猜疑心の塊の俺が、異世界転生して無双するとかマジあり得ない

エルマー・ボストン

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仲間なんて俺は知らない

強さの基準、わからないんだけど?

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開示されたスキルや特技、魔法の類いはこんな感じだった。
ただ多すぎて、何が何だかわからなすぎる。これはあくまでもほんの一部だ。

○魔法・スキル

紅き絶対恐怖アブソリュートフィアークリムゾン
→広範囲獄炎魔法

紺碧の絶対零度アブソリュートゼロアズール
→広範囲氷結魔法

赤褐の絶対防御アブソリュートアームドアンバー
→広範囲防御魔法

怒れる神雷轟ライトニングディバイナー
→広範囲雷撃魔法

輝く聖結晶シャイニングヘキサヘドロン
→広範囲神聖光魔法

冥府からの天啓ヘルゼオラ
→広範囲神暗黒魔法

生命の神雫プロスフェムウィータ
→広範囲万能回復魔法

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○任意発動スキル

神々の心眼ゴッドアイ
光速飛翔ライトフライト
友愛と忠誠ラヴィッシュ
緊急発動スーパーハードピンチ
真・夢幻斬シン・ムゲンザン

○特殊スキル(神々の加護)

武具を極めし者ウェポンマスター
→あらゆる武具を制限無く使用可能

魔術の深淵マジックオブアビス
→あらゆる魔法の威力最大、使用制限無し

破邪剣聖はじゃけんせい
→剣装備時、「悪しき者」を一撃で倒せる

聖なる防壁セイクリッドコート
→状態異常・精神汚染を受けない

水龍の鱗すいりゅうのうろこ
→水中での活動制限無し

炎龍の鱗えんりゅうのうろこ
→火山地帯等、高温地帯の影響無し

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○選択スキル
 *好きなスキルを一つ習得可能*

神行法ゴッドフィールドダッシュ

破滅の聖光コズミックバースト

神々の筋書きゴッドスクリプト

螺旋突破ウォールブレイク

※↓さらに見る



・・・うん、多すぎて全然わからん。
これもし全部把握しろって言われたら、言ってきたやつがバカ。
多ければ良いってモンでもないだろ絶対。

「と、とんでもないですね…コレは…。」

ミレットは、関心をしている…というよりも、ドン引きしている風であった。

「一体どれだけ魔法やスキルがあるんだい…これで『負けろ』って言う方が無理だよ…。」

「はい、師匠…。」

師弟コンビも、思わずたじろいでいる。

「1番、すごいのは…回復魔法、ある、こと。」

…え?回復魔法?
ゲームとかだと、ド定番だよな?
それがなんですごいんだ?

「回復、魔法?そもそも聞いたことがないよ、アタシは。な?ナナ。」

「はい、師匠。」

「回復、魔法。つまり、怪我、治せる。
勇者様の、は、最上位の回復魔法。
どんな怪我も、異常も、多分…死すらも…治せる。」

俺は腕を組み、首を傾げて考えた。
あまりゲームに詳しい方ではないが、どんなゲームにも、回復魔法はつきものなはずだ。
でも確かに、現実に置き換えて考えてみると、そんな都合の良い話はない。

死を、生命を、超越しているではないか。

「アミアさん、冗談言っちゃあいけませんよー!そんなこと、あるワケないじゃないですかぁ!騎士学校でも習いませんでしたよー?!」

「そう。これは、ある意味、禁忌。
使える人、今まで、見たことない。
回復魔法、神の領域。だから、やっぱり、勇者様、すごい。」

アミアはそう言って、ニッコリと微笑んだ。

「あ、そうだユージーン様!選択スキル、ってあったじゃないですか?アレってどうするおつもりです?
私!選んでみたいなー、なんて!」

突然ミレットが満面の笑みで、期待で胸を膨らませ、強調しながら迫ってきた。
やめてくれ。

「そういえばそうだな。…いやでもさ…いる?コレ。こんだけたくさんスキルあって、さらにいる?」

俺は顔をしかめる。

「あっじゃあじゃあ!私に選ばせてくださいよ!すごいやつにしましょう!」

そう言ってミレットは、再度ステータス画面を開かせようと、俺にグイグイ迫ってくる。

「い、イヤだよ…別にいいじゃん今決めなくても…。」

「えー?!お願いしますってばー!」

謎のやりとりを続ける俺とミレット。
そしてその様子を笑いながら見守る、
シャミィとナナ、そしてアミア。

それは確かに平和な時間だった。

だがその時も、俺は1人考えていた。

「『強さ』って何なんだ。
俺のコレは、『強い』のか?」

と。
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