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本編(出会い)
ある夜、森の中で
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「どうなってやがる…」
王都から少し離れた森の奥深く、その小屋の中に人影があった。
いかにも悪人ですと言わんばかりの顔つきに衣服。
そして小屋の隅には両手両足を縛られて猿ぐつわをかまされた少女が転がっている。
どこをどう見ても悪人であった。
その悪人3人は非常に焦っていた。
昼過ぎ、あらかじめ指定された路地裏で待機。
横づけされた馬車から、手足を縛られ猿ぐつわをかまされた少女を受け取り、王都の外へ。
後は指定された場所で引き渡して、代金を受け取る。
ただそれだけ。
少女の素性など関係ない、それは代金を山分けするのに何の役にも立たない。
今回も、そんないつもと変わらない仕事。
のはずだった。
「どうします?
指定時刻は過ぎちまいましたよ。」
「分かってるよ、んなことは。
というか…そもそも、この森はこんなに大きくなかっただろう。」
馬車で半時間も走れば横断できるほどの森。
夜道なので速度を落としているとはいえ、2時間走って未だに森の中というのは理解できなかった。
完全な一本道なので迷ったとは考えにくい。
「とりあえず一度戻るぞ。
街道まで出て、森を迂回するルートで運ぶ。
数時間遅れになるがな。」
「相手、待ってますかね?
街道に衛兵がウロウロしていたら面倒ですぜ。」
「だからって、コイツを持ち逃げするわけにもいかんだろう。」
誘拐した少女を自前で換金するのは意外と面倒だ。
裏社会とのコネが無ければ仲介人に手数料を相当ぼったくられる。
宝石と違いあまりにも嵩張るし、生きている以上は水も食事も必要だ。
ともあれ方針が決まった以上、長居は無用だ。
少女を担ぎ小屋から出ようとしたまさにその時、控え目にドアがノックされた。
小屋を管理する木こり?
こんな夜遅くに?
「…誰だ?」
わずかに声が震える。
ゆっくりとドアが開き。
立っていたのはメイドだった。
王都から少し離れた森の奥深く、その小屋の中に人影があった。
いかにも悪人ですと言わんばかりの顔つきに衣服。
そして小屋の隅には両手両足を縛られて猿ぐつわをかまされた少女が転がっている。
どこをどう見ても悪人であった。
その悪人3人は非常に焦っていた。
昼過ぎ、あらかじめ指定された路地裏で待機。
横づけされた馬車から、手足を縛られ猿ぐつわをかまされた少女を受け取り、王都の外へ。
後は指定された場所で引き渡して、代金を受け取る。
ただそれだけ。
少女の素性など関係ない、それは代金を山分けするのに何の役にも立たない。
今回も、そんないつもと変わらない仕事。
のはずだった。
「どうします?
指定時刻は過ぎちまいましたよ。」
「分かってるよ、んなことは。
というか…そもそも、この森はこんなに大きくなかっただろう。」
馬車で半時間も走れば横断できるほどの森。
夜道なので速度を落としているとはいえ、2時間走って未だに森の中というのは理解できなかった。
完全な一本道なので迷ったとは考えにくい。
「とりあえず一度戻るぞ。
街道まで出て、森を迂回するルートで運ぶ。
数時間遅れになるがな。」
「相手、待ってますかね?
街道に衛兵がウロウロしていたら面倒ですぜ。」
「だからって、コイツを持ち逃げするわけにもいかんだろう。」
誘拐した少女を自前で換金するのは意外と面倒だ。
裏社会とのコネが無ければ仲介人に手数料を相当ぼったくられる。
宝石と違いあまりにも嵩張るし、生きている以上は水も食事も必要だ。
ともあれ方針が決まった以上、長居は無用だ。
少女を担ぎ小屋から出ようとしたまさにその時、控え目にドアがノックされた。
小屋を管理する木こり?
こんな夜遅くに?
「…誰だ?」
わずかに声が震える。
ゆっくりとドアが開き。
立っていたのはメイドだった。
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