窓際の不思議な彼

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窓際の不思議な彼-part61-三連休⑤

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■三連休⑤
「あれ?どうしたんですか?」
「ええ。もちろん。どうぞ」
「繰り返しになりますけど。どうしたんです?」
「こんな三連休の最終日の」
「朝一番に」
「はい?記事?」
「書くことが無い?」
「ああ・・・それは・・・」
「なんというか・・・」
「僕にはどうしようもできないですが・・・」
「ネタ?」
「無いですよ?」
「駄目です!ここに来た人のお話はできません!」
「そういうのはNG!」
「守秘義務です!」
「え?」
「それ・・・どこで聞いたんですか?」
「え?彼が?自分で話した?」
「自白の時に?」
「直接的なことは言ってないけど?」
「ここのことだろうって?」
「・・・」
「違います」
「え?彼って言った?」
「いや・・・言ってませんよ・・・」
「いいえ、言ってません!」
「ほらほら。こんなところで油を売ってないで!」
「記事を探しに行った方が良いですよ?」
「ですから・・・」
「ん?」
「ああ・・・いや、あの子達は・・・」
「駄目ですよ?巻き込まないで下さい!」
「ちょっ、ちょっと!」


「ごめんね。レン君。ホムラ君」
「変なことに巻き込んじゃって・・・」
「柳さん!本人達がOKっていうから仕方無いですが!」
「今回だけですよ!」
「それに、彼らに取材して記事になんてできるんですか?」
「プライバシーとか、変な記事を書かないで下さいよ!」
「もちろん!ここのことも!」
「まったく!」
「みなさん!飲み物は!?」
「はい!お待ちを!」
「はい!どうぞ!」
「お菓子も!」
「怒ってないよ!」


「ぐぎぇっ!?」
「な、なんで・・・」
「あ、いえ、なんでも・・・」
「いや・・・依頼人じゃなくて・・・」
「あ、あの・・・この通り・・・」
「満員御礼・・・でして・・・」
「す、座る場所も無い・・・ですから・・・」
「へ?立ってる?」
「ま、待つんですか?」
「いえ・・・構いませんけど・・・」
「あ!ちょっと!柳さん!」
「取材対象を変えないで下さいよ!」
「明智さんに失礼ですよ!」
「え?構わない?」
「そ、そうですか?」
「ちょっ!レン君まで!」
「明智さんに失礼だよ!」
「え?構わない?」
「そ、そうですか?」
「(いや、ここ・・・)」
「(僕が借りてる場所なんだけど・・・)」


「な・・・なんで・・・」
「よりによって・・・」
「おう・・・」
「見たら分かんだろ?」
「立ってるんだよ・・・」
「そう!俺の事務所だけど!」
「立ってるんだよ!」
「満員御礼なの!」
「それで!」
「お前までどうした!」
「怒ってねえよ!」
「ん?ああ、メシ?」
「カルビ!」
「行くか!今日!」
「なんか今日は、思いっきり食べたい気分だ!」
「そっちは?何時に終わる?」
「良し!ちょうど良いな!」
「じゃあ・・・」
「良し!それで!」
「おう。じゃあ、ここに来てくれ!」
「って・・・」
「なんですか?」
「柳さん?」
「こいつは何でもありません!」
「誰にでも興味を持たないで下さい!」
「ちょっ・・・明智さん?」
「レン君まで・・・」
「いいから!みんなで交流しないで下さい!」
「はいぃ?」
「カルビ!?」
「みんなで?」
「なんで!?」
「なんで、聞いてるんですか?」
「いやいや、夜になるまで何時間あると・・・」
「え?一旦、解散して?」
「また、ここに集合?」
「いやいや・・・」
「みなさん、お忙しいでしょう?」
「ね?だから・・・」
「また、別の機会に・・・」
「うえぇ・・・決定事項・・・」
「はい・・・」
「なんで、こうなるんだ・・・」
「柳さんは、もう帰ったらどうです?」
「なんでぇ?」
「なんで柳さんまで、カルビに?」
「記事は?」
「え?もうアイデアはもらった?」
「実は、そんなに焦ってない?」
「あ、そうですか・・・」
「でも・・・」
「男ばかりで、むさ苦しいですよ?」
「い、いや・・・別に・・・」
「来てほしくないとは・・・」
「はい・・・お待ちしてます・・・」


「こんなことになろうとは・・・」
「ええと・・・」
「次回に続きます・・・」
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