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死者は眠りたい(十三)
しおりを挟む問題を起こした張本人とは思えない程の満世子のすーすーという愛らしい寝息に、ほっとため息を漏らした始光。
初めは事態に飲み込めず呆然と全身の力が抜けていた旦那様と下男達がハッとなってソロソロと始光に近寄ったのはしばらく経ってからだった。
「始光、お前…いや貴方は…?」
旦那様が掠れた声で始光に尋ねた。
放心状態が抜けないのか覇気が無く肝心の『何者か?』という問いかけが抜けていたが。
それでも始光は旦那様が言いたいことを汲み取ってそっと微笑むと
「僕は大きな神様から力の一部を賜っている小さな神様です」
とやはりいたずらっ子のように言うのだった。
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