67 / 118
第五章 四角三角
第7話
しおりを挟むマキちゃんの胸に頭を抱き抱えられて、更にマキちゃんがミコのことも抱き寄せた結果、俺の頭は幸せだ。
ただ、これは表面的な話に過ぎない。
俺の頭の内面ではちゃんと、マキちゃんが3番であるということの問題や、その他の様々な社会における真面目な問題について誠実に色んなことを考えている。悩みは尽きないので、しばらくはこのまま静かに考えたい。
「うふふっ。それじゃそろそろ、悪い男を解放して、2人の美女に包まれた感想でも聞いてみましょうか?」
「ええっ!?わ、私はそんな…。」
ふぅ、やっと追放されたぜ。解放か。
「ねぇねぇタッ君、どうだった?つんつんした答えだったら、まだ寂しいってことだけど?」
「答え難いにも程があるよね。」
「ふふっ、まぁ良いわ。ミコも案外あるから良かったわね?」
「うん。」
「ママママキ!?タタタキ君も!?」
「それで、聞こえてたでしょ?私も3番目で、週1回、まぁ行けたらだけど、お仕置きよろしくね!」
「マキちゃん。そのことだけど。」
「何よ?私は駄目だっていうの?」
「いや、そうじゃないよ。ただ、ミコも聞いて欲しいんだけどさ。」
「うん。」
「マキちゃんは、3番目。それに関して、俺は構わないと思うんだ。でもそれはマキちゃんさえ良ければの話でさ…。」
「私は構わない、っていうかお願いしてるんだけど。」
「いや、最後まで聞いて?マキちゃんはさ、人間なんだよ?俺やミコ、オイちゃんよりもずっと早く死んじゃうんだ。」
「まぁ、それはしょうがないでしょ?」
「そうなんだけど、人間のマキちゃんが3番目になったら、だよ?もし俺とミコが100年後に結婚して、200年後に子供生まれて、300年後にオイちゃんに子供が出来たら…。」
「そっか…。」
「タッ君は私の骨とえっちすることに?」
「そうなるね。」
「いや、そうならないでしょ?いくらタッ君でも…まじ?」
「まじ。でも俺としては、どうせなら生きてるマキちゃんとえっちしたいの。」
「…ミコどうしよう?タッ君ががっつり私にエロいこと言ってきた。私が甘やかし過ぎて頭が溶けておかしくなっちゃったんだわ。」
「タキ君なら病気だから大丈夫よ。」
病気だから大丈夫ってなんだよ。
「でさ、ミコ?さっき考えたことなんだけど、まぁホントはシンに相談して出たことなんだけどさ。」
「うん。」
「弟にそんなこと相談されてるって、すっごく気まずいんですけど。」
「俺がマキちゃんに手を出さないでマキちゃんが死んじゃったら、ミコはどう思う?」
「そういうことか…それは、うん。私はきっと、マキが死んだ後にずっと後悔する。もしかしたら、タキ君を責める事だってあるかも知れないわね。」
「それじゃ、マキちゃんの為にさっさと結婚して子供作る?」
「それは…それはちょっと違う気がする。違うというか、なんだろ?私は私で、マキはマキで、でも一緒で、オリアも居て…ちょっと考えなきゃだけど、とにかくそれは違うってことは確かね。」
「そうだね。だから俺は考えたんだ。マキちゃんを食べようって。」
「…ミコどうしよう?タッ君が完全に獲物を見付けた狩人の目になってる。」
「マキはもう大分前から既に狙われてるの。百発百中の狩人が既に罠を仕掛けていて、知らず知らずそこに追い込まれているんだわ。」
「そんな!い、いつから?」
「そうねそれはきっと、さっきマキの胸に顔を埋めた時…いえ、シンくんに相談してる時には既に罠は完成していた?…そうか、オリアのことが決まった時に、彼はもうマキの足跡に気付いていたのかも。」
「ええっ!?てことは私は…。」
「もう食べられたも同然。つまり、マキは既に食べられたってこと。」
「…そうだったんだ。私もう…。」
「だからもうマキちゃんを食べなくても良いってこと。」
「そっか…なんでよ!?さっきまでは今から一緒にお風呂入る流れだったでしょうが!」
「いやでもミコが良い流れ作ってくれたからつい…。」
「ミコ!あんたねぇ…。」
「ご、ごめん!つい…。」
「…ま、良いわ。とにかくミコは、タッ君は私に手を出しても良いよってことでしょ?」
「うん、まぁ…。」
「ありがと。そしたら早速だけどタッ君?今晩行くから待っててね。」
「だ、駄目よ!まだ私達…。」
「はぁ?あんた達、一昨日はともかく昨日とか何やってたのよ?」
「ええっ!?…そ、その、キ、キスだけかな?」
まだケーキの味を知らないから、しないと決めたら決めたで案外大丈夫だって気付いた。さらっといちゃいちゃするのは、それはそれでじんわりとした幸せを感じられる。
「お仕置きもしてないの?」
「ちょっと事情がありまして…。」
「あっきれた。あんた達、そんなことしてたら私は本当に骨になっちゃうわよ。今日帰ったらしなさい。横で見ててあげようか?」
「な、なんで横で見てるのよ!?それに今晩はしないから!」
「だからそんなこと言ってたら私が骨になってるっつうの!」
「あ、ああ明日!明日!明日はお仕置きして貰うことになってるから…。」
「明日の夜にえっちするの?」
「いや、し、しないかな?ってか、そんなの恥ずかしいでしょうが!いつかするから、そしたらいつかタキ君が1回くらいマキに手を出しても良いよって話で、そんな慌ててどうこうって話じゃないんだから!」
「えっ!?オリアも私も週1回来るのかと…。」
「そんな訳ないでしょ!」
「…忘れてたけど、そしたらオリアも、私も是非って言いそう。」
「…内密に。もしばれたら、マキの生前えっちも無しになっちゃうかも。」
「大丈夫。オズ家の女は火で炙られた程度で口を開くアサリとは違うの。」
「こんばんは。話は全て聞いたわ。」
「マキちゃんの生前えっちは無くなりました。」
「オリアがここに居る訳ないでしょう?これは似てる人よ?ほら、この人はとてもお仕置きであんなことになるようには…。」
「ふぅん。マキちゃんは人間だからしょうがないかって思ってたけど…。」
「すみませんでした!」
「オイちゃん、今日はどうしたの?」
「職場で歓迎会開いてくれたからその帰りに寄ってみたの。マキちゃんに2番目になったこと話しておかなきゃと思ってたし、相談もあったしね。そしたらリズちゃんがこっちに皆居るって言うから来てみれば、まさかの大歓迎ですよ。」
「すみませんでした!…相談?」
「そ。マキちゃんも3番目にして貰えるか頼みに行こうとか、マキちゃんは人間だから特別扱いで先にタキちゃんの子供産ませてあげて欲しいとか色々あるけど、そもそもマキちゃん自身はどう考えてるのか聞こうと思ってたんだけど…。」
「うぅ、オリア…ホントにごめんなさい。」
「うん。もう良いわよ。それに私だって本当は、上手いことやってマキちゃんが抱かれた後に突撃して、それなら私も良いよねって言うつもりだったから、おあいこだよ。」
「オリア…。」
「でも、こうして私は話を聞いちゃったから私は勿論のことだけど、きっとマキちゃんも抱いて貰えない…うぅ、ごめんマキちゃん。本当に謝るのは私の方だ…。」
「ううん、それは違うわ。私には、オリアが自分のことだけじゃなくて、ちゃんと私の事も考えてくれてたっていうのが解る。まぁ?もうタッ君に抱いて貰えないまま死ぬかも知れないけど、しょうがないじゃない?人間なんだし。でもその分オリア、あなたがタッ君に抱かれて?」
「マキちゃん…私、マキちゃんが処女のまま死んだら、私ももうタキちゃんに抱かれずに生きていく。だって、マキちゃんが仲間外れになっちゃう。私そんなの、嫌だもん。」
「オリア!」
「マキちゃん!」
「駄目って言い難過ぎるんですけど。」
・・・。
「ねぇタキ君?」
「うん?」
「ひょっとして、お義母様はこういう風になることを望んでたんじゃないかしら?」
「こういう風って?」
「タキ君の周りに居る私達皆、何となくもやもやするけど、誰も泣いたままにならずに、何となく納得してるじゃない?」
「母さんがそれを?」
「元々タキ君の魔法は誰かの為に、ってことだったんでしょ?それは、誰かを幸せにする為のものである筈で、誰かが不幸になる為のものじゃないの。」
「それはまぁ、そうかもしれないけど…。」
「マキは、タキ君の記憶が無くならなかったら、そのままタキ君と付き合って幸せに生きてたかもしれない。だけど、タキ君の記憶は無くなって、再会出来てもタキ君は私と付き合って…マキは悲しかったと思う。でも、こういう風になって、勿論悔しいとかは思ってる筈だけど、それでも何となく納得はしてると思うの。」
「オイちゃんも?」
「オリアはモーグさんのことだと思うけど、まぁそれは正直あまりよく解らないけど、それでもお義母様はオリアに、これからはちゃんと自分の為に前向きに生きて貰おうとしたんじゃないかなって。」
「まぁ、母さんが俺に呪いかけたりして出て行かなければ、オイちゃんもまた別の選択、というか諦めて本当に俺と結婚してたかもしれないしね。」
「うん。だからまぁオリアにとっても、何となくもやもやするけど、納得する形にはなってると思うのよね。」
「でも、それならミコは?もやもやする必要無いでしょ?」
「私は…他の子達に納得して貰う為にもやもやするの。それは私が1番だから。タキ君の恋人として、タキ君の周りの悲しんでる人を納得させる為に、ちょっとくらいもやもやすることがあっても我慢する。魔族のタキ君とずっと一緒に居るからにはそういう覚悟が、お義母様から求められてる気がするの。」
「それが本当だとしても、母さんが勝手に思ってるだけであって、ミコがそれに付き合う必要は無いと思うけど。そりゃ、マキちゃんやオイちゃんを何とかしたくて俺達はこういう形を選んだけど、母さんがミコに我慢させるっていうのは、ちょっと納得が出来ないな。」
「まぁ、私がそういう風に考えたってだけで、実際のところは解らないわよ?ただ、そういう風に考えたら何となく気楽だなって。」
「気楽?」
「うん、気楽。だって、もしそうだとしたら、お義母様は余程私を信頼してくれてるって事じゃない?それならちょっとくらい我慢することがあっても応えようって思えるし…それに、もし我慢出来なくても、お義母様のせいにしちゃえば良いかなって。」
「元々、殆ど母さんのせいなんだけどね。」
「でも、お義母様のお陰で私達は今こうして手を繋いでるの。だから、まぁいっかって。」
手か…。
ミコの手は小さくて柔らかい。
この愛おしい手の…。
「ミコは良い子だね。」
「え?ふふっ、そうでもないと思うけど…。」
「そんな良い子のミコさんに、ご褒美をあげたいと思います。」
「あら?何が戴けるのかしら?」
「手を繋いでて何か寂しいと思わない?」
「手を繋いでるのに?」
「この指をおしゃれにしてあげようよ。」
「えっ?それは…。」
「でも、まだ本当のやつじゃないよ?それはまだ先で、とりあえず恋人のやつ。まぁ、本当のが良いなら今からミコの実家に行くけど。」
「ううん、今はまだ恋人のやつが良い。順番にやっていかないと、何個も貰えないから勿体無いでしょ?」
「おっと、ミコさんも中々計算高いですな。」
「うふふっ、女の子は皆計算高いのよ?」
「なるほど、気を付けないとだね。本当は内緒で買おうとか、働いてお金貯めて買おうとか色々考えてたんだけど…。」
「内緒はともかく、薬は結構な額で買って貰えたんでしょ?」
「水に呟いただけだから、なんか苦労した気がしなくてさ。」
「……それは、駄目よ。」
「駄目?」
「あなたは、記憶や思い出と引き換えにしてるの。それが、薬では少しだったとはいえ、軽んじては駄目。そうでないと、いつかきっとあなたは軽い気持ち、ではないにせよ、また魔法を使うわ。だから例え少ししか消えない薬作りでも、水に呟いただけなんて思っちゃ駄目よ。」
「そっか、そうだね。ごめん。もう2度とそんなことは思わないようにする。」
「うん。それに、あなたとの思い出は、どんな些細なことでも私にとっては大事なものなんだからね。」
「やっぱり結婚しなきゃいけない気がしてきた。」
「気持ちは嬉しいけど、まだ駄目よ。ほら、順番に色々やってかないとね。それで?内緒とか思ってたんだけど、何?」
「ちょっと流れが悪くなっちゃったな…で、笑わない?」
「ええ、笑わない。」
「指輪って1人だと買えないなと。」
「え?なんで?」
「ミコの指の太さが解らないじゃん。前に買ってたなら覚えてるけどさ。で、もし買って入らなかったり、ぶかぶかだと嫌だなって。」
「…ふふっ、それで何で笑われると思ったの?」
「もう笑ってるじゃん…いや、本当は格好良く、よくあるプロポーズみたいに出して驚かせようと思ってたんだよね。」
「ふふふっ、あはは…。」
「笑い過ぎですよ。」
「ごめん、ふふっ、タキ君があんまり、可愛くてね。ふふっ…。」
「馬鹿にして!」
「ふふっごめん、でも違うの。いっつも女の子に歯の浮くような台詞さらさら言える癖に、そんなことも知らないなんてって…うふふ。」
「…一応参考までに聞いておくけど、何かやり方でも?」
「色々あるけど…ま、今度一緒に行くんだから、覚えておけば良いじゃない?」
「ええ?ここまで聞いたら気になるんだけど。」
「だって、私が教えたら私には使えないでしょ?私以外の女の子に使われたら癪じゃない。」
「そっか、それなら良いや。そしたら早速、明日行こうよ。良い?」
「ええ…そうだ!丁度良いから、あれ、やりましょ?今日出来なかったやつ。」
「あれ?」
「待った?ってやつ。私が先に出て適当に時間潰して手紙を飛ばすから、そこに来て?」
「おお、それじゃ場所もその時に?」
「うん。その方が面白いでしょ?」
「うん…ふふっ、楽しみになってきた。」
「私も。ふふっ。」
リズィちゃんに指輪の買い方とか聞いておけば良かった。まぁ、これはこれで楽しみになったから良いんだけど。
…そういえば、王妃様から戴いた指輪もまだあげてないや。あっちの指輪はまぁ、どっかの指に入れば良いか。ただ、間違い無く俺の買うやつが見劣りするから、もうちょっと寝かせてからにしよう。
それにしても、ミコは最高だ。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
【完結】姉は聖女? ええ、でも私は白魔導士なので支援するぐらいしか取り柄がありません。
猫屋敷 むぎ
ファンタジー
誰もが憧れる勇者と最強の騎士が恋したのは聖女。それは私ではなく、姉でした。
復活した魔王に侯爵領を奪われ没落した私たち姉妹。そして、誰からも愛される姉アリシアは神の祝福を受け聖女となり、私セレナは支援魔法しか取り柄のない白魔導士のまま。
やがてヴァルミエール国王の王命により結成された勇者パーティは、
勇者、騎士、聖女、エルフの弓使い――そして“おまけ”の私。
過去の恋、未来の恋、政略婚に揺れ動く姉を見つめながら、ようやく私の役割を自覚し始めた頃――。
魔王城へと北上する魔王討伐軍と共に歩む勇者パーティは、
四人の魔将との邂逅、秘められた真実、そしてそれぞれの試練を迎え――。
輝く三人の恋と友情を“すぐ隣で見つめるだけ”の「聖女の妹」でしかなかった私。
けれど魔王討伐の旅路の中で、“仲間を支えるとは何か”に気付き、
やがて――“本当の自分”を見つけていく――。
そんな、ちょっぴり切ない恋と友情と姉妹愛、そして私の成長の物語です。
※本作の章構成:
第一章:アカデミー&聖女覚醒編
第二章:勇者パーティ結成&魔王討伐軍北上編
第三章:帰郷&魔将・魔王決戦編
※「小説家になろう」にも掲載(異世界転生・恋愛12位)
※ アルファポリス完結ファンタジー8位。応援ありがとうございます。
私はもう必要ないらしいので、国を護る秘術を解くことにした〜気づいた頃には、もう遅いですよ?〜
AK
ファンタジー
ランドロール公爵家は、数百年前に王国を大地震の脅威から護った『要の巫女』の子孫として王国に名を残している。
そして15歳になったリシア・ランドロールも一族の慣しに従って『要の巫女』の座を受け継ぐこととなる。
さらに王太子がリシアを婚約者に選んだことで二人は婚約を結ぶことが決定した。
しかし本物の巫女としての力を持っていたのは初代のみで、それ以降はただ形式上の祈りを捧げる名ばかりの巫女ばかりであった。
それ故に時代とともにランドロール公爵家を敬う者は減っていき、遂に王太子アストラはリシアとの婚約破棄を宣言すると共にランドロール家の爵位を剥奪する事を決定してしまう。
だが彼らは知らなかった。リシアこそが初代『要の巫女』の生まれ変わりであり、これから王国で発生する大地震を予兆し鎮めていたと言う事実を。
そして「もう私は必要ないんですよね?」と、そっと術を解き、リシアは国を後にする決意をするのだった。
※小説家になろう・カクヨムにも同タイトルで投稿しています。
最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。
みこみこP
ファンタジー
高校2年の夏。
高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。
地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。
しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。
田舎農家の俺、拾ったトカゲが『始祖竜』だった件〜女神がくれたスキル【絶対飼育】で育てたら、魔王がコスメ欲しさに竜王が胃薬借りに通い詰めだした
月神世一
ファンタジー
「くそっ、魔王はまたトカゲの抜け殻を美容液にしようとしてるし、女神は酒のつまみばかり要求してくる! 俺はただ静かに農業がしたいだけなのに!」
ブラック企業で過労死した日本人、カイト。
彼の願いはただ一つ、「誰にも邪魔されない静かな場所で農業をすること」。
女神ルチアナからチートスキル【絶対飼育】を貰い、異世界マンルシア大陸の辺境で念願の農場を開いたカイトだったが、ある日、庭から虹色の卵を発掘してしまう。
孵化したのは、可愛らしいトカゲ……ではなく、神話の時代に世界を滅亡させた『始祖竜』の幼体だった!
しかし、カイトはスキル【絶対飼育】のおかげで、その破壊神を「ポチ」と名付けたペットとして完璧に飼い慣らしてしまう。
ポチのくしゃみ一発で、敵の軍勢は老衰で塵に!?
ポチの抜け殻は、魔王が喉から手が出るほど欲しがる究極の美容成分に!?
世界を滅ぼすほどの力を持つポチと、その魔素を浴びて育った規格外の農作物を求め、理知的で美人の魔王、疲労困憊の竜王、いい加減な女神が次々にカイトの家に押しかけてくる!
「世界の管理者」すら手が出せない最強の農場主、カイト。
これは、世界の運命と、美味しい野菜と、ペットの散歩に追われる、史上最も騒がしいスローライフ物語である!
軽トラの荷台にダンジョンができました★車ごと【非破壊オブジェクト化】して移動要塞になったので快適探索者生活を始めたいと思います
こげ丸
ファンタジー
===運べるプライベートダンジョンで自由気ままな快適最強探索者生活!===
ダンジョンが出来て三〇年。平凡なエンジニアとして過ごしていた主人公だが、ある日突然軽トラの荷台にダンジョンゲートが発生したことをきっかけに、遅咲きながら探索者デビューすることを決意する。
でも別に最強なんて目指さない。
それなりに強くなって、それなりに稼げるようになれれば十分と思っていたのだが……。
フィールドボス化した愛犬(パグ)に非破壊オブジェクト化して移動要塞と化した軽トラ。ユニークスキル「ダンジョンアドミニストレーター」を得てダンジョンの管理者となった主人公が「それなり」ですむわけがなかった。
これは、プライベートダンジョンを利用した快適生活を送りつつ、最強探索者へと駆け上がっていく一人と一匹……とその他大勢の配下たちの物語。
男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件
美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…?
最新章の第五章も夕方18時に更新予定です!
☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。
※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます!
※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。
※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!
底辺から始まった俺の異世界冒険物語!
ちかっぱ雪比呂
ファンタジー
40歳の真島光流(ましまみつる)は、ある日突然、他数人とともに異世界に召喚された。
しかし、彼自身は勇者召喚に巻き込まれた一般人にすぎず、ステータスも低かったため、利用価値がないと判断され、追放されてしまう。
おまけに、道を歩いているとチンピラに身ぐるみを剥がされる始末。いきなり異世界で路頭に迷う彼だったが、路上生活をしているらしき男、シオンと出会ったことで、少しだけ道が開けた。
漁れる残飯、眠れる舗道、そして裏ギルドで受けられる雑用仕事など――生きていく方法を、教えてくれたのだ。
この世界では『ミーツ』と名乗ることにし、安い賃金ながらも洗濯などの雑用をこなしていくうちに、金が貯まり余裕も生まれてきた。その頃、ミーツは気付く。自分の使っている魔法が、非常識なほどチートなことに――
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる