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3 まさか幼馴染の好きな人がおれなんて
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鳴り続けていたスマホはいつのまにか充電が切れていて微動だにしなくなっていた。
タクシーで真木君に家まで送り届けてもらうと、タツキが玄関前で待っていた。いつもの爽やかな笑顔じゃなくて、髪も乱れてひどく憔悴してるみたいだった。
「ミコト! 大丈夫か!」
「あ、タツキ」
おれは恥ずかしくて赤面する。心配してきてくれたんだろうけど、なんだか今日は会いたくなかった。
恥ずかしいことをした後に仲の良い友だちに平気な顔をして挨拶なんてできない。
それにタツキが心配したからだと思うけど、ひどく怒ってるから、なんだかやましいことをした気分になる。
真木君としたことなんて、過保護気味のタツキには絶対に言えない。
門の前ではなぜかタツキと真木君が睨みあっている。
「てめえミコトに何しやがった」
タツキがアイドルみたいな顔を凄ませていっている。そんな般若みたいな表情見た事ない。
「は、関係ねーだろ」
「関係はある! ミコトはおれのもんだ。おれがずっと守ってきたんだ」
「はあ? 何いってやがる。ミコトはおれとつきあってるんだ。なあミコト」
真木君に言われておれは赤くなって頷く。だってキスしたし。おれたち。それってつきあってるってことだ。
甘いキスや真木君のその他諸々を思い出しておれは赤面する。
「ミコト!? 何を考えているかわかんないようなやつだぞ。嘘だろ。おれはお前のことがずっと好きだったんだ。おれが付き合いたい、ずっと好きだって言ってたのはミコトお前のことだよ!」
おれは急にタツキにそんなことを言われて戸惑う。タツキに両肩を掴まれて揺さぶられる。
「え? でもタツキ好きな人がいるって、ずっと好きでやっと付き合えるかもって」
きっとタツキがずっと好きなんて可愛くていい子なんだろうなって思ってた。
「ずっと好きなのはミコトのことだ。おれが好きな人に告白したいって言ったらお前も絶対大丈夫だって言ってただろ」
「だってタツキは性格も運動神経もよくて、勉強もできて完璧だから、タツキを振る人なんていないよ」
「お前がそういうから、わかってくれてるって思ってた」
タツキが悲壮な顔をして言う。
真木君がおれとタツキの間に割り込む。
「間抜けな自己中なやろうだな。どうせ今の関係を壊したくないから、怖くて告白できなかっただけだろ。それをミコトのせいみたいに言うな」
真木君がおれの肩に腕を回すと、「おれはミコトが好きだ。悪いがもうおれとミコトは既成事実をつくってるからな。もうおれたちは付き合ってるんだ」
「ミコト! 何されたんだ」
タツキがカッと目を見開く。対照的に真木君は余裕あり気な顔だ。
おれは甘い甘いキスを思い出して赤面する。そんなこと友達の前で言わないでほしい。
「知らない」
おれは怒って真木君の胸を叩くけど、全然相手にされなくて、反対ににやって笑った真木君に髪にキスされる。友達の前でそんなことをされておれは赤面する。
恥ずかしいし居たたまれない。
「おれはあきらめないから。ミコト、目を覚ませ。あいつに何されたっていい。おれはお前がずっと小さいころから好きだったんだ。お前もおれが好きだって、大人になってもずっとおれたち一緒にいるって将来を誓っただだろ?」
「子供の頃の約束でミコトを縛るな」
真木君が、冷たい目でタツキを睥睨すれば、タツキも真木君を鋭く睨みつける。
「ミコトは優しいやつだからわかってないけど、お前みたいなやつとおれたちは住む世界が違うんだよ。ミコトに近づくな」
何故か互いに敵意丸出しで睨み合っている。真木君がタツキが好きなんて、なんで噂がたったのか不思議なくらいだ。
どこかでホッとしている自分もいる。だってタツキはおれと違って、性格も顔もよくて・・・誰もが好きにならずにいられない。
そんな特別な人間だから。
真木君の家で、おれが好きだって告白されたけど、タツキと会って話をしたら気が変わるんじゃないかとどこかで思ってたから。
全然変わらない真木君の態度にホッとする。ホッとしたことで、おれ真木君の事、好きなんだって自覚してしまう。
勝手に頬が上気して、泣きそうになる。うるってきてたら、気づいた真木君が、慌てておれに構ってくる。
「大丈夫か、ミコト。今日は無理させたから。早く休め」
真木君やっぱり優しい。
「無理させたってなんだよ」
タツキは低い声でまた憤りかけたけど、僕の赤い顔と涙目を見て、ため息をついた。
「くそ、そんな可愛い顔こいつに見せてんじゃないよ。ミコトは早く休め」
勝手したる我が家にタツキがおれを押し入れる。
二人は大丈夫なのかなっておれは振り返る。
真木君は薄く笑うと「おれも帰るわ」という。
街燈が背の高い真木君とそれよりは少し低いけど、スタイルの良いタツキを照らしている。
黒髪でまっすぐな髪を大人びた端正な顔の真木君と、茶髪でふわっとした髪型に、大きめな目がキラキラしてアイドルみたいなタツキ。
タイプは違うが二人の美形が並んでいるとお似合いで、ズキンと胸が痛くなる。
二人とも優しくおれを見つめている。
タツキは「おれもまた明日迎えにいくな」と安心させるように、にっこり笑ってくれた。
おれは頷いて玄関の中に入った。タツキはやっぱり優しい。
閉められた玄関扉の反対側では、真木君とタツキが互いに敵意を隠さず、今にもつかみ合いをしそうなことには気づかなかった。
真木君は実は優しいし(ミコト限定)、タツキはみんなに愛される性格の良いやつ(猫被り)だから、大丈夫だよなって信頼していたから。
あー明日、会うのが恥ずかしいな。真木君とタツキと。
真木君の熱に浮かされたようなキスと告白を思い出して、体が発熱したようになる。
人生で初めてされる告白に、キスだった。抱きしめられたのも、あんな風に好きだって目で甘く見つめられたのも初めてだった。
(タツキにも何回もされているが、幼馴染の単なるじゃれあいだと思っている)
本気を出したタツキに翌日の朝から、生クリームみたいに甘やかされ告られ、嫉妬した真木君にも更に本気を出されるなんて、おれは知らない。
タクシーで真木君に家まで送り届けてもらうと、タツキが玄関前で待っていた。いつもの爽やかな笑顔じゃなくて、髪も乱れてひどく憔悴してるみたいだった。
「ミコト! 大丈夫か!」
「あ、タツキ」
おれは恥ずかしくて赤面する。心配してきてくれたんだろうけど、なんだか今日は会いたくなかった。
恥ずかしいことをした後に仲の良い友だちに平気な顔をして挨拶なんてできない。
それにタツキが心配したからだと思うけど、ひどく怒ってるから、なんだかやましいことをした気分になる。
真木君としたことなんて、過保護気味のタツキには絶対に言えない。
門の前ではなぜかタツキと真木君が睨みあっている。
「てめえミコトに何しやがった」
タツキがアイドルみたいな顔を凄ませていっている。そんな般若みたいな表情見た事ない。
「は、関係ねーだろ」
「関係はある! ミコトはおれのもんだ。おれがずっと守ってきたんだ」
「はあ? 何いってやがる。ミコトはおれとつきあってるんだ。なあミコト」
真木君に言われておれは赤くなって頷く。だってキスしたし。おれたち。それってつきあってるってことだ。
甘いキスや真木君のその他諸々を思い出しておれは赤面する。
「ミコト!? 何を考えているかわかんないようなやつだぞ。嘘だろ。おれはお前のことがずっと好きだったんだ。おれが付き合いたい、ずっと好きだって言ってたのはミコトお前のことだよ!」
おれは急にタツキにそんなことを言われて戸惑う。タツキに両肩を掴まれて揺さぶられる。
「え? でもタツキ好きな人がいるって、ずっと好きでやっと付き合えるかもって」
きっとタツキがずっと好きなんて可愛くていい子なんだろうなって思ってた。
「ずっと好きなのはミコトのことだ。おれが好きな人に告白したいって言ったらお前も絶対大丈夫だって言ってただろ」
「だってタツキは性格も運動神経もよくて、勉強もできて完璧だから、タツキを振る人なんていないよ」
「お前がそういうから、わかってくれてるって思ってた」
タツキが悲壮な顔をして言う。
真木君がおれとタツキの間に割り込む。
「間抜けな自己中なやろうだな。どうせ今の関係を壊したくないから、怖くて告白できなかっただけだろ。それをミコトのせいみたいに言うな」
真木君がおれの肩に腕を回すと、「おれはミコトが好きだ。悪いがもうおれとミコトは既成事実をつくってるからな。もうおれたちは付き合ってるんだ」
「ミコト! 何されたんだ」
タツキがカッと目を見開く。対照的に真木君は余裕あり気な顔だ。
おれは甘い甘いキスを思い出して赤面する。そんなこと友達の前で言わないでほしい。
「知らない」
おれは怒って真木君の胸を叩くけど、全然相手にされなくて、反対ににやって笑った真木君に髪にキスされる。友達の前でそんなことをされておれは赤面する。
恥ずかしいし居たたまれない。
「おれはあきらめないから。ミコト、目を覚ませ。あいつに何されたっていい。おれはお前がずっと小さいころから好きだったんだ。お前もおれが好きだって、大人になってもずっとおれたち一緒にいるって将来を誓っただだろ?」
「子供の頃の約束でミコトを縛るな」
真木君が、冷たい目でタツキを睥睨すれば、タツキも真木君を鋭く睨みつける。
「ミコトは優しいやつだからわかってないけど、お前みたいなやつとおれたちは住む世界が違うんだよ。ミコトに近づくな」
何故か互いに敵意丸出しで睨み合っている。真木君がタツキが好きなんて、なんで噂がたったのか不思議なくらいだ。
どこかでホッとしている自分もいる。だってタツキはおれと違って、性格も顔もよくて・・・誰もが好きにならずにいられない。
そんな特別な人間だから。
真木君の家で、おれが好きだって告白されたけど、タツキと会って話をしたら気が変わるんじゃないかとどこかで思ってたから。
全然変わらない真木君の態度にホッとする。ホッとしたことで、おれ真木君の事、好きなんだって自覚してしまう。
勝手に頬が上気して、泣きそうになる。うるってきてたら、気づいた真木君が、慌てておれに構ってくる。
「大丈夫か、ミコト。今日は無理させたから。早く休め」
真木君やっぱり優しい。
「無理させたってなんだよ」
タツキは低い声でまた憤りかけたけど、僕の赤い顔と涙目を見て、ため息をついた。
「くそ、そんな可愛い顔こいつに見せてんじゃないよ。ミコトは早く休め」
勝手したる我が家にタツキがおれを押し入れる。
二人は大丈夫なのかなっておれは振り返る。
真木君は薄く笑うと「おれも帰るわ」という。
街燈が背の高い真木君とそれよりは少し低いけど、スタイルの良いタツキを照らしている。
黒髪でまっすぐな髪を大人びた端正な顔の真木君と、茶髪でふわっとした髪型に、大きめな目がキラキラしてアイドルみたいなタツキ。
タイプは違うが二人の美形が並んでいるとお似合いで、ズキンと胸が痛くなる。
二人とも優しくおれを見つめている。
タツキは「おれもまた明日迎えにいくな」と安心させるように、にっこり笑ってくれた。
おれは頷いて玄関の中に入った。タツキはやっぱり優しい。
閉められた玄関扉の反対側では、真木君とタツキが互いに敵意を隠さず、今にもつかみ合いをしそうなことには気づかなかった。
真木君は実は優しいし(ミコト限定)、タツキはみんなに愛される性格の良いやつ(猫被り)だから、大丈夫だよなって信頼していたから。
あー明日、会うのが恥ずかしいな。真木君とタツキと。
真木君の熱に浮かされたようなキスと告白を思い出して、体が発熱したようになる。
人生で初めてされる告白に、キスだった。抱きしめられたのも、あんな風に好きだって目で甘く見つめられたのも初めてだった。
(タツキにも何回もされているが、幼馴染の単なるじゃれあいだと思っている)
本気を出したタツキに翌日の朝から、生クリームみたいに甘やかされ告られ、嫉妬した真木君にも更に本気を出されるなんて、おれは知らない。
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