窓際の不思議な彼

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窓際の不思議な彼-part44-二匹目のどじょう

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「窓際にいる不思議な彼に」
「困っていることを話すと」
「解決するらしいよ」
「なんで窓際?」
「窓際社員的な?」
「ホントかよ?」
「窓際ってだけじゃ分かんねー」
「窓際にいるわけでもないらしい」
「なおさら分かんねー!」
「一目見れば分かるってさ!」
「イケメンらしい」
「可愛い女の子」
「女の子なら彼じゃないじゃん」
「出た出た!」
「何が?」
「新しい彼の噂!」
「最近、また増えてきたな。この噂」
「完全復活ってことじゃない?」
「やっぱり学校にいるらしいよ?」
「それは嘘情報だよ」
「学校じゃないところでも噂があるし」
街の様々な所でそんな噂の話がされている。

■二匹目のどじょう
「おや?おやおや?」
「お久しぶりですね」
「どうぞどうぞ。お入り下さい」
「今日は取材で?個人的に?」
「おお!取材ですか!」
「ええ。もちろん」
「とはいえ、何も面白いことは無いと思いますが」
「おお!ついに・・・名刺をGETだぜ!」
「柳さん・・・ですね」
「よろしくお願いします」
「もしかして、ここ、話題になってるんですか?」
「別に・・・そうですか・・・」
「いや、まあ、良いんですよ」
「話題になんかならなくて」
「神宮寺さん?」
「?」
「はて?」
「いえ、存じないですね」
「ああ!この方!」
「テレビで見ましたよ!」
「神宮寺さんというのですね」
「ああ、仮名ですか」
「いろんな人のお悩み相談を聞く方でしたよね?」
「ん?似てる?」
「ああ、やっていることがですか?」
「そうですかねー・・・」
「僕の場合は、本当にお話を聞くだけですからね・・・」
「お悩みを解決することはできませんよ」
「売上?」
「いえいえ、ありませんよ」
「お金をいただいてる訳ではないですから」
「ええ。これは、副業みたいなものでして」
「本業は別です」
「え?本業はなにか?」
「・・・秘密です!」
「えー・・・そんなに聞きたいんですか?」
「むーん・・・」
「いや、別に隠すようなことではないんです」
「しょうがない!」
「不動産業です!」
「と、言えば聞こえは良いですが・・・」
「まあ、賃貸収入がある・・・というだけです」
「それも、僕の力で得た物では無いのですが・・・」
「ね?つまらない理由でしょ?」
「これ、あんまり言いたく無いんだよなー」
「誇って言えることじゃないし・・・」
「恥ずかしい思いをしたので、今度はこちらから質問です!」
「どうして僕の、というか、ここの取材を?」
「え?先程の神宮寺さん?」
「ああ、二匹目のどじょうになるかもしれないと?」
「いやいや、ないですね」
「なれないですし、望んでもいませんよ」
「メジャーなことは神宮寺さんにお任せです」
「うーん、ここは・・・」
「お話がしたい人の駆け込み寺・・・とでもいうのか・・・」
「気軽に来られる場所で良いんですよ」
「この寂れた狭い場所に来て、お話をする」
「それだけです」
「目的?」
「目的かー・・・うーん・・・」
「いやー、目的は無いですよ」
「目的ではなく・・・好きだから・・・かな?」
「僕がお話をするのが好きだから・・・ですかね」
「結構、ここを気に入ってくれてる人がいるんですよ?」
「時々、ふらっと来て、少しお話をして、帰る」
「そんな人が多いです」
「お菓子やお茶だけもらって帰る人もいますし」
「それより、柳さん」
「どうです?何かお話したいことは?」
「無い・・・そうですか・・・」
「ん?噂?」
「ああ。あの噂ですよね」
「窓際の不思議な彼」
「響が良いですよね」
「それに何だかミステリアスだし」
「実在していたら良いですねー」
「僕も是非、お話してみたいですもん」
「だから、僕は違いますって」
「そうです。違います」
「ああ!分かった!」
「僕を二匹目のどじょうか、噂の彼にしたかったんでしょ?」
「どちらもNOですよ」
「ああ・・・そんな、一気に興味を失くしたように・・・」
「帰られます?」
「そうですか・・・」
「また、いつでも来てください」
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