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夏の章 バカンス編
46 同担拒否♡
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「皆、モブって言うとおんなじ反応すんだよね~。ていうかあたし、伝説の宝珠って話しかしてないし。水宝珠ってアイテムは、新発見になるんだよ?」
レイはきゃるんと、胸の前で両手を握って首を傾げた。
「で?あんた誰?」
急に表情を消したレイに、アルカは言葉を失った。
「もしかして、あんた、運営の人?それかあたしと同じ転生者?」
「俺、は……」
何を言うのが正しいのか、分からない。
やはりレイは、そうだった。一ノ瀬歩と同じ世界、時代からやってきて、この世界がゲームの世界と同じと知っている。
「ま、どっちでもいいか!ずっと誰かと話したかったんだぁ!すごいよね、キミアカの世界!エグいくらいゲーム通りじゃね、ここ?びっくりしたわ~」
「君、もしかして、前世は女の子?」
アルカが話す前に、怒涛の会話が繰り広げられ、勢いに押されてしまう。
「そうそう、JKだよ~。トラ転ね、転生原因第1位のやつ。気付いたらゲームスタートした時のレイになってて~、マジ焦ったし。言葉は分かるんだけど、文化とか習慣とか、な~んも分からんくてさ、しんど過ぎで萎えオチするかと思ったわ。ね、ヤバくなかった、お兄さんわ」
アルカは今言われた言葉を反芻した。何か引っ掛かる。
「……何も分からなかった?……この世界で生きてきた記憶、あるだろ?」
自分が前世を思い出した時のことを、思い出す。あの時アルカは、膨大な2人分の記憶量に発狂寸前だった。
「ないない、ないよ~。そんなもん。あたしはあたし。春まで立派なJKやってたよぉ。実はちょっと現実に戻りたい、可哀想なJKの真央だよ~」
レイが、自分は女子高生の真央だと言っている。
何故だろう。アルカはアルカなのに。
それも、一ノ瀬歩の記憶は直ぐに統合され、朧気な遠い過去になった。
今や、完全にアルカとしての人格だけになっている。
もう、アルカと歩は、魂は同じとて、全く別の存在だとはっきり言える。
「なあ、君、おかしくないか?ちゃんと死んだか?上手く言えないけど、俺はちゃんと、死んだの分かるんだけど」
「え?分かんない。轢かれたのは分かるんだけど~」
「俺はさ、ちゃんと死んで、ここで生まれて、育ってきた記憶が全部あるんだよね。君は……無いの?」
「は?何?そんなのシナリオに無いじゃん。育つって、ここはゲームの中だよ?設定はあるだろうけど、現実じゃあるまいし。レイが光属性に目覚めて、キャラたちと結ばれるまでだけを繰り返す世界じゃん」
レイは意味が分からないと、口を尖らせた。
「……違う、……違うよ、ここはゲームなんかじゃ、いや確かにゲームと同じような世界だけど」
「え、やば、お兄さんエグ……。なりきるじゃん。つかモブ転生で、そこまで入り込めんのエグ」
「ゲームの世界だけど、現実なんだよ、ここは!」
アルカの脳裏に様々な人々の顔や声、言葉や行動が一息に溢れて来る。
「君がモブだって言った人は全て、ここで生きてる!現実に生きてる存在なんだ!モブなんて居ない!」
「え~?んな訳ないしょ」
「君、世界の成り立ち知ってるか?ここ以外にも国があって、色んな出来事が起きてるの知ってるか?例え選択をミスっても、全然都合良くリセット出来ないの知ってるか!?」
アルカが大声で怒鳴ると、レイは表情を消した。
「うっぜ……。知らねーし。人つったってNPCだろ。生きてようが死んでようが、関係なくね?」
「お前、なんてこと言ってんだ……、お前たちの旅1つだって、たくさんの人が裏で支えてんだぞ?その人たちがどんな苦労して……」
「だからシナリオだろ~?つかさ、痛いわ、お兄さん。ハマりすぎ、共感性羞恥ってこれかぁ?お~?」
完全に舐め腐った煽りに、アルカは愕然とした。
多分こいつは転生者じゃない。憑依なんだ、きっと。
だから、ここが現実だっていう実感が無い。
そうでなければ、こんなに人を人と思わない発言が出来る訳無い。
「ていうかさ、お兄さん、アタシの邪魔してんじゃないよね?」
「……邪魔?」
「何かぁ、上手くシナリオが回らないんだよね。全員落としてハーレムとか、夢で読んだやつ、やりたいんだけど。ていうか、そう!幻のレグルスルートも開発してさ、全員ハーレム最高ぢゃん」
「……お前、まだそれ狙ってんのか!?」
「まだって……、待って、お兄さんさあ」
ずいっとレイが背伸びして、アルカの顔をマジマジと見た。
「王都のギルドで会ってるよね!?……確か、フリー行動最終日にも……」
そこでレイは考え込むように、爪を噛みながら下を見た。
その時、鐘に似た轟音が響いて、辺りが揺れ出す。
「まずい……!崩壊が始まった……!」
「え~萎え~。ていうか出られるんだよね?こっから」
「ああ、緊急転移陣があるから……」
「じゃあ用意しとくから、王子たむ担いでくれる?アタシじゃ重くて持てないもん」
「分かった。これ、開いて床に敷いて起動、展開させてくれ」
「りょ~」
アルカは転移陣の巻物をレイに渡し、床に転がったままの王子を担いで転移陣に乗せた。
「は~い、ご苦労さまぁ」
「!!」
キンと硬質な気配が体を包む。
あっと言う間に、アルカは光の玉に包まれていた。光魔法の結界だ。更にもう1段、魔力が重ねられる。
「ほい、封印っと」
「……何するんだ」
「何って、このままここにいると、消えちゃうんだよね?だったら事故ってことで、いいよねぇ」
「おい、洒落にならない!」
光結界を叩くが、封印効果でビクともしない。アルカは結界の中に、完全に閉じ込められていた。
「お兄さんさぁ、あたしのレグルスルート邪魔したでしょ。フリー行動最終日に話してるの引き離したし、レグルスを追いかけたかったのに路地に入れなかったのも全部、お兄さんが分かってて邪魔したんだね……!」
「……邪魔なんて」
してないとは言い切れなかった間を、肯定と受け取ったのか、レイはにこっと笑う。
「あたし、邪魔されんの一番ムリ」
「おい、やめろ、封印を解け!お前がやってんのは殺人だ!」
レイはすたすたと展開された陣の上に乗る。
「水死よりは楽なんじゃない?感謝してよ。ていうかね、あたしが一番ムリなのは、推し被りなの~。つまり~」
「待て、待てって!」
転移陣に魔力が流される。光の中、レイがぷりゅんと笑った。
「同担拒否♡」
眩い光と共に音も無くレイと王子が消え、転移陣が消え去って行くのを呆然と見つめる。
パキパキと乾いた音が、神殿を覆うドームから響いた。
割れ始めた天井や床から、海水が流れ込んで来る。
「嘘だろ……」
焦りながら闇魔法や氷魔法を、手当たり次第に光結界にぶつけるが、結界も封印もビクともしない。
魔術師としては下だろうレイが作っても、光魔法の結界や封印は強く、一度閉じてしまえば光魔法でしか解除出来ないのだ。
ガツンと大きな石が、結界に当たって砕けた。
結界の方はビクとも揺るがない。下からはじわじわ水が上がってる。
この封印球は水さえ通さないようで、アルカは絶望に座り込んだ。
これはいよいよ無理かも知れない。
膝を抱えてぼんやりと、徐々に進む崩壊を見つめる。
崩壊が終われば、次は収束だ。極点に向かって、迷宮を構成する全ての物質が、吸い込まれて消える。
人も吸い込まれるのか、その場に取り残されるのかは定かでは無い。
何故ならダンジョン消滅時にその場に居合わせて、帰って来た者が皆無なので、確かめようがない。
仮にダンジョンの無くなった場所に取り残されたとして、ここは海底400メートルだ。
光結界がいつまで持つのか知らないが、結界が失くなっても溺死、または封印の中で餓死するかのどちらかだ。
いや封印の中で死ねるのだろうか。光封印を生体に使用することは法律で禁止とされているため、影響を知らない。
生きたまま深海の暗闇の中、閉じ込められたまま何年も何十年も、独りで死ぬことを願って狂っていくだけになったら。
アンディやデイジー、プリトー村の年寄りたち。
ジョエルやウルク、情報室の皆。
ナンやイザベラ、ジーク。
まるで走馬灯のように、人々の顔が次々と浮かんで来る。
それから、レグルス。
この数ヶ月で知った色々なレグルスの顔が、声が、増えた思い出が、身体の内側から溢れて来る。
そして最後に見たレグルスは、どんな表情をしていたのか。
していた、じゃなくて、させたのだ。諦めることに慣れた、あんなに哀しい笑顔を。
あんなこと言うんじゃなかった。
本心も告げず、謝ることすらしないまま、もし消えてしまったら。
あの人は一生、あんな風に全て諦めて生きていってしまう。
本当に呆れるくらいに愚かな自分に、アルカは蹲ったまま、顔を膝に埋めた。
レイはきゃるんと、胸の前で両手を握って首を傾げた。
「で?あんた誰?」
急に表情を消したレイに、アルカは言葉を失った。
「もしかして、あんた、運営の人?それかあたしと同じ転生者?」
「俺、は……」
何を言うのが正しいのか、分からない。
やはりレイは、そうだった。一ノ瀬歩と同じ世界、時代からやってきて、この世界がゲームの世界と同じと知っている。
「ま、どっちでもいいか!ずっと誰かと話したかったんだぁ!すごいよね、キミアカの世界!エグいくらいゲーム通りじゃね、ここ?びっくりしたわ~」
「君、もしかして、前世は女の子?」
アルカが話す前に、怒涛の会話が繰り広げられ、勢いに押されてしまう。
「そうそう、JKだよ~。トラ転ね、転生原因第1位のやつ。気付いたらゲームスタートした時のレイになってて~、マジ焦ったし。言葉は分かるんだけど、文化とか習慣とか、な~んも分からんくてさ、しんど過ぎで萎えオチするかと思ったわ。ね、ヤバくなかった、お兄さんわ」
アルカは今言われた言葉を反芻した。何か引っ掛かる。
「……何も分からなかった?……この世界で生きてきた記憶、あるだろ?」
自分が前世を思い出した時のことを、思い出す。あの時アルカは、膨大な2人分の記憶量に発狂寸前だった。
「ないない、ないよ~。そんなもん。あたしはあたし。春まで立派なJKやってたよぉ。実はちょっと現実に戻りたい、可哀想なJKの真央だよ~」
レイが、自分は女子高生の真央だと言っている。
何故だろう。アルカはアルカなのに。
それも、一ノ瀬歩の記憶は直ぐに統合され、朧気な遠い過去になった。
今や、完全にアルカとしての人格だけになっている。
もう、アルカと歩は、魂は同じとて、全く別の存在だとはっきり言える。
「なあ、君、おかしくないか?ちゃんと死んだか?上手く言えないけど、俺はちゃんと、死んだの分かるんだけど」
「え?分かんない。轢かれたのは分かるんだけど~」
「俺はさ、ちゃんと死んで、ここで生まれて、育ってきた記憶が全部あるんだよね。君は……無いの?」
「は?何?そんなのシナリオに無いじゃん。育つって、ここはゲームの中だよ?設定はあるだろうけど、現実じゃあるまいし。レイが光属性に目覚めて、キャラたちと結ばれるまでだけを繰り返す世界じゃん」
レイは意味が分からないと、口を尖らせた。
「……違う、……違うよ、ここはゲームなんかじゃ、いや確かにゲームと同じような世界だけど」
「え、やば、お兄さんエグ……。なりきるじゃん。つかモブ転生で、そこまで入り込めんのエグ」
「ゲームの世界だけど、現実なんだよ、ここは!」
アルカの脳裏に様々な人々の顔や声、言葉や行動が一息に溢れて来る。
「君がモブだって言った人は全て、ここで生きてる!現実に生きてる存在なんだ!モブなんて居ない!」
「え~?んな訳ないしょ」
「君、世界の成り立ち知ってるか?ここ以外にも国があって、色んな出来事が起きてるの知ってるか?例え選択をミスっても、全然都合良くリセット出来ないの知ってるか!?」
アルカが大声で怒鳴ると、レイは表情を消した。
「うっぜ……。知らねーし。人つったってNPCだろ。生きてようが死んでようが、関係なくね?」
「お前、なんてこと言ってんだ……、お前たちの旅1つだって、たくさんの人が裏で支えてんだぞ?その人たちがどんな苦労して……」
「だからシナリオだろ~?つかさ、痛いわ、お兄さん。ハマりすぎ、共感性羞恥ってこれかぁ?お~?」
完全に舐め腐った煽りに、アルカは愕然とした。
多分こいつは転生者じゃない。憑依なんだ、きっと。
だから、ここが現実だっていう実感が無い。
そうでなければ、こんなに人を人と思わない発言が出来る訳無い。
「ていうかさ、お兄さん、アタシの邪魔してんじゃないよね?」
「……邪魔?」
「何かぁ、上手くシナリオが回らないんだよね。全員落としてハーレムとか、夢で読んだやつ、やりたいんだけど。ていうか、そう!幻のレグルスルートも開発してさ、全員ハーレム最高ぢゃん」
「……お前、まだそれ狙ってんのか!?」
「まだって……、待って、お兄さんさあ」
ずいっとレイが背伸びして、アルカの顔をマジマジと見た。
「王都のギルドで会ってるよね!?……確か、フリー行動最終日にも……」
そこでレイは考え込むように、爪を噛みながら下を見た。
その時、鐘に似た轟音が響いて、辺りが揺れ出す。
「まずい……!崩壊が始まった……!」
「え~萎え~。ていうか出られるんだよね?こっから」
「ああ、緊急転移陣があるから……」
「じゃあ用意しとくから、王子たむ担いでくれる?アタシじゃ重くて持てないもん」
「分かった。これ、開いて床に敷いて起動、展開させてくれ」
「りょ~」
アルカは転移陣の巻物をレイに渡し、床に転がったままの王子を担いで転移陣に乗せた。
「は~い、ご苦労さまぁ」
「!!」
キンと硬質な気配が体を包む。
あっと言う間に、アルカは光の玉に包まれていた。光魔法の結界だ。更にもう1段、魔力が重ねられる。
「ほい、封印っと」
「……何するんだ」
「何って、このままここにいると、消えちゃうんだよね?だったら事故ってことで、いいよねぇ」
「おい、洒落にならない!」
光結界を叩くが、封印効果でビクともしない。アルカは結界の中に、完全に閉じ込められていた。
「お兄さんさぁ、あたしのレグルスルート邪魔したでしょ。フリー行動最終日に話してるの引き離したし、レグルスを追いかけたかったのに路地に入れなかったのも全部、お兄さんが分かってて邪魔したんだね……!」
「……邪魔なんて」
してないとは言い切れなかった間を、肯定と受け取ったのか、レイはにこっと笑う。
「あたし、邪魔されんの一番ムリ」
「おい、やめろ、封印を解け!お前がやってんのは殺人だ!」
レイはすたすたと展開された陣の上に乗る。
「水死よりは楽なんじゃない?感謝してよ。ていうかね、あたしが一番ムリなのは、推し被りなの~。つまり~」
「待て、待てって!」
転移陣に魔力が流される。光の中、レイがぷりゅんと笑った。
「同担拒否♡」
眩い光と共に音も無くレイと王子が消え、転移陣が消え去って行くのを呆然と見つめる。
パキパキと乾いた音が、神殿を覆うドームから響いた。
割れ始めた天井や床から、海水が流れ込んで来る。
「嘘だろ……」
焦りながら闇魔法や氷魔法を、手当たり次第に光結界にぶつけるが、結界も封印もビクともしない。
魔術師としては下だろうレイが作っても、光魔法の結界や封印は強く、一度閉じてしまえば光魔法でしか解除出来ないのだ。
ガツンと大きな石が、結界に当たって砕けた。
結界の方はビクとも揺るがない。下からはじわじわ水が上がってる。
この封印球は水さえ通さないようで、アルカは絶望に座り込んだ。
これはいよいよ無理かも知れない。
膝を抱えてぼんやりと、徐々に進む崩壊を見つめる。
崩壊が終われば、次は収束だ。極点に向かって、迷宮を構成する全ての物質が、吸い込まれて消える。
人も吸い込まれるのか、その場に取り残されるのかは定かでは無い。
何故ならダンジョン消滅時にその場に居合わせて、帰って来た者が皆無なので、確かめようがない。
仮にダンジョンの無くなった場所に取り残されたとして、ここは海底400メートルだ。
光結界がいつまで持つのか知らないが、結界が失くなっても溺死、または封印の中で餓死するかのどちらかだ。
いや封印の中で死ねるのだろうか。光封印を生体に使用することは法律で禁止とされているため、影響を知らない。
生きたまま深海の暗闇の中、閉じ込められたまま何年も何十年も、独りで死ぬことを願って狂っていくだけになったら。
アンディやデイジー、プリトー村の年寄りたち。
ジョエルやウルク、情報室の皆。
ナンやイザベラ、ジーク。
まるで走馬灯のように、人々の顔が次々と浮かんで来る。
それから、レグルス。
この数ヶ月で知った色々なレグルスの顔が、声が、増えた思い出が、身体の内側から溢れて来る。
そして最後に見たレグルスは、どんな表情をしていたのか。
していた、じゃなくて、させたのだ。諦めることに慣れた、あんなに哀しい笑顔を。
あんなこと言うんじゃなかった。
本心も告げず、謝ることすらしないまま、もし消えてしまったら。
あの人は一生、あんな風に全て諦めて生きていってしまう。
本当に呆れるくらいに愚かな自分に、アルカは蹲ったまま、顔を膝に埋めた。
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