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第ニ話 因果は動き出す
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「えー、あー、入ってる?おいミク、直ったのか?マイク。んんっ。こんにちは、宇宙人です。」
突然の挨拶に、品川駅前は騒然となった。
「えー、先日は余計な邪魔が入ったが、我々の決意は固い。俺様たち以外に、この星に既に異星人が入り込んでいるかどうかは知らん。
だが、この星はまだ、異星人との交流を持っていなければ、ロクに接触すらしていないことは知っている。
今がチャンスなのだ、偉い人よ。異星間交流の、な!
俺様たちの要望は一つ。この国、もしくはこの星のどこかに、俺様が統治する国を作らせるのだ!
要望を飲めば、俺様たちの科学力を貸す、というのもやぶさかでは無い。
ただし、要望に従わないのであれな、半ば力尽くで街一つ手に入れようと思う。
市井の皆々も、我が愛機、ペインロアーの高エネルギービームキャノンの威力、味わいたくはあるまい?」
先日の渋谷での騒ぎもあり、恐怖に煽られる者、ユルすぎて未だに信じることのできない者。
それぞれの心持ちが交錯し、パニックになるどころか、品川駅前の人々は皆ドン引きしていた。
「おっと、出て来られないのなら連絡手段を設けてやらねばな。」
「俺様のアカウントをフォローしろ!DM送ってこい!!いいね❤️をつけろ!以上だ。」
宇宙帝王は、高らかに宣言する。
彼の愛機・ペインロアーの強さを、大きく信じているからである。
ペインロアーの最大の特徴は、胸部から発射される1兆度もの温度を誇るビーム、通称「Z・キャノン」である。
しかし、ガッツはまだ知らない。
Zキャノンは地球の大気と相性が悪く、本調子でないことを。
「さぁどうした!撃つぞ?撃ってしまうぞ?!」
ガッツがフォローをお願いしてから、20分が経過した。しかし増えるフォロワーといえば、生放送をしているような者、面白がってフォローする者、その他多くの有象無象ばかりであり、偉い人からのDMは送られてくる気配が無い。
「ふぅ・・・。」
ペインロアーの操縦桿をガッチリと握りながら、ガッツは腹の底からため息を吹き出した。
「ニポンの皆さん!これが権力というもの!これが世界!今から街手に入れるため、実力行使に出るが?!恨むなら俺様でなく、安全な場所で踏ん反り返っている無能な老害エリート共を恨むんだなァァァッ!!」
ガッツは嬉々として絶叫した。
正直に言えば、Zキャノンは試射しかしたことがない。市街地でぶっ放すなど、どのような惨状になるか・・・。
だが彼は、もう後には引けない。
夢中で家を、家族や従者の制止を振り切ってここまできた。今さら甘いことは言えない。
震える指で、Zキャノンのトリガーに指をかけ、そして、引く。
「・・・あっ、あれっ?出な、えっ?こういうパターンのやつ?えっ何で?」
あとはよくある流れであった。カチカチと、トリガーを引くものの、発射口からはプスンプスン、という音しかしない。
「ビ、ビームなど無くとも!ミサイルとかマシンキャノンとか・・・いっぱいあるわ!こなくそぉ!」
そう言うとガッツは、ペインロアーの右腕を歩道橋に向ける。そして轟音と共に、何発もの弾丸が炸裂するのだった。
突然の挨拶に、品川駅前は騒然となった。
「えー、先日は余計な邪魔が入ったが、我々の決意は固い。俺様たち以外に、この星に既に異星人が入り込んでいるかどうかは知らん。
だが、この星はまだ、異星人との交流を持っていなければ、ロクに接触すらしていないことは知っている。
今がチャンスなのだ、偉い人よ。異星間交流の、な!
俺様たちの要望は一つ。この国、もしくはこの星のどこかに、俺様が統治する国を作らせるのだ!
要望を飲めば、俺様たちの科学力を貸す、というのもやぶさかでは無い。
ただし、要望に従わないのであれな、半ば力尽くで街一つ手に入れようと思う。
市井の皆々も、我が愛機、ペインロアーの高エネルギービームキャノンの威力、味わいたくはあるまい?」
先日の渋谷での騒ぎもあり、恐怖に煽られる者、ユルすぎて未だに信じることのできない者。
それぞれの心持ちが交錯し、パニックになるどころか、品川駅前の人々は皆ドン引きしていた。
「おっと、出て来られないのなら連絡手段を設けてやらねばな。」
「俺様のアカウントをフォローしろ!DM送ってこい!!いいね❤️をつけろ!以上だ。」
宇宙帝王は、高らかに宣言する。
彼の愛機・ペインロアーの強さを、大きく信じているからである。
ペインロアーの最大の特徴は、胸部から発射される1兆度もの温度を誇るビーム、通称「Z・キャノン」である。
しかし、ガッツはまだ知らない。
Zキャノンは地球の大気と相性が悪く、本調子でないことを。
「さぁどうした!撃つぞ?撃ってしまうぞ?!」
ガッツがフォローをお願いしてから、20分が経過した。しかし増えるフォロワーといえば、生放送をしているような者、面白がってフォローする者、その他多くの有象無象ばかりであり、偉い人からのDMは送られてくる気配が無い。
「ふぅ・・・。」
ペインロアーの操縦桿をガッチリと握りながら、ガッツは腹の底からため息を吹き出した。
「ニポンの皆さん!これが権力というもの!これが世界!今から街手に入れるため、実力行使に出るが?!恨むなら俺様でなく、安全な場所で踏ん反り返っている無能な老害エリート共を恨むんだなァァァッ!!」
ガッツは嬉々として絶叫した。
正直に言えば、Zキャノンは試射しかしたことがない。市街地でぶっ放すなど、どのような惨状になるか・・・。
だが彼は、もう後には引けない。
夢中で家を、家族や従者の制止を振り切ってここまできた。今さら甘いことは言えない。
震える指で、Zキャノンのトリガーに指をかけ、そして、引く。
「・・・あっ、あれっ?出な、えっ?こういうパターンのやつ?えっ何で?」
あとはよくある流れであった。カチカチと、トリガーを引くものの、発射口からはプスンプスン、という音しかしない。
「ビ、ビームなど無くとも!ミサイルとかマシンキャノンとか・・・いっぱいあるわ!こなくそぉ!」
そう言うとガッツは、ペインロアーの右腕を歩道橋に向ける。そして轟音と共に、何発もの弾丸が炸裂するのだった。
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