26 / 118
第二章 魔法使い
第12話
しおりを挟む掲示板の前は人だかり。
クラスを知りたい人ばかり。
シンはリズィちゃんとやりたい盛り。
俺と博士は花盛りyeah!
俺はどうせGだからGクラスを見れば良い。皆が感じるドキドキを味わえないのは若干寂しいものがあるが、探す手間が無いから良いとでも思えば良い。お。やっぱ俺はGのままだ。
でもなんかGクラスの人数減ってない?知らない名前もあるけど、シンの名前は無かった。あいつ数値上がったんか。グレンさんも、あいつは真面目にやってるって言ってたし。クラスが離れるのは寂しいがまぁ仕方ない。
「シン、お前どこだった?Gじゃないんだろ?」
「無い。」
「え?無い?」
「俺の名前が無い。」
「そんな訳あるか。」
「いや無い…無かった。」
「なんか別のクラスみたいなのになるのかな?俺の研究室入りみたいに。」
「いや…俺は…落ちたのか?」
「いやいや、クラス分けのテストで落ちるも何もあるかよ。」
「でも、人数が減ってるんだぞ?俺…。」
「きっとなんか他のコースに行くんだって。とりあえず教室行こうぜ?な?」
「…うん。」
教室に入るとクラスの3分の1程はシンと同じく行き先未定のようだった。別コースに行くのではないかと言うものと、退学ではないかと言うものでやいのやいのやっている。
ーーはいおはよう。皆掲示板は見たか?休み明けとなる次期からは新しいクラスになるので間違えないように、クラスの書いて無かった人は明日までに手続きを済ますように、ん?あぁ、退学届だよ……。
「タキ…俺退学だわ…。」
「…どうすんの?」
「どうするも何も、退学届出してフリジールに帰るしか無いだろ。俺は元々、魔法学校に落ちたら諦めて店継ぐって約束だったからな。」
「そっか…すぐ帰るの?」
「まぁ、そうだな。帰りを引き延ばすようなことをしても無駄だし。」
「でもリズィちゃんは…。」
「リズは元々どっちでも良いって、俺のやりたいようにやれって言ってくれてたからさ。」
「なら良かった。良くはないけど。」
「うん、まぁそうなんだけど…。」
「……。」
「なりたかったなぁ、魔法使い…。」
・・・・・。
「グレンさん!」
「ん?タキ君か。どうした?」
「シンの事なんですけど。」
「あぁ、彼は残念だったね。」
「いや、なんでなんですか?あいつ、頑張ってて、グレンさんも言ってたじゃないですか!?あいつ、グレンさんが言ってたみたいに、真面目にやってたし、彼女の事だって考えて、真面目にやってたんですよ!?」
「落ち着け。確かにシン君、彼が頑張ってたのは我々も知っている。だが、彼はテストでこの学校の基準に満たなかったのだ。これは仕方のないことなんだ。」
「なんとかなりませんか!?もう一度、そうだ、もう一度テストを…。」
「無駄なことだ。結果は変わらない。」
「なんでそんな…では、代われませんか?俺とシン、代わって、俺が退学でも良いんです。でもあいつは魔法使いになりたくて。だから俺の代わりに!」
「代わりなど無い。諦めてくれ。これ以上騒ぐのなら僕は君を処分しなくちゃいけなくなる。」
「いやでも…。」
「タキ!お前、何やってんだよ?」
「シン…。」
「騒いでるやつがいると思ったらお前じゃないの。来てみりゃ俺のことで騒ぎやがって、恥ずかしい!」
「でもお前、退学したくないんだろ!?」
「そりゃそうだ。だけどな、俺の代わりに退学なんて、誰が頼んだよ!」
「シン…。」
「お前がそんなこと言ったらお前、折角今まで我慢してたのに、悲しくて泣きそうなのに、ついでに嬉しくて泣きそうになったら、そんなもん耐えられんだろうが!」
「あぁ…シン、ごめん。俺、お前と離れるのイヤで…不安で…ううぅ…。」
「やめろって言ってるのに!ううぅ…。」
・・・・・。
なんだか何も解決してないのに、グレンさんの前なのも忘れて男2人でおいおいと泣いてしまった。
結局、シンはそのまま手続きをし、明日にはもう帰るから、家の荷物をまとめると言っていた。手伝おうかと言ったのだが、ひとりでやりたいと断られた。明日見送りに行く。
…見送りか。シンに会って何ヶ月も経たないのに、もうずっと前から一緒に居たような感覚になる。まぁずっと前の記憶は無いのだけど。
だけど、一緒に飲んだり、飲んだり、飲んだり、基本的には飲んでばっかりだけど、気が付けば一緒に居た。あいつが居なくなるなんて考えもしなかったな。
会えなくなる訳ではない。会えなくなる訳じゃないんだが、わざわざ会いに行くという存在ではなかった筈なのに、ちょいと気合を入れて予定を立ててという風になるのが全く想像出来ない。そんなこと出来るのかな?出来ないことは無いか。
でもそんな風に離れてたらいずれ俺の事を忘れたりするんだろうか?そんなことは無い、と言えるくらいには濃い付き合いをしてたとは思うがあいつはどう思ってるのか。逆に俺がもし…。
困った、弱った、参ったの三拍子でなんだか何もやる気のしないところで手紙が飛んできた。そうだ、博士のことをすっかり忘れてた。シンの代わりに退学になれたら、博士には会えなくなることを全く考えなかったのか、俺は。
ーーこんばんは。クラスは変わった? ミコ
俺は今、誰かにこの気持ちを思いっきりぶつけてやりたいが、その相手は博士ではない。また、誰かに思いっきり甘やかしてほしいと思うが、その相手も博士ではない。俺は今博士と話せない。というより誰とも話せない。
…でも会いたい。
でも俺は今ぐちゃぐちゃ…。
ーー手が空いたらお手紙下さい。 ミコ
博士…もし博士を騙して呼び出して無理矢理抱きついてキスをしたら思いっきりぶん殴ってくれるだろうか?
…馬鹿か俺は。博士のことが好きなのに、悲しませるようなことなんて出来る訳が無い。ああ、そんなこと考えたなんて言ったらシンに怒られちゃうよ!でも、怒ってくれるシンがいなくなっちゃったら…いかん。いかんですよこれは。
ーーすみません、ちょっと手が離せなくて。Gクラスのままでした。でもシンが退学になっちゃいました。 タキ
ーーそうなんだ。タキ君は落ち込んでるの?ミコ
ーーシンがフリジールに帰るから落ち込んでますけどなんで解ったんですか? タキ
ーーいつもはすぐにくれる返事が遅かったから落ち込んでたのかなって。もう大丈夫になったの?ミコ
ーーええ。もう大丈夫です。 タキ
もう大丈夫…大丈夫。
ーー本当かしら?ミコ
ーー本当です。 タキ
ーー本当に本当?ミコ
ーー本当に本当です。さっき一瞬、博士を騙して呼び出して無理矢理抱きしめて無理矢理キスしたらぶん殴ってくれるかなとか思いましたけど。 タキ
ーー騙されるのも無理矢理抱きしめられるのも無理矢理キスされるのもごめんだわ着いたミコ
そりゃそうだ、って、ん?着いた?
コンコン。
ガチャリ。
「えへへ、心配で来ちゃった。」
「天使かと…。」
「うふふ、そう!天使なので無理矢理とかは駄目です。」
「いや、しませんよ。俺は天使が好きなので。」
「禁止ですよ?」
「天使に言うのは良いんです。」
「そっか…ところでタキ君はもう大丈夫なの?」
「大丈夫です。もうばっちり。」
「…ふぅん。じゃあ、はい。」
そう言って笑顔で両手を広げる博士、じゃなかった天使。これはまさか、抱きしめて良いよってことか!?
…良いんだよな?
…良いの?
…抱きしめちゃうよ?
恐る恐る博士を抱きしめると、抱きしめ返してくれた。博士の身体は驚くほど小さくて、温かくて、柔らかくて、頭のてっぺんから良い匂いがした。あれ?俺はもう死ぬのか?いや、天国だから、俺はもう死んでるのか?天使もいるし。
嬉し過ぎて涙が出ちゃう。出ちゃってるけど。
「…あのね?シン君は別に会えなくなる訳じゃないんだよ?」
「解ってます。」
「ちょっと離れちゃうだけで、会おうと思えば会えるんだよ?」
「解ってます。もう大丈夫。」
「シン君はタキ君の友達だよ?。」
「解ってますってば。」
「だから、忘れないよ?シン君のこと。」
「え…?」
「タキ君はシン君のこと、忘れないよ?」
「……。」
「だから大丈夫。泣くのはやめましょ?」
「…なんで解ったんですか?」
「うふふ、天使ですから。」
「そっか…天使さん、ありがとうございます。」
「うん。」
「大好きです。」
「…うん。」
「大好きです。」
「…さっ!おしまい!」
天使がパッと離れる。
「あと5分。」
「駄目です。天使は博士になっちゃうので。」
「じゃあ最後にほっぺにチューを。」
「もう博士です。」
「まだ天使です。」
「もう帰ります。」
「送りましょう。」
「…いえ、ひとりで帰れるわ。」
「でも…。」
「良いの…やっぱり流石にちょっと恥ずかしくなってきちゃったから、冷ましながら帰るの。」
・・・・・。
「マキちゃんやリズィちゃんによろしく。」
「うん。そっちも、博士によろしく。」
「うん。長期休みの時、エルフの森行く用事があるから、フリジールで寄るよ。」
「うん。ウチに泊まれば良いよ。無料で泊めてやるよ。」
「お金払うから美味しいものいっぱい食わせろ。」
「うん。」
「それじゃまた。」
「うん。博士のことは中途半端にしちゃったけど、あとは自分でなんとかしてくれ。」
「無責任だな。見届けるまで居たら?」
「すまん。」
「いや、俺の方こそすまん。」
「それじゃまた。」
「うん。リズィちゃんとの結婚式には呼ぶんだぞ。」
「流石にまだ早いわ。でも呼ぶから来いよな。」
「うん。」
「それじゃまた。お前が博士と結婚する時も呼ぶんだぞ?」
「流石に気が早い。でもちゃんと呼ぶよ。」
「うん。頼んだ。」
「そういえば、送別会をやってないな。」
「むむ、確かにそうだな。今度やるか。」
「…今度っていつだよ?」
「…今度だよ。」
「今度、絶対だぞ?」
「ああ、やろう。」
「…お前には世話になってばかりだった。」
「そんなことないよ。」
「そんなことあるよ。」
「そんなことない。お前が俺に世話になったと思ってる部分は全部俺が楽しいからやってたんだ。俺の為だぞ。」
「俺の為がお前の為なのか。」
「そうだな。」
「なら良いか。」
「良いのだ。」
「そうか。それじゃ、また。」
「うん。そういえばローストのレシピを渡してないけど。」
「あれは待つのが耐えられないからお前に作って貰う事にしたわ。」
「博士に食べさせてあげれば良いのに。」
「フリジールまで連れてくよ。」
「むむ、そうなると断れないな。仕方ない。」
「そうだ仕方ない。」
「仕方ないな。」
「したかないな。」
「したかないな。馬鹿め…それじゃあんまり引き留めるのもアレなんで。」
「行くのはお前だぞ?」
「そっか。それじゃ、まぁちょっくら行ってきます。」
「おう、行っといで。」
「それじゃ。またな。」
「またな。皆によろしく。」
「うん。」
「本当にありがとう。俺はシンに会えて良かった。」
「こちらこそありがとう。俺もタキに会えて良かった。」
「それじゃ、本当に最後だ。またな。」
「うん。またな。」
「手を離しやがれ。」
「お前が離せ。」
「…よし今度こそ、またな。」
「…ああ、またな。」
……。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
【完結】姉は聖女? ええ、でも私は白魔導士なので支援するぐらいしか取り柄がありません。
猫屋敷 むぎ
ファンタジー
誰もが憧れる勇者と最強の騎士が恋したのは聖女。それは私ではなく、姉でした。
復活した魔王に侯爵領を奪われ没落した私たち姉妹。そして、誰からも愛される姉アリシアは神の祝福を受け聖女となり、私セレナは支援魔法しか取り柄のない白魔導士のまま。
やがてヴァルミエール国王の王命により結成された勇者パーティは、
勇者、騎士、聖女、エルフの弓使い――そして“おまけ”の私。
過去の恋、未来の恋、政略婚に揺れ動く姉を見つめながら、ようやく私の役割を自覚し始めた頃――。
魔王城へと北上する魔王討伐軍と共に歩む勇者パーティは、
四人の魔将との邂逅、秘められた真実、そしてそれぞれの試練を迎え――。
輝く三人の恋と友情を“すぐ隣で見つめるだけ”の「聖女の妹」でしかなかった私。
けれど魔王討伐の旅路の中で、“仲間を支えるとは何か”に気付き、
やがて――“本当の自分”を見つけていく――。
そんな、ちょっぴり切ない恋と友情と姉妹愛、そして私の成長の物語です。
※本作の章構成:
第一章:アカデミー&聖女覚醒編
第二章:勇者パーティ結成&魔王討伐軍北上編
第三章:帰郷&魔将・魔王決戦編
※「小説家になろう」にも掲載(異世界転生・恋愛12位)
※ アルファポリス完結ファンタジー8位。応援ありがとうございます。
私はもう必要ないらしいので、国を護る秘術を解くことにした〜気づいた頃には、もう遅いですよ?〜
AK
ファンタジー
ランドロール公爵家は、数百年前に王国を大地震の脅威から護った『要の巫女』の子孫として王国に名を残している。
そして15歳になったリシア・ランドロールも一族の慣しに従って『要の巫女』の座を受け継ぐこととなる。
さらに王太子がリシアを婚約者に選んだことで二人は婚約を結ぶことが決定した。
しかし本物の巫女としての力を持っていたのは初代のみで、それ以降はただ形式上の祈りを捧げる名ばかりの巫女ばかりであった。
それ故に時代とともにランドロール公爵家を敬う者は減っていき、遂に王太子アストラはリシアとの婚約破棄を宣言すると共にランドロール家の爵位を剥奪する事を決定してしまう。
だが彼らは知らなかった。リシアこそが初代『要の巫女』の生まれ変わりであり、これから王国で発生する大地震を予兆し鎮めていたと言う事実を。
そして「もう私は必要ないんですよね?」と、そっと術を解き、リシアは国を後にする決意をするのだった。
※小説家になろう・カクヨムにも同タイトルで投稿しています。
最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。
みこみこP
ファンタジー
高校2年の夏。
高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。
地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。
しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。
田舎農家の俺、拾ったトカゲが『始祖竜』だった件〜女神がくれたスキル【絶対飼育】で育てたら、魔王がコスメ欲しさに竜王が胃薬借りに通い詰めだした
月神世一
ファンタジー
「くそっ、魔王はまたトカゲの抜け殻を美容液にしようとしてるし、女神は酒のつまみばかり要求してくる! 俺はただ静かに農業がしたいだけなのに!」
ブラック企業で過労死した日本人、カイト。
彼の願いはただ一つ、「誰にも邪魔されない静かな場所で農業をすること」。
女神ルチアナからチートスキル【絶対飼育】を貰い、異世界マンルシア大陸の辺境で念願の農場を開いたカイトだったが、ある日、庭から虹色の卵を発掘してしまう。
孵化したのは、可愛らしいトカゲ……ではなく、神話の時代に世界を滅亡させた『始祖竜』の幼体だった!
しかし、カイトはスキル【絶対飼育】のおかげで、その破壊神を「ポチ」と名付けたペットとして完璧に飼い慣らしてしまう。
ポチのくしゃみ一発で、敵の軍勢は老衰で塵に!?
ポチの抜け殻は、魔王が喉から手が出るほど欲しがる究極の美容成分に!?
世界を滅ぼすほどの力を持つポチと、その魔素を浴びて育った規格外の農作物を求め、理知的で美人の魔王、疲労困憊の竜王、いい加減な女神が次々にカイトの家に押しかけてくる!
「世界の管理者」すら手が出せない最強の農場主、カイト。
これは、世界の運命と、美味しい野菜と、ペットの散歩に追われる、史上最も騒がしいスローライフ物語である!
軽トラの荷台にダンジョンができました★車ごと【非破壊オブジェクト化】して移動要塞になったので快適探索者生活を始めたいと思います
こげ丸
ファンタジー
===運べるプライベートダンジョンで自由気ままな快適最強探索者生活!===
ダンジョンが出来て三〇年。平凡なエンジニアとして過ごしていた主人公だが、ある日突然軽トラの荷台にダンジョンゲートが発生したことをきっかけに、遅咲きながら探索者デビューすることを決意する。
でも別に最強なんて目指さない。
それなりに強くなって、それなりに稼げるようになれれば十分と思っていたのだが……。
フィールドボス化した愛犬(パグ)に非破壊オブジェクト化して移動要塞と化した軽トラ。ユニークスキル「ダンジョンアドミニストレーター」を得てダンジョンの管理者となった主人公が「それなり」ですむわけがなかった。
これは、プライベートダンジョンを利用した快適生活を送りつつ、最強探索者へと駆け上がっていく一人と一匹……とその他大勢の配下たちの物語。
男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件
美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…?
最新章の第五章も夕方18時に更新予定です!
☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。
※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます!
※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。
※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!
底辺から始まった俺の異世界冒険物語!
ちかっぱ雪比呂
ファンタジー
40歳の真島光流(ましまみつる)は、ある日突然、他数人とともに異世界に召喚された。
しかし、彼自身は勇者召喚に巻き込まれた一般人にすぎず、ステータスも低かったため、利用価値がないと判断され、追放されてしまう。
おまけに、道を歩いているとチンピラに身ぐるみを剥がされる始末。いきなり異世界で路頭に迷う彼だったが、路上生活をしているらしき男、シオンと出会ったことで、少しだけ道が開けた。
漁れる残飯、眠れる舗道、そして裏ギルドで受けられる雑用仕事など――生きていく方法を、教えてくれたのだ。
この世界では『ミーツ』と名乗ることにし、安い賃金ながらも洗濯などの雑用をこなしていくうちに、金が貯まり余裕も生まれてきた。その頃、ミーツは気付く。自分の使っている魔法が、非常識なほどチートなことに――
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる