された?
…一体誰にだ?
何の目的で?
そう考えている間も、流石の俺も魔法発動の努力をしていた。
誰にも教えてもらっていないのに、いきなりやれなんて無茶苦茶だ。
だけど、ここでやらなきゃ、きっと…。
少なくとも俺以外は、無事では済まないだろう。そしてその後は、あの街の人たちも…。
俺は眼をギュッとつぶり、以前の記憶を呼び覚ますように、全身の力を手繰り寄せるように、「魔法」というモノの感覚を探していた。
その状態の俺の耳には、まるで地震のような轟音…山の如きサイクロプスの地を踏む音が、ドンドンと押し寄せてくる。
「ユージーン様…!」
「まだかい、ユージーン…頼むよ。」
「はい、師匠。」
「焦らなくて、いい。勇者様、私、守る…!絶対、守る!」
次の瞬間、今度は獣が鳴き叫ぶような、鋭い炸裂音が鳴り響く。眼をつぶっている俺の瞼にも、薄っすらと閃光が入ってくるのだ。
アミアの、雷の魔法だろうか?
次から次へ、間髪入れずに繰り出しているようだ。
アミアはこんな状況を食い止めようと、
命懸けで魔法を発動し続けている。
「そんな魔法、今の俺たちに通用するかぁ!」
「く、ダメージが、通ってない。
ダ、ダメ…止められ、ない…!私の力、尽きて、しまう…。」
雷鳴が、止んだ。
気配から察するに、ついに俺たちは、魔物の群れという群れに取り囲まれたようだ。
「呆気ないなぁ、人間!所詮お前らは、その程度!この世界の支配者、魔物!お前らじゃ、ない!」
力尽きるまで魔法を繰り出し続けたアミア。
なんでそこまで…
一体何故?
誰のために?
アミアは、それでどうなる?
何を願っている?
そんなことが頭によぎりながらも、未だに俺は最強だ何だと言われる力の開放を願っているだけだ。
誰の、ため?
そうか、あの時、俺は。
感情が、心が。
願いと呼ぶべきものが、爆発したんだ。
「ごめん、お待たせ。
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