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あとがきと、幕間で語られる胸くそ悪い追憶と
いつかの昔語り 1
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普通、奴隷には自由時間など与えられない。
重労働で酷使され、自由時間は泥のように眠るのが普通だ。
買主としても、自由時間など無駄だと考える。
自由な時間も働かせれば、それだけ結果が出るからだ。
そういう意味では、ベガドリア男爵家は”常識に非ず”な世界である。
『この家で孤立は許さん!
助からない命、助けられない命を見捨てる非情な判断も、時としてあるだろう。
だが、助けられる命を見捨てる薄情は絶対に許さん!』
男爵閣下の考え方の元、基本的に3人で一組の分隊を組み、分隊をまとめて小隊にし、小隊が合わさって中隊となり。
相性もあるので何度か組み直しがあったものの、奴隷としては異常な連帯感があった。
普通は奴隷が連帯して、逃走したり歯向かうことを恐れるであろうに。
更に『情報は命、情報交換は生きる糧だと思え!』という考えの元、就寝前に2時間以上の自由時間があった。
そんな第7支援小隊と本日相部屋となるのは、領内巡回から今朝帰ってきた第4歩兵小隊である。
言うまでもなく男女では分かれるが、ベッドルームは分隊同様にヒトも亜人もごちゃ混ぜだ。
「尻尾を触られた!?
お姉ちゃん、閣下に求愛されたの!?」
なので、そんなところで妹が素っ頓狂な声を上げれば、全員が私に注目するのは当たり前だ。
「いや、落ち着きなさいって。
そんなのじゃないから…」
「じゃあ冗談で求愛されたの!?」
いよいよ全員が集まってきて、口々に説明を求められる。
「落ち着いて、もう最初から説明するから!
さっき閣下の部屋に接客教練に行っていて、御手が私の尾に触れたのよ。
偶然よ?」
私は自分の尾を抱く。
「ヒューフォックスにとって、尾って、まぁ胸みたいなものなの。
ただみんなが連想するような、セクシャルな意味合いではなく。
例えば、ヒトの赤ちゃんだって母親のおっぱいを飲むでしょ。
ああいう感じ、慈愛とでも言うの?」
なので、幼児期を過ぎるまで親や兄姉の尾にしがみつく習性がある。
大きくなっても親友同士なら普通に抱き着く。
実際、妹は今でも私の尾にしがみついてくることもある。
「もちろん求愛行動という意味合いもあるわよ。
尾を触るのは”あなたを愛しています”という意思表現で、触らせるのは”あなたに安らぎを感じています”だもの。
ただ、閣下はそんなこと存じ上げなかったわよ。
あなたたちが知らなかったようにね。」
私の説明に、部屋の熱も冷める。
「そもそも、この部屋にいる亜人で、閣下に尾を触られて嫌という人いる?」
沈黙。
隣に座っていたヒューキャットのジェニスに目線を合わせる。
「私たちには尻尾にヒューフォックスほどの思い入れは無いけれど…
まぁ閣下が触りたいのなら、断る理由は無いわよね。」
近くのヒューホースやヒュードッグの少女も頷く。
「それに。
もし仮に、恋愛感情による行為だったとして。」
少しため息をつき。
「閣下は男爵位を有する貴族よ、ご実家は公爵家。
しかも閣下ご自身が神の加護を有する稀有な御方。
奴隷上がりの亜人じゃ、側室どころか愛人よ。」
帝国兵を追い返した武勲を有し、千人に一人とも言われる神の加護を有している。
政治は理解できないが、もっと上の爵位とに叙せられても不思議ではない。
ただ、閣下が高い爵位を得て遠くへ行かれることなく、出来ればずっと閣下の元で働きたいとは願っている。
「じゃあ、愛人は嫌なの?」
重労働で酷使され、自由時間は泥のように眠るのが普通だ。
買主としても、自由時間など無駄だと考える。
自由な時間も働かせれば、それだけ結果が出るからだ。
そういう意味では、ベガドリア男爵家は”常識に非ず”な世界である。
『この家で孤立は許さん!
助からない命、助けられない命を見捨てる非情な判断も、時としてあるだろう。
だが、助けられる命を見捨てる薄情は絶対に許さん!』
男爵閣下の考え方の元、基本的に3人で一組の分隊を組み、分隊をまとめて小隊にし、小隊が合わさって中隊となり。
相性もあるので何度か組み直しがあったものの、奴隷としては異常な連帯感があった。
普通は奴隷が連帯して、逃走したり歯向かうことを恐れるであろうに。
更に『情報は命、情報交換は生きる糧だと思え!』という考えの元、就寝前に2時間以上の自由時間があった。
そんな第7支援小隊と本日相部屋となるのは、領内巡回から今朝帰ってきた第4歩兵小隊である。
言うまでもなく男女では分かれるが、ベッドルームは分隊同様にヒトも亜人もごちゃ混ぜだ。
「尻尾を触られた!?
お姉ちゃん、閣下に求愛されたの!?」
なので、そんなところで妹が素っ頓狂な声を上げれば、全員が私に注目するのは当たり前だ。
「いや、落ち着きなさいって。
そんなのじゃないから…」
「じゃあ冗談で求愛されたの!?」
いよいよ全員が集まってきて、口々に説明を求められる。
「落ち着いて、もう最初から説明するから!
さっき閣下の部屋に接客教練に行っていて、御手が私の尾に触れたのよ。
偶然よ?」
私は自分の尾を抱く。
「ヒューフォックスにとって、尾って、まぁ胸みたいなものなの。
ただみんなが連想するような、セクシャルな意味合いではなく。
例えば、ヒトの赤ちゃんだって母親のおっぱいを飲むでしょ。
ああいう感じ、慈愛とでも言うの?」
なので、幼児期を過ぎるまで親や兄姉の尾にしがみつく習性がある。
大きくなっても親友同士なら普通に抱き着く。
実際、妹は今でも私の尾にしがみついてくることもある。
「もちろん求愛行動という意味合いもあるわよ。
尾を触るのは”あなたを愛しています”という意思表現で、触らせるのは”あなたに安らぎを感じています”だもの。
ただ、閣下はそんなこと存じ上げなかったわよ。
あなたたちが知らなかったようにね。」
私の説明に、部屋の熱も冷める。
「そもそも、この部屋にいる亜人で、閣下に尾を触られて嫌という人いる?」
沈黙。
隣に座っていたヒューキャットのジェニスに目線を合わせる。
「私たちには尻尾にヒューフォックスほどの思い入れは無いけれど…
まぁ閣下が触りたいのなら、断る理由は無いわよね。」
近くのヒューホースやヒュードッグの少女も頷く。
「それに。
もし仮に、恋愛感情による行為だったとして。」
少しため息をつき。
「閣下は男爵位を有する貴族よ、ご実家は公爵家。
しかも閣下ご自身が神の加護を有する稀有な御方。
奴隷上がりの亜人じゃ、側室どころか愛人よ。」
帝国兵を追い返した武勲を有し、千人に一人とも言われる神の加護を有している。
政治は理解できないが、もっと上の爵位とに叙せられても不思議ではない。
ただ、閣下が高い爵位を得て遠くへ行かれることなく、出来ればずっと閣下の元で働きたいとは願っている。
「じゃあ、愛人は嫌なの?」
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