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36 おまけ 恋の次は 5
朝四時、最後の客が帰って、延長していた店はようやく閉店した。
さっきまでの喧騒やBGMが無くなった静かな店内に、片付けの音だけが嫌に大きく響く。
あれからいつも通りバーのヘルプに入ったけど、忙しかったこともあり、深澄とは私的な会話は一切していない。
あの盛大なベロチューは、ジュンが酔うとキス魔になるって設定で何とか誤魔化すしかない。ただ、見られた直後、深澄は普通にスマホを渡して、何事も無かったように店に戻ったせいで、弁明の機会を逃しまくってる。
ついでに言うとジュンも満面の笑みで、呆然とした俺を置いて去っていったせいで、文句の一つも言えてない。
めちゃくちゃモヤモヤしながら、テーブルを綺麗に拭く。
深澄は何も言わずに、カウンターの流しでグラスを洗っている。
あー、喋りづれー、なんこの空気。深澄はいつも通りなのに、俺がピリピリし過ぎてるのか、何でか声を出せない。
いや、待て。いつも通りなら、深澄は特に何も気にしてない……?
まあ、キスなんて酔っ払いの戯れ合いだしな?
夜職してる時も、酔ってキスしてる同性同士なんて何回も見てるしな!?
あっ、なーんだ。ゲイバレしたかもなんて、焦る必要無かったかも!
途端に急なハイテンションになって―多分SAN値が削れて、脳がストレスに耐えられなくなった現実逃避―、俺は一転気軽に、深澄に残りの洗い物を渡しに行った。
グラスを渡した俺を、深澄は黙って横目で見た。瞬間、何故か冷や汗が出る。
深澄はいつものように、近所のおばちゃんたちに貴公子スマイルと呼ばれてる、穏やかな微笑みを浮かべていた。
「み、みす……み?」
深澄は変わらず無言で洗い物を終え、お湯を止めてエプロンで手を拭う。
「上に行こっか」
「でも、まだ、掃除……」
「明日やる」
顔は笑ったままなのに、有無を言わさない声で深澄が俺の手首を掴んだ。
「あの、深澄、……みーくん、えっと」
「ちょっと黙って」
奥の扉から二階へと続く階段を上がる。いつもなら揃える靴も脱ぎっ放しで、転がしたまま。狭い階段も手を引かれたままで、ぎゅうぎゅうで上る。
深澄はずっと俺の手を繋いで来てくれたけど、今のこれは、ただの拘束だった。
深澄は昔から滅多なことでは、俺に怒らない。ただ、たまにその滅多なことがあると、月代家で誰より怖い。ちなみに次に怖いのはおばちゃん。
階段を上がってすぐの居間に入ると、深澄は俺を突き放すように座らせた。
「深澄、なんで、怒ってんの」
「お前、アレが恋人か?」
目の前に座った深澄は、切れ味が鋭い刀みたいな声でズバッと言った。
深澄が怒ってる。怖い。深澄に怒られるのが一番堪える。
「こ、恋人、じゃない……」
深澄の表情は一切変わらない。でも二階に上がった途端に、何の表情も無くなって、感情の無い顔で俺を見ている。
「お前、男もいけんの?」
「……、……」
俺はこれまでの遍歴を全部深澄に話している。だけど、相手は全部女と取れるように話してきた。
「違うな。男がいいのか」
「……っ」
深澄は俺のことなら全て見透かす目で、態度や仕草から全て理解してしまう。
「あっ、あの、深澄、違うんだ、……っ、あの、えっと」
カタカタと震えて、俯いて後退りしてしまう。深澄に嫌われたかも知れない。
そんな。深澄は俺の人生から、居なくなられてはいけない人なのに。
「あっ、えっと、嫌だ、違うんだ、深澄」
「何でよりにもよって、男なんだよ」
「違うって、嫌だ、深澄、俺、誰もよくないよ」
駄目だ。耐え難くて膝を抱えて、頭も抱えようとすると、両手首を掴まれる。
「女ならまだ許せる。でも、お前が男とどうにかなるのは、絶対許さない」
「や、やだ、深澄、許して。俺、男じゃないと勃たないし、俺、俺」
深澄に許してもらいたいのは、男と付き合うことじゃないけど、極度の緊張のせいか、一番最悪な言い方をしてしまう。
「……は? …今、何て言った? ……ふざけんなよ」
「深澄、ごめん、ごめんなさい、嫌いにならないで」
ギシッと掴まれた手首が軋む。何でか分からないけれど、深澄はずっと怒ってる。
「恋次」
「……っ、その名前で呼ぶなよ!」
霧が晴れたみたいに視界が急にクリアになって、顔を上げる。思ったより近い距離で、深澄が俺を睨んでいた。
「お前が一生、必ず俺のところに帰るならって、俺は受け入れたけど、こればっかりは許せない。お前がずっと遊んで来たのって、男なんだろ」
「っ、それがなに」
「男なら誰でも良いなら、俺でも良かったよな?」
強く押されて床に転がされる。深澄の目が見たことが無いくらい冷たかった。
「深澄が良いわけ無いだろ! 深澄だけは絶対駄目だ、絶対嫌だ! 深澄は俺の家なんだから!」
半分身を起こしたところを、腰に跨がられ押さえつけられる。さっきのジュンの言葉が蘇って、血の気が引く。
「嫌だ、深澄、深澄だけは絶対に嫌だ!」
暴れようにも、深澄が冷静に俺の腰骨を押さえて、すっかり封じ込めてしまっている。
「俺は今でも、……恋の次は、やっぱりお前だと思ってる」
「……っ、嫌だ、深澄! それだけは、お前に言われたくないのに!」
そう喚くと、それまで感情の無かった深澄の顔が初めて歪む。苦しげなそれは、笑みに似ていた。
「また、電子レンジってからかわれた。マジあいつらクソ過ぎ」
「どいつ? 俺が明日ぶん殴ってやる」
小学一年の帰り道、深澄に手を引かれて帰る途中のこと。シンママの放置子の俺は、小さくてヒョロガリだったこともあり、しょっちゅういじめの標的になっていた。
「俺、この名前、嫌い。DQNネームって言うんでしょ」
「そお? れんじってかっこいいじゃん。俺なんて、女みたいって言われるけど」
近道の公園を歩きながら、深澄はあっけらかんと笑いながらそう言ったのを覚えてる。
「それにさ、母ちゃんがさ、酔うといっつも訳分かんないこと言うんだよ。俺がどうして、れんじって名前なのかって」
「なあに?」
深澄は俺が何を言っても笑わないし、いつも優しく話を聞いてくれる。だから誰にも話せないことも、深澄にだけは何でも話せた。
「こいの次は何だと思う?」
「こい? こいって、何のこい?」
「わかんない。多分、なぞなぞだと思うんだけど、こいの次は俺なんだって」
そう言うと、それきり深澄は黙ってしまった。しばらく二人でてくてく歩いて、俺のオンボロアパートに着く。
一応母親が居るかの確認のためだったけど、その日も母親は居なかった。
二人でカンカンと鉄製の錆だらけの階段を下りていると、深澄はあっと叫んで、アパートの未整地の地面にしゃがんだ。俺も横にくっついてしゃがむ。
そこらに落ちていた小枝で、深澄はガリガリと地面を削った。
「なんて書いたの? 難しくて分かんない」
「これは、恋次のれん」
深澄は左側の文字を説明してくれた。恋の漢字の上に、れんと振り仮名を振ってくれた。
「で、こっちは、愛」
愛の漢字の上にあいと振り仮名が振られる。
「恋愛って書くと、恋の次は、愛だね」
「……なにそれ」
もちろん恋愛の意味は知ってた。今日日、幼稚園時代からカレカノなんてやってるくらいだ。ただ、俺の興味は普通と違ったけど。
「恋次は、愛なんだ」
そう言って俺を見つめて笑う深澄は、酷く優しい顔をしていた。
さっきまでの喧騒やBGMが無くなった静かな店内に、片付けの音だけが嫌に大きく響く。
あれからいつも通りバーのヘルプに入ったけど、忙しかったこともあり、深澄とは私的な会話は一切していない。
あの盛大なベロチューは、ジュンが酔うとキス魔になるって設定で何とか誤魔化すしかない。ただ、見られた直後、深澄は普通にスマホを渡して、何事も無かったように店に戻ったせいで、弁明の機会を逃しまくってる。
ついでに言うとジュンも満面の笑みで、呆然とした俺を置いて去っていったせいで、文句の一つも言えてない。
めちゃくちゃモヤモヤしながら、テーブルを綺麗に拭く。
深澄は何も言わずに、カウンターの流しでグラスを洗っている。
あー、喋りづれー、なんこの空気。深澄はいつも通りなのに、俺がピリピリし過ぎてるのか、何でか声を出せない。
いや、待て。いつも通りなら、深澄は特に何も気にしてない……?
まあ、キスなんて酔っ払いの戯れ合いだしな?
夜職してる時も、酔ってキスしてる同性同士なんて何回も見てるしな!?
あっ、なーんだ。ゲイバレしたかもなんて、焦る必要無かったかも!
途端に急なハイテンションになって―多分SAN値が削れて、脳がストレスに耐えられなくなった現実逃避―、俺は一転気軽に、深澄に残りの洗い物を渡しに行った。
グラスを渡した俺を、深澄は黙って横目で見た。瞬間、何故か冷や汗が出る。
深澄はいつものように、近所のおばちゃんたちに貴公子スマイルと呼ばれてる、穏やかな微笑みを浮かべていた。
「み、みす……み?」
深澄は変わらず無言で洗い物を終え、お湯を止めてエプロンで手を拭う。
「上に行こっか」
「でも、まだ、掃除……」
「明日やる」
顔は笑ったままなのに、有無を言わさない声で深澄が俺の手首を掴んだ。
「あの、深澄、……みーくん、えっと」
「ちょっと黙って」
奥の扉から二階へと続く階段を上がる。いつもなら揃える靴も脱ぎっ放しで、転がしたまま。狭い階段も手を引かれたままで、ぎゅうぎゅうで上る。
深澄はずっと俺の手を繋いで来てくれたけど、今のこれは、ただの拘束だった。
深澄は昔から滅多なことでは、俺に怒らない。ただ、たまにその滅多なことがあると、月代家で誰より怖い。ちなみに次に怖いのはおばちゃん。
階段を上がってすぐの居間に入ると、深澄は俺を突き放すように座らせた。
「深澄、なんで、怒ってんの」
「お前、アレが恋人か?」
目の前に座った深澄は、切れ味が鋭い刀みたいな声でズバッと言った。
深澄が怒ってる。怖い。深澄に怒られるのが一番堪える。
「こ、恋人、じゃない……」
深澄の表情は一切変わらない。でも二階に上がった途端に、何の表情も無くなって、感情の無い顔で俺を見ている。
「お前、男もいけんの?」
「……、……」
俺はこれまでの遍歴を全部深澄に話している。だけど、相手は全部女と取れるように話してきた。
「違うな。男がいいのか」
「……っ」
深澄は俺のことなら全て見透かす目で、態度や仕草から全て理解してしまう。
「あっ、あの、深澄、違うんだ、……っ、あの、えっと」
カタカタと震えて、俯いて後退りしてしまう。深澄に嫌われたかも知れない。
そんな。深澄は俺の人生から、居なくなられてはいけない人なのに。
「あっ、えっと、嫌だ、違うんだ、深澄」
「何でよりにもよって、男なんだよ」
「違うって、嫌だ、深澄、俺、誰もよくないよ」
駄目だ。耐え難くて膝を抱えて、頭も抱えようとすると、両手首を掴まれる。
「女ならまだ許せる。でも、お前が男とどうにかなるのは、絶対許さない」
「や、やだ、深澄、許して。俺、男じゃないと勃たないし、俺、俺」
深澄に許してもらいたいのは、男と付き合うことじゃないけど、極度の緊張のせいか、一番最悪な言い方をしてしまう。
「……は? …今、何て言った? ……ふざけんなよ」
「深澄、ごめん、ごめんなさい、嫌いにならないで」
ギシッと掴まれた手首が軋む。何でか分からないけれど、深澄はずっと怒ってる。
「恋次」
「……っ、その名前で呼ぶなよ!」
霧が晴れたみたいに視界が急にクリアになって、顔を上げる。思ったより近い距離で、深澄が俺を睨んでいた。
「お前が一生、必ず俺のところに帰るならって、俺は受け入れたけど、こればっかりは許せない。お前がずっと遊んで来たのって、男なんだろ」
「っ、それがなに」
「男なら誰でも良いなら、俺でも良かったよな?」
強く押されて床に転がされる。深澄の目が見たことが無いくらい冷たかった。
「深澄が良いわけ無いだろ! 深澄だけは絶対駄目だ、絶対嫌だ! 深澄は俺の家なんだから!」
半分身を起こしたところを、腰に跨がられ押さえつけられる。さっきのジュンの言葉が蘇って、血の気が引く。
「嫌だ、深澄、深澄だけは絶対に嫌だ!」
暴れようにも、深澄が冷静に俺の腰骨を押さえて、すっかり封じ込めてしまっている。
「俺は今でも、……恋の次は、やっぱりお前だと思ってる」
「……っ、嫌だ、深澄! それだけは、お前に言われたくないのに!」
そう喚くと、それまで感情の無かった深澄の顔が初めて歪む。苦しげなそれは、笑みに似ていた。
「また、電子レンジってからかわれた。マジあいつらクソ過ぎ」
「どいつ? 俺が明日ぶん殴ってやる」
小学一年の帰り道、深澄に手を引かれて帰る途中のこと。シンママの放置子の俺は、小さくてヒョロガリだったこともあり、しょっちゅういじめの標的になっていた。
「俺、この名前、嫌い。DQNネームって言うんでしょ」
「そお? れんじってかっこいいじゃん。俺なんて、女みたいって言われるけど」
近道の公園を歩きながら、深澄はあっけらかんと笑いながらそう言ったのを覚えてる。
「それにさ、母ちゃんがさ、酔うといっつも訳分かんないこと言うんだよ。俺がどうして、れんじって名前なのかって」
「なあに?」
深澄は俺が何を言っても笑わないし、いつも優しく話を聞いてくれる。だから誰にも話せないことも、深澄にだけは何でも話せた。
「こいの次は何だと思う?」
「こい? こいって、何のこい?」
「わかんない。多分、なぞなぞだと思うんだけど、こいの次は俺なんだって」
そう言うと、それきり深澄は黙ってしまった。しばらく二人でてくてく歩いて、俺のオンボロアパートに着く。
一応母親が居るかの確認のためだったけど、その日も母親は居なかった。
二人でカンカンと鉄製の錆だらけの階段を下りていると、深澄はあっと叫んで、アパートの未整地の地面にしゃがんだ。俺も横にくっついてしゃがむ。
そこらに落ちていた小枝で、深澄はガリガリと地面を削った。
「なんて書いたの? 難しくて分かんない」
「これは、恋次のれん」
深澄は左側の文字を説明してくれた。恋の漢字の上に、れんと振り仮名を振ってくれた。
「で、こっちは、愛」
愛の漢字の上にあいと振り仮名が振られる。
「恋愛って書くと、恋の次は、愛だね」
「……なにそれ」
もちろん恋愛の意味は知ってた。今日日、幼稚園時代からカレカノなんてやってるくらいだ。ただ、俺の興味は普通と違ったけど。
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