また、好きになる

ソメイヨシノ

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あんなに連絡を待ってたあの頃は一切来なかったくせに、忘れた頃に連絡をしてくるのが本当にずるい。
私はもう、忘れて幸せになるつもりだったのに。
また思い出してしまった。

通知音が鳴る。

« ええーーー、そっかぁ... »

« ならお詫びにご飯でも奢ってよ! »

相変わらず意味わからない人だ。
二年前突然いなくなって、「別れて」とだけメールをよこしてきた史上最悪な元彼と何故会わなければいけないのか。

あの時の私の気持ちにもなって欲しい。

その気持ちとは裏腹にメールを打つ手は止まらない。

« わかった、あなたが好きだったあの店に行こう »

あなたが好きだったお店を未だに覚えてること、会いたいわけじゃないのに会うことを了承してしまったこと。

少しだけため息をついた。

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