メクレロ!

ふしかのとう

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第七章 降臨

第7話

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 「本当に良かったわオリアが無事でタッ君も元に戻せるかもって話なのよね私達に何が出来るかわからないけどさ。」

 「本当にオリアも大変だったわねごめんね巻き込んじゃったみたいな形だから私なんだか申し訳無くてうん本当にごめん。」

 「良いの良いの私の方はそれよりタキちゃんの記憶が心配だよチウンは治せるかもって言ってたけどマキちゃんの言う通り私達に何が出来るかわかんないもんね。」

 「そうね。」

 「そうね。」


 …何でしょうこの、心の篭ってない会話。学校の友達が仲良くない友達と話す時みたい。でも、その理由は明白。オリアさんだ。

 オリアさんが、記憶を無くして赤ちゃんみたいになったタキさんにおっぱいを吸わせたという、事実。これについてミコさんとマキさん、それに私も聞きたいんだけど、いつどうやって聞けば良いのかわからない。羨ましいと同時に、ちょっとずるいって思ってるし。多分他の2人も。

 オリアさんの方から、いつもみたいに軽い感じで、タキちゃんが赤ちゃんみたいになったからおっぱい吸わせてみた!とか言ってくれたら、どうでした?とか聞けるのに、言わない。

 これは後ろめたいんだろう。多分だけど、気持ち良かったんじゃないかな?それで、何となく言いにくくなっちゃって、今に至る。

 私は傍観して、様子を見る。学校の仲のあまり良くない友達が話してる時も、その方が変にこじれたりしないからだ。


 「…今思えばオリアをここに残して行ったことが失敗だったのよ。」

 びくっ。

 …1番大人のミコさんが仕掛けに行ったらオリアさんが反応した。ミコさんの狙いはそのままおっぱいの話に持っていこうとしてる筈。そして、それにオリアさんが気付いた。あの反応を見るに、相当気持ち良かったのか、或いは、確かタキさんはおっぱいを弄ったりもしてた筈。そっちかも。

 「私がオリアに残ってって言わなければオリアは酷い目に遭わなかっただろうしそしたらタキ君も魔法を使わずに済んだかもしれないそしたらタキ君も赤ちゃんみたいに?赤ちゃんみたいにならずに済んだかも知れないわ。」

 ミコさんがぶっ込みました。

 「そうなのよミコったら私の嘘の手紙に騙されちゃってさ私があんなこと書く訳無いのに信じちゃうもんだから結果的にタッ君が赤ちゃんみたいに?なったみたいで。」

 マキさんが乗っかりました。

 「そうそうそうなのよタキちゃんたら赤ちゃんみたいになっちゃってさでもねタキちゃんは最後に残った記憶がミコだったみたいでずっとミコミコ言ってたんだよ?」

 オリアさんが…流した?

 「タキ君…。」

 「ふぅん。タッ君ったら本当にミコが好きなのね。」

 「なんだかちょっと妬けますね。」

 ほんとはちょっとじゃないけど。


 「ちょ、マキ?ブルまで!もう、からかわないでよ…。」

 「でも本当に、ミコ?とかミコ!とか喋る言葉は全部ミコだったんだから。あれはあれで可愛かったよ?」

 「ふ、ふぅん。やっぱりそのタッ君も見てみたいわね…それで?どうだった?」

 マキさんがやんわり聞く。

 「え?そうねぇ…なんか、ママになったみたいな気分だったよ。」

 「!」「!」「!」


 来た!


 「タキちゃんったらすぐおっぱい狙ってくるんだよ。膝枕で甘えてるだけなのかと思ったら、気付いたら服の中に手が入ってるの!」


 きゃあ、タキさんのえっち!


 「でも、それはきっと不安なんだろうなって。ほら?周りの見えるもの全部初めてだから、怖かったんだと思う。そう思ったらなんか、私が守ってあげなきゃ!って思っちゃったんだ。」


 あれ?思ってた話じゃない…。


 「遊びながら教えてあげると頑張って覚えようとしてくれるから、言葉も教えてみようと思ってつい、ママって言わせたいって思っちゃった。あれが母性本能ってやつなのかな?」


 …。


 「それでね?タキちゃん、なかなか上手くママって言えなかったんだけど、チウンがうるさいから寝かせなきゃってなった時に、昔ザラがやってたみたいにおっぱい咥えさせたら、眠る前にマァマァって言ってくれたの!なんか感動しちゃった!」


 えっちな話じゃない…。


 「ほう。」「ほう。」


 ミコさんとマキさんも母性本能くすぐられて赤い顔で溜め息出てるし。私は、ちょっと見てみたいくらいで、お世話したいとかは無いかなぁ。私にはまだ赤ちゃんは早いもん。


 …それにしても。


 なんだろう?後ろめたい話なのかと思ってたけど、全然そんな感じじゃない。でも、オリアさんは何かを隠してる。これは、絶対の乙女の勘だ。


 「おっぱい吸われてる時も、触られてる時も全然えっちな感じじゃなくて、なんか優しい気持ちになるんだよ。」

 「本当にタッ君の赤ちゃん欲しくなっちゃった?」

 「それは…まぁちょっとだけ?」

 オリアさんが顔を赤くする。

 「ふぅん…それじゃオリアはえっちより子作りって感じか。」

 「え、えぇっ!?」

 「何驚いてるのよ?そうなるでしょうが。一方のミコはタッ君の記憶が戻ったら毎日一緒にお風呂に入って毎日一緒に寝て想像を絶するえっちをして寝坊するんだから。」

 「ちょっ!?マキ!?」

 「え?ミコちゃん?」

 「違うの?」

 「ち、違わないような…普通!そう!まずは普通よ!」

 「あのさ、なんでそんなことになってるの?」

 「ああ、タッ君のママが、タッ君がオリアのおっぱい吸って寝てるって言うから、私達皆でオリアに先越されちゃったって勘違いしちゃったのよ。」

 「……。」

 オリアさんが固まる。

 「それでさ…どしたの?」

 そして汗が凄い。

 「えぇっ!?な、何でもない!何でもないよ?何にもしてないし?」


 これは何かしたな?


 「オリア?怒らないから話して?」

 ミコさんがにっこり笑って優しい声で言う…そう言ってて怒らない人見たことないけど。


 「…本当に怒らない?」

 「ええ、勿論。例えオリアがタキ君とえっちしたとしても私達は責められないねって、さっき話したの。」

 結局えっちしてないし。

 「ミコちゃん…みんな…。」

 「そうそう。オリアにその気が無くてもタッ君から誘われたらしょうがないよねって。」

 「な、なるほど…。」
 
 「…。」

 「…。」

 「…。」

 ミコさんとマキさんと私でじっと見る。


 「実は…。」

 「実は?」

 ミコさんがちょっと怖い。

 「…私とタキちゃんはキスをしまして。」

 「…それだけ?」

 「…えっちしちゃう雰囲気になっちゃいまして。」

 「…続けて。」

 「…でも、すわ!というところで、ルタドが来まして。」

 すわ。

 「ちょっと待って下さい?すわ!はどこまで進んでるんです?」

 まさか、タキさんのタキさんがオリアさんの…。

 「…タキちゃんのキスが激しくなって顔中キスされて耳を責められ始めたところです。」

 「う…。」

 「う…み、ミコ?なんか、なんていうか、生々しいから止めない?」

 マキさんはなんてこと言うの!?

 まぁでもここでルタドって人が来たなら、この話ももうお終いか。オリアさんは残念でしたね。

 「そ、そうね。それに、ここでルタが来たならそれ以上進んでないってことよね?」

 「…まぁ。」

 「そっか。まぁキスと耳だけならまぁ、まだえっちって感じじゃないもんね。ま、オリアもルタド先生来て、ちょっと助かったとか思わない?」


 まぁその気持ちは少し解る。怖くないかと言えば嘘になるし、やっぱり初めてってそれなりに大事なことだと思うし。

 …ただ、私はもっともっと進んでいきたい。

 オリアさんがミコさんより先にしたから、次はミコさん、なんて言ったけど、オリアさんがしてなかった以上、ある意味では誰が先にしても文句を言えない状況になったし。これは、オリアさんとそのルタって人に感謝しても良いかもしれない。


 …で。


 マキさんがそう言ったら、オリアさんが俯いてわなわなと震え始めた。

 「…けないじゃん…。」

 「ん?オリア?」

 「助かったなんて思う訳ないじゃん!2人きりで!口の周りべたべたになるまでキスをして!タキちゃんが執拗に責めてきて!タキちゃんの膝が脚の間に入ってきて!お腹捲られて!あとちょっと!あとちょっとだったのに!」

 オリアさんの心の叫びだ。

 「それを…それをあのルタドとかいうクソ野郎…本気で人を殺してやろうと思ったのは生まれて初めてだわ。」

 心の底から声が出てる…あまりの本気の切れ方にミコさんもマキさんも引いてるし。


 「オ、オリア?ごめんね?その、私そんなことがあったなんて知らなくて…うん、私もタッ君にそんなことされたら耐えられないなって思うし、すわ!って時に邪魔されたら、自分でも何するか…。」

 「あのタキちゃんの目…凄かった…キスをするのだってミコちゃんに申し訳ないなって思ってたのに、あんなキスされてあんな目で見られたら、私だけじゃない、マキちゃんやブルちゃんだって、いえそこら辺に歩いてる女の子だって、もう何もかもどうでも良くなっちゃうんだから。それなのに…。」

 「も、もうわかったから、ね?それで、そのルタは結局どうなったの?チウンさんが折檻したって言うのはお義母様から聞いたけど…。」

 「ん?そういえばザラはそろそろ来るの?」

 「あれ?オリアを迎えに行くって言ってたから、そっち行ってオリアだけ先に来たんじゃないの?」

 「ううん、私はリリーディアさんから伝言でそろそろここに向かうように言われただけだけど…。」

 「リリーディア?リリーディアが来たの?」

 「うん。あれ?村から緊急連絡あったんじゃないの?」

 「いえ何も…ごめんオリア。そっちで何があったのか、最初から詳しく教えてくれる?」

 「うん。ミコちゃん達が行ってからタキちゃんとキスして…。」

 「そ、それは良いわ?…ルタが来てから。この置き手紙も、ルタに書かされたんでしょ?」

 ここの家に入ってすぐに見付けた置き手紙だ。後半の、恋のおまじないみたいな文を見てミコさんがすぐに解ったみたいだったのは、正直物凄く悔しかった。

 「そう。それはあいつがミコちゃん達を惑わすようにって。それでタキちゃんがミコちゃんなら絶対解ってくれるからって咄嗟に暗号にしたみたい。本当に解ったんだね。」

 「前に、ちょっとね…それで、ルタに連れて行かれてからの話を聞かせて?」

 「うん。あのね…。」


 オリアさんの話した内容は、思ってたよりもずっと壮絶で凄惨なものだった。血とか骨とか耳とか、はっきり言うと、吐きそうです。

 「ブル?大丈夫?…私、お水持ってくるね。」

 マキさんがお水を取りに行ってくれた。

 「ちょっときつい話だったもんね…ごめんね。」

 「いえ、私こそすみません…オリアさんの方が大変だったのに…。」

 「オリア…本当にごめんなさい。巻き込んだのは私のせい…。」

 「ミコちゃんは気にしないで?…ほら!私だってタキちゃんと、中途半端でもいちゃいちゃ出来たし!赤ちゃんみたいなタキちゃん独り占め…まさか!?」

 「どうしたの?」

 「ザラはタキちゃん独り占めしてるんだ!」

 「えっ?…確かにタキ君の様子見に行くって…。」

 「絶対そうだよ!もしかしてあのまま連れ去ったりなんかしたら…。」

 「えぇっ!?お義母様も流石にそんなこと…。」

 「わからないよ?元々はザラがタキちゃんに呪い掛けたんだよ?真っ新なタキちゃんを連れ去って何処かで2人で住んで、じっくり自分好みに育てて…ごくり。」

 「ど、どうなるの?」

 「2人だけで爛れた生活を…。」

 「なんですって!?…はい、ブルお水。」

 マキさん、ありがとうございます…。

 「確かにそんな素振りもあったわ。だけど、私達に戻す方法を教えてくれるって…。」

 「戻せるかは解らないって話じゃん。戻せたとしても、すぐにとは言ってなかったし…タキちゃん大丈夫かな?」

 うーん、タキさんと爛れた生活か…私はいつものタキさんと普通にいちゃいちゃしたりお出掛けしたりしたいけどなぁ。その流れでえっちする、と。普通の生活万歳。


 「でも、もし私がタッ君のママだったらタッ君連れてくかも。」

 「私はチウンにそうやって勧められたけど、ちゃんと断ったよ?」

 「オリア?私はあんたのことを大事な友達だと思ってるし、大好きよ?でもね、だからこそ解るの。あんたは間違い無くこっち側よ?」

 「ちゃんと断ったもん!」

 「タッ君とのえっちを賭けても?」

 「大丈夫!」

 「それじゃ今度チウンさんに聞いてみるわね。」

 「すみませんでした!悩みました!」

 「最初からそう言えば良いのよ。」

 「ごめん、つい…でもこれでザラは危険だってことが解ったわね。ミコちゃん達にも私にも嘘を吐いてたんだし!」

 「どうする?その場所に行ってみる?」

 「そだね!でも間に合うかなぁ…。」

 マキさんとオリアさんが、タキさんのところに行く話をしている。私は気持ち悪いから残らせて欲しい。

 すると、じっと考えてたミコさんが口を開いた。

 「私は、お義母様はそんなことしないと思うわ。」

 「ミコ?」

 「だってそれなら、私達のことなんか放っておいても良かった筈よ?それでも来て下さったのは、私達にタキ君の戻し方を教えてくれる為だと思う。皆集めたのはきっと、私達にしか出来ないことがあるからだと思うわ。私は…お義母様を信じる。だから、私達はここで待ちましょ?」

 「ミコ…わかったわよ。1番のあんたがそう言うなら、私は何も言わないわ。」

 「私も、ミコさんの言う通りだと思います。私もここで待ちます。」

 気持ち悪いし。

 「まぁ確かに?ザラが本気出したらこんな面倒なことしないで、記憶があろうと無かろうと関係ないもんね。ひょっとするとザラも案外、タキちゃんとえっちするの怖かったりして?」

 「あら?私も舐められたものね?今すぐあなた達の目の前でタキを食べても良いのよ?」

 「ざ、ザラ!?」



 いつの間にかザラさんがオリアさんの後ろに立ってた。そして、とんでもないことを言った。



 「オリア?後で話があるわ?大丈夫よ、死なないから。多分だけど。」



 …にっこり怖過ぎです。



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