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魔導王国アミリ朝クテシア編 〜砂塵と共に流れる因縁の章〜
〈不撓〉の堅牢クテシア
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アレンは目の前にそびえる巨大な山城を見上げた。
「圧巻でしょ。これが、廃都クテシアよ」
横に立つフレデリカはそう言った。
廃都⸺その名に相応しくないその要塞は、ラダーンを遥かに上回る大きさを誇る。苏安の凰龍京が横に大きいと表現するなら、クテシア城は縦に大きいと表現するのが適切だろう。
「ヌールハーン達の部隊が既に攻撃を開始しているわ。私達も準備しましょう」
ラダーンから三週間掛けて進軍したアレン達はヌールハーンと合流してから仕掛けるつもりだったが、ヌールハーンは先に始めているらしい。どうやらヌールハーンは冷静さを欠いているらしく、心配だ。
フレデリカと天幕に戻ると、そこには既に幹部達が集まっていた。苏月とメルティア女王、その娘のフレア、ジェラルドとシルヴェストロも居る。
「さあ司令官殿、どういう作戦にする?」
揶揄うようにそうゼオルが言った。
アレンは円卓の上に浮かぶホログラムに手を伸ばすと、回転させながら観察する。
正門は西門で、正攻法で戦うなら西門を突破する必要がある。しかし、城壁には魔導大砲や弓砲台が設置され、城壁への接近は困難を極める。城壁の向こうには投石機があり、城壁の直ぐ手前しか安全圏が無い。しかし城壁から弓兵が身を乗り出して攻撃すれば、安全圏は無いに等しくなる。
(どう攻略したものか…)
このクテシア城はオアシスの近くにある他の城とは違い、巨大な岩山に造られている。何処かに水源がある筈なのだ。
「…上空からの攻撃だけでは落とせないな…」
飛空艇団の砲撃は、次の砲撃までに掛かる時間がかなり掛かる。他にも水源や水路が判明すれば水攻めが可能だが、これだけ縦方向に巨大な城を沈めるには時間が掛かり過ぎる上に、恐らく効果は微妙だろう。兵糧攻めも、敵の増援がある事を考えたら現実的ではない。
考えあぐねていたその時、アイユーブがウサーマを連れてやって来た。
「お前、まさか前線まで迎えに行っていたのか?」
アレンが驚いたように問うと、アイユーブは肩を竦めた。
「…まさか。その辺に居たから連れて来ただけだよ」
ウサーマは笑った。
「陛下が勝手に攻撃を開始してしまいまして…御迷惑をお掛けして申し訳無い」
ヌールハーンが独断で行動したのは、アイユーブが記憶の一部を失ったからだろう。人格にも多少の影響が出ており、ヌールハーンは怒り心頭に違いない。
「アイユーブやサーリヤ達がこの城に居たのはもう二十年以上も前の事ですから、地形なんて誰も覚えちゃいないでしょう」
「ウサーマ将軍はこの城の弱点を知っているのか?」
そう問うたアレンの後ろでは、ネメシアがホログラムを引っ繰り返して観察している。
「この城はオアシスが無い代わりに岩山の内部に水源があります。その水は地上ではなく地下を流れ、南の海へ⸺」
そう言ってホログラムの表示を変更して南のクテシア海と崖を映す。
「…この地下水路から侵入が可能です。正攻法ならマンゴネル(投石機の一種)等で城壁を破壊するしかありませんが…どの道、時間は掛かりますな。」
砂漠にぽつんと佇む城であれば城壁の下を掘って侵入できるが、岩山は地盤もしっかりしている。
「地下から侵入して…ついでに正面から入って気を逸したいな。マンゴネルに積む爆弾がもっと欲しいが…鶴蔦さん、大和の花火って派手だよな。爆弾を作れる奴は居ないか?」
鶴蔦は桑名と顔を合わせると、口を尖らせた。
「観賞用の花火を作る者は居ますが…苏安なら花火の皮を被った爆弾を作る人が年末年始くらいに一定数出て来ますよね。今年一番笑ったのは、馬車にロケット花火を装着して乱射した者も居ましたよね」
突然話を振られた苏月が目を見開く。
「おいおい、人聞きの悪そうな事を言うんじゃない。あれは節度を知らん者共が巫山戯すぎて火事を起こしているだけだ」
そう言いつつ、水晶盤で誰かに連絡を取り始める。
(爆弾は何とかなりそうだな)
「ウサーマ将軍、この城の攻略について注意点はあるか?」
ウサーマはホログラムに触れて表示を戻した。
「坂道が多く、上には大きな球状の岩が何個も用意されています。急勾配の坂を大きな岩が転がれば、巨人でも無事では済みますまい」
アレンは下唇を噛んだ。
(流石は〈不撓の三要塞〉…そう簡単には落とさせてくれないか)
しかし、どうしてそんな城を帝国は制圧出来たのだろう。
アレンはそれをウサーマに問うた。
「只でさえ士気が落ちていた所にクテシア兵の首や腐乱死体を投げ入れられ、兵糧攻めを受けて陥落したのです」
何か役に立つ戦術がある事を期待したが、守りに徹していたクテシアにそんな物がある筈も無く。
爆弾と地下水路という二番煎じのような策略にアレンは溜息を吐いた。
(地下水路なんて二回目じゃないか)
「地下水流の流れは速いけど、泳げますかね」
アレンは苏月の方を見た。
「泳げん、とは言わせない」
元海賊や苏安が誇る水兵が居るのだ。恐らく大丈夫だろう。
「それと、爆弾の手配が出来る。もう少ししたら香麗長公主と爆弾魔の夏星が運んで来るだろう」
「長公主って、月さんの妹だよな」
「夏星と籍を入れて、爆弾魔に変貌した。美凛が使う爆弾は香麗の調合だ。それからアーサーの閃光弾も、元は香麗と夏星が頼まれて調合した物だ。悪巫山戯で陽が唐辛子や胡椒を入れ始めたが…」
苏月の暗い瞳が更に暗くなり、遠くを見る。実験場の後片付け、そして説教はさぞ面倒だったろう。
「愛用させてもらってまーす…」
彼らの苦労の末にある物が今も受け継がれているのは感慨深い。
アレンは思考を戻した。
「じゃあ、地下水路と正面からの突破という方向性で制圧しよう。爆弾が届き次第、本格的に攻城戦を開始する。それまでは火と油、マンゴネルとか攻城兵器を用意するように。飛空艇団も爆薬を積んで、大砲の冷却中は爆弾の投下だ。それと、ウサーマ将軍」
ウサーマは人好きのする顔でこちらを向いた。
「ヌールハーンを本陣まで戻せるか?このままじゃ犠牲が増える一方だ」
ウサーマは難しい顔をするが、隣でぼんやりしているアイユーブを見て満面の笑みを浮かべる。どうやら釣り餌を見付けたようだ。
「勿論です」
「それじゃあ早速頼む」
「承知しました」
そう言ってアイユーブを肩に担ぎ上げる。俵のように担がれたアイユーブは手足をジタバタと振り回すが、ウサーマの分厚い筋肉にそんな情けない攻撃は通用しない。
アレンは苏月の方を向いた。
「野暮な事聞くけど、鎖でぶっ壊す訳にはいかないのか?」
「振り回すだけなら良いが、強固な建築物を壊すのは疲れるんだよ…」
「だよねー…」
廃都とは言っても、壁は未だに強固だ。老朽化によって遷都したという話だが、それは嘘であるとすら思える。
「フレデリカ、壁の解析も行いたい。攻撃が始まったら解析してくれ」
「分かったわ」
アレンはホログラムを拡大した。
「そして問題の岩だが…ヌールハーンの結界で防げないか?」
フレデリカは答えた。
「恐らく可能ね。岩の破壊は誰にでも出来るけど、転がり落ちてきた岩を全て確実に壊すなら、ヌールハーンが結界で防いで斬るのが最適解よ」
正門から本城をまで続く大通りは岩が転がり落ちるにはもってこいだ。此処をヌールハーンに進軍させ、残りを迂回させながら本城を囲う城壁へ向けて進軍させる。
アレンは進軍経路を支持する為に指揮棒を取り出した。
「それじゃあ、進軍経路を伝える。集中して聞けよ」
恐らく、今までの戦いで最も激しいものになるだろう。誰もが緊張した面持ちで姿勢を正してホログラムを見た。
「圧巻でしょ。これが、廃都クテシアよ」
横に立つフレデリカはそう言った。
廃都⸺その名に相応しくないその要塞は、ラダーンを遥かに上回る大きさを誇る。苏安の凰龍京が横に大きいと表現するなら、クテシア城は縦に大きいと表現するのが適切だろう。
「ヌールハーン達の部隊が既に攻撃を開始しているわ。私達も準備しましょう」
ラダーンから三週間掛けて進軍したアレン達はヌールハーンと合流してから仕掛けるつもりだったが、ヌールハーンは先に始めているらしい。どうやらヌールハーンは冷静さを欠いているらしく、心配だ。
フレデリカと天幕に戻ると、そこには既に幹部達が集まっていた。苏月とメルティア女王、その娘のフレア、ジェラルドとシルヴェストロも居る。
「さあ司令官殿、どういう作戦にする?」
揶揄うようにそうゼオルが言った。
アレンは円卓の上に浮かぶホログラムに手を伸ばすと、回転させながら観察する。
正門は西門で、正攻法で戦うなら西門を突破する必要がある。しかし、城壁には魔導大砲や弓砲台が設置され、城壁への接近は困難を極める。城壁の向こうには投石機があり、城壁の直ぐ手前しか安全圏が無い。しかし城壁から弓兵が身を乗り出して攻撃すれば、安全圏は無いに等しくなる。
(どう攻略したものか…)
このクテシア城はオアシスの近くにある他の城とは違い、巨大な岩山に造られている。何処かに水源がある筈なのだ。
「…上空からの攻撃だけでは落とせないな…」
飛空艇団の砲撃は、次の砲撃までに掛かる時間がかなり掛かる。他にも水源や水路が判明すれば水攻めが可能だが、これだけ縦方向に巨大な城を沈めるには時間が掛かり過ぎる上に、恐らく効果は微妙だろう。兵糧攻めも、敵の増援がある事を考えたら現実的ではない。
考えあぐねていたその時、アイユーブがウサーマを連れてやって来た。
「お前、まさか前線まで迎えに行っていたのか?」
アレンが驚いたように問うと、アイユーブは肩を竦めた。
「…まさか。その辺に居たから連れて来ただけだよ」
ウサーマは笑った。
「陛下が勝手に攻撃を開始してしまいまして…御迷惑をお掛けして申し訳無い」
ヌールハーンが独断で行動したのは、アイユーブが記憶の一部を失ったからだろう。人格にも多少の影響が出ており、ヌールハーンは怒り心頭に違いない。
「アイユーブやサーリヤ達がこの城に居たのはもう二十年以上も前の事ですから、地形なんて誰も覚えちゃいないでしょう」
「ウサーマ将軍はこの城の弱点を知っているのか?」
そう問うたアレンの後ろでは、ネメシアがホログラムを引っ繰り返して観察している。
「この城はオアシスが無い代わりに岩山の内部に水源があります。その水は地上ではなく地下を流れ、南の海へ⸺」
そう言ってホログラムの表示を変更して南のクテシア海と崖を映す。
「…この地下水路から侵入が可能です。正攻法ならマンゴネル(投石機の一種)等で城壁を破壊するしかありませんが…どの道、時間は掛かりますな。」
砂漠にぽつんと佇む城であれば城壁の下を掘って侵入できるが、岩山は地盤もしっかりしている。
「地下から侵入して…ついでに正面から入って気を逸したいな。マンゴネルに積む爆弾がもっと欲しいが…鶴蔦さん、大和の花火って派手だよな。爆弾を作れる奴は居ないか?」
鶴蔦は桑名と顔を合わせると、口を尖らせた。
「観賞用の花火を作る者は居ますが…苏安なら花火の皮を被った爆弾を作る人が年末年始くらいに一定数出て来ますよね。今年一番笑ったのは、馬車にロケット花火を装着して乱射した者も居ましたよね」
突然話を振られた苏月が目を見開く。
「おいおい、人聞きの悪そうな事を言うんじゃない。あれは節度を知らん者共が巫山戯すぎて火事を起こしているだけだ」
そう言いつつ、水晶盤で誰かに連絡を取り始める。
(爆弾は何とかなりそうだな)
「ウサーマ将軍、この城の攻略について注意点はあるか?」
ウサーマはホログラムに触れて表示を戻した。
「坂道が多く、上には大きな球状の岩が何個も用意されています。急勾配の坂を大きな岩が転がれば、巨人でも無事では済みますまい」
アレンは下唇を噛んだ。
(流石は〈不撓の三要塞〉…そう簡単には落とさせてくれないか)
しかし、どうしてそんな城を帝国は制圧出来たのだろう。
アレンはそれをウサーマに問うた。
「只でさえ士気が落ちていた所にクテシア兵の首や腐乱死体を投げ入れられ、兵糧攻めを受けて陥落したのです」
何か役に立つ戦術がある事を期待したが、守りに徹していたクテシアにそんな物がある筈も無く。
爆弾と地下水路という二番煎じのような策略にアレンは溜息を吐いた。
(地下水路なんて二回目じゃないか)
「地下水流の流れは速いけど、泳げますかね」
アレンは苏月の方を見た。
「泳げん、とは言わせない」
元海賊や苏安が誇る水兵が居るのだ。恐らく大丈夫だろう。
「それと、爆弾の手配が出来る。もう少ししたら香麗長公主と爆弾魔の夏星が運んで来るだろう」
「長公主って、月さんの妹だよな」
「夏星と籍を入れて、爆弾魔に変貌した。美凛が使う爆弾は香麗の調合だ。それからアーサーの閃光弾も、元は香麗と夏星が頼まれて調合した物だ。悪巫山戯で陽が唐辛子や胡椒を入れ始めたが…」
苏月の暗い瞳が更に暗くなり、遠くを見る。実験場の後片付け、そして説教はさぞ面倒だったろう。
「愛用させてもらってまーす…」
彼らの苦労の末にある物が今も受け継がれているのは感慨深い。
アレンは思考を戻した。
「じゃあ、地下水路と正面からの突破という方向性で制圧しよう。爆弾が届き次第、本格的に攻城戦を開始する。それまでは火と油、マンゴネルとか攻城兵器を用意するように。飛空艇団も爆薬を積んで、大砲の冷却中は爆弾の投下だ。それと、ウサーマ将軍」
ウサーマは人好きのする顔でこちらを向いた。
「ヌールハーンを本陣まで戻せるか?このままじゃ犠牲が増える一方だ」
ウサーマは難しい顔をするが、隣でぼんやりしているアイユーブを見て満面の笑みを浮かべる。どうやら釣り餌を見付けたようだ。
「勿論です」
「それじゃあ早速頼む」
「承知しました」
そう言ってアイユーブを肩に担ぎ上げる。俵のように担がれたアイユーブは手足をジタバタと振り回すが、ウサーマの分厚い筋肉にそんな情けない攻撃は通用しない。
アレンは苏月の方を向いた。
「野暮な事聞くけど、鎖でぶっ壊す訳にはいかないのか?」
「振り回すだけなら良いが、強固な建築物を壊すのは疲れるんだよ…」
「だよねー…」
廃都とは言っても、壁は未だに強固だ。老朽化によって遷都したという話だが、それは嘘であるとすら思える。
「フレデリカ、壁の解析も行いたい。攻撃が始まったら解析してくれ」
「分かったわ」
アレンはホログラムを拡大した。
「そして問題の岩だが…ヌールハーンの結界で防げないか?」
フレデリカは答えた。
「恐らく可能ね。岩の破壊は誰にでも出来るけど、転がり落ちてきた岩を全て確実に壊すなら、ヌールハーンが結界で防いで斬るのが最適解よ」
正門から本城をまで続く大通りは岩が転がり落ちるにはもってこいだ。此処をヌールハーンに進軍させ、残りを迂回させながら本城を囲う城壁へ向けて進軍させる。
アレンは進軍経路を支持する為に指揮棒を取り出した。
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