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第六章 カラマス編
第五十五話 治安の悪い町
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あれから一晩明かして色々と話し合った結果、一旦騒ぎにならない場所に潜伏するのがいいのではとなった。
しかもこの近くに、治安はあまり良くないが潜伏するのに丁度よさそうな『カラマス』という名前の町があるという。
噂ではそこに凄まじい能力を持った女賢者がいるかもしれないという噂があるとヴェルデから聞いた。
「よし行こう、すぐにでも行こう」
俺は即答した。
……いや、だってさ?女賢者ってワードを聞いたらこんな反応になってしまうのもしょうがないでしょ。
か、勘違いしないでよねっ!?決してなにかふしだらなイメージを思い浮かべているわけではないということをこれでもかと強調しておきたい!ここ、大事。俺は魔王を倒すための戦力として強力な力を持っているであろう『賢者』に仲間になってもらいたいと思っているだけなんだ!
……ここまで否定すると逆に怪しくなるような気がするが、ともかく『カラマス』という町に向かった――。
◆◆◆◆
「――はい、というわけで『カラマス』に到着しまし……た……。あれ?俺達、どっかで道間違えてスラム街的なところ来ちゃったか?」
町の入口の門をくぐり抜けると、そこにはメキシコのスラム街のような殺伐とした雰囲気漂う光景が広がっていた。
「ここが『カラマス』だよ。ちょっと治安は悪いけど身を隠すのなら絶好の場所でしょ!」
「おっ、そうだな。俺の予想してた数十倍くらい治安悪そうで笑うしかないや。……デイモス、悪いんだけどこの町にいる間ボディーガード頼んでもいい?」
俺は白目を剥いて呆然と空を仰ぎ見、デイモスに依頼する。
そんな幸先が良いとは口が裂けても言えない状況の中、デイモスの影にコソコソと隠れながら町の様子を見て回ることにした。
町を一通り見て回ると、あることに気がついた。
街で見かける人々の様子が明らかにおかしいのだ。
みな、虚ろな目をしており、顔色もどっかのアンデッド並に悪い者達ばかりなのだ。……っていうか、動きもヤバい。おぼつかない足取りで町を徘徊しているその様は、完全にゾンビひしめくバイオハザードの世界そのもの。
更に、道端には映画やドラマで麻薬の売買をするシーンで見たことのあるパケと呼ばれる袋や、注射器が散乱している。
そういうことなのだと、すぐに察した。
……帰りたい。
色々な意味でガタガタと震える俺の事など全く気がついていないデイモスとヴェルデは、能天気に周囲をキョロキョロと見回してのんびり話をしている。
「なんか色々落ちてる~。……思ってたよりも少しだけ治安は悪そうだね」
「それに、どいつもこいつも死人みてぇな顔色してやがるな。あいつら、さてはアンデッドか?」
「お前がそれ言う?それに『思ってたより少しだけ』って、ヴェルデはどんな状態の町を想像してたんだよ。もう、露骨にヤバそうな雰囲気プンプンなんだが?」
俺が割とガチな真顔で問い詰めるが、ヴェルデは俺の今の心情などサラサラ興味が無いようで、笑いながら手をパタつかせる。
「まあまあ!どんな状態だったとしても、現状ここくらいしか潜めるところがないから!それにこの町については一旦置いといて!まずは女賢者の情報収集から始めないとね!」
「嘘でしょ、それを置いとくの!?いや、俺も自分から進んで関わっていきたいわけじゃないけどさ!こんな『触れてください』と言わんばかりのあからさまな誘導をスルーとか、謎解き系の物語だったらバッドエンドか詰み確定だぞ!?」
悲鳴にも似た叫び声を上げる俺。
「どちらにせよ、こういう土地で情報収集するなら酒場が一番効率いいぞ。ああいう場所ってのは、町中の噂やら裏側の話が嫌でも集まってくるもんさ」
「……確かになぁ、じゃあまずは噂の女賢者について調べるか……」
デイモスとヴェルデの言葉に同意して、俺達は女賢者についての情報を得るために酒場へと向かうことにするのだった。
しかもこの近くに、治安はあまり良くないが潜伏するのに丁度よさそうな『カラマス』という名前の町があるという。
噂ではそこに凄まじい能力を持った女賢者がいるかもしれないという噂があるとヴェルデから聞いた。
「よし行こう、すぐにでも行こう」
俺は即答した。
……いや、だってさ?女賢者ってワードを聞いたらこんな反応になってしまうのもしょうがないでしょ。
か、勘違いしないでよねっ!?決してなにかふしだらなイメージを思い浮かべているわけではないということをこれでもかと強調しておきたい!ここ、大事。俺は魔王を倒すための戦力として強力な力を持っているであろう『賢者』に仲間になってもらいたいと思っているだけなんだ!
……ここまで否定すると逆に怪しくなるような気がするが、ともかく『カラマス』という町に向かった――。
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「――はい、というわけで『カラマス』に到着しまし……た……。あれ?俺達、どっかで道間違えてスラム街的なところ来ちゃったか?」
町の入口の門をくぐり抜けると、そこにはメキシコのスラム街のような殺伐とした雰囲気漂う光景が広がっていた。
「ここが『カラマス』だよ。ちょっと治安は悪いけど身を隠すのなら絶好の場所でしょ!」
「おっ、そうだな。俺の予想してた数十倍くらい治安悪そうで笑うしかないや。……デイモス、悪いんだけどこの町にいる間ボディーガード頼んでもいい?」
俺は白目を剥いて呆然と空を仰ぎ見、デイモスに依頼する。
そんな幸先が良いとは口が裂けても言えない状況の中、デイモスの影にコソコソと隠れながら町の様子を見て回ることにした。
町を一通り見て回ると、あることに気がついた。
街で見かける人々の様子が明らかにおかしいのだ。
みな、虚ろな目をしており、顔色もどっかのアンデッド並に悪い者達ばかりなのだ。……っていうか、動きもヤバい。おぼつかない足取りで町を徘徊しているその様は、完全にゾンビひしめくバイオハザードの世界そのもの。
更に、道端には映画やドラマで麻薬の売買をするシーンで見たことのあるパケと呼ばれる袋や、注射器が散乱している。
そういうことなのだと、すぐに察した。
……帰りたい。
色々な意味でガタガタと震える俺の事など全く気がついていないデイモスとヴェルデは、能天気に周囲をキョロキョロと見回してのんびり話をしている。
「なんか色々落ちてる~。……思ってたよりも少しだけ治安は悪そうだね」
「それに、どいつもこいつも死人みてぇな顔色してやがるな。あいつら、さてはアンデッドか?」
「お前がそれ言う?それに『思ってたより少しだけ』って、ヴェルデはどんな状態の町を想像してたんだよ。もう、露骨にヤバそうな雰囲気プンプンなんだが?」
俺が割とガチな真顔で問い詰めるが、ヴェルデは俺の今の心情などサラサラ興味が無いようで、笑いながら手をパタつかせる。
「まあまあ!どんな状態だったとしても、現状ここくらいしか潜めるところがないから!それにこの町については一旦置いといて!まずは女賢者の情報収集から始めないとね!」
「嘘でしょ、それを置いとくの!?いや、俺も自分から進んで関わっていきたいわけじゃないけどさ!こんな『触れてください』と言わんばかりのあからさまな誘導をスルーとか、謎解き系の物語だったらバッドエンドか詰み確定だぞ!?」
悲鳴にも似た叫び声を上げる俺。
「どちらにせよ、こういう土地で情報収集するなら酒場が一番効率いいぞ。ああいう場所ってのは、町中の噂やら裏側の話が嫌でも集まってくるもんさ」
「……確かになぁ、じゃあまずは噂の女賢者について調べるか……」
デイモスとヴェルデの言葉に同意して、俺達は女賢者についての情報を得るために酒場へと向かうことにするのだった。
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